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2021.8.4

社員のタレントを活かす人材管理とは|システムの活用でモチベーションの向上を

「人材管理」は、企業の競争力を養うための重要な要素です。適切な人材管理を実施することによって、社員のモチベーションやエンゲージメントを高めることができるようになります。

また、人材管理システムを活用することで、業務効率化にとどまらない効果も期待することができます。本記事では、社員のタレントを活かす人材管理について解説します。

社員の才能を引き出すなら、タレントマネジメントシステム「CYDAS」がおすすめです。

人材管理とは

「人材管理」とは、企業のミッションを実現するために、必要な人材を集めて効率的に活用する仕組みのことを言います。

人材管理は、決して勤怠管理や給与計算をするためだけの仕組みではありません。その他にも採用から労務管理などを含めた、人材に関わるすべてを管理する仕組みです。

日本で人材管理が求められる背景

日本で人材管理が求められているのは、人材マーケットや働き方の変化により、これまでの制度や仕組みでは戦略的な組織運営がうまくいかなくなってきているからです。

例えば、「年功序列」「終身雇用制度」が崩れはじめていることや、「人材不足」「人材の多様化」「転職の一般化」が進んでいることなどが挙げられます。

人材の流動性が高まっている現代では、それぞれの能力を最大化し、個人の志向やスキルに見合った柔軟な人材配置が必要とされています。

限られた人材資源をいかに有効活用することができるかは、企業が競争力を養うために非常に重要な要因です。適切な人材管理は、これからの時代に企業運営をするうえで、必要不可欠な仕組みです。

人材管理を構成する要素

人材管理が求められるシーンは、「採用」「育成」「配置」「評価」「報酬管理」「福利厚生」の6つに分けることができます。各シーンごとに、何を意識しなければいけないのかを理解しておくことが大切です。

①採用

採用における人材管理では「自社の目的やビジョンにマッチしている人材」を獲得できるかが大切なポイントです。もちろん、どのようなスキルを持っている人材なのか、どのような経験がある人材なのかといった点も重要になります。

②育成

「社員を適切に育成する」ことで、自社の戦力になるためにどのようなスキルを身に着けてもらうのかはもちろん、どのような姿勢で仕事に取り組んで欲しいのかなども大切な要素です。

③配置

人材の適材適所を実現するために必要な「配置」は、限られた人材資源を有効活用するうえで、とても大切な要素になります。人材の適材適所を実現するためには、社員一人ひとりが持つスキルや経験を正確に把握しておくことがポイントです。

④評価

社員一人ひとりのモチベーションを高め、自社により多くの利益をあげてもらうために「適切な評価」を実現することがとても重要です。適切な評価を実現している企業は、社員のモチベーションが高いことはもちろん、エンゲージメントも高くなります。

⑤報酬管理

社員一人ひとりを適切に評価したうえで、評価に応じた「適切な報酬」を管理することが大切です。評価と連動して適切な報酬を与えることによって、社員のモチベーションを高く保つことができるようになります。

⑥福利厚生

人材が多様化している現代では、雇用形態や属性など、さまざまな働き方に対応した「福利厚生」を整備しておきましょう。社員一人ひとりが働きやすいと感じる職場環境を整備することによって離職率が低下し、優秀な人材の流出を防ぐことができます。

人材管理とタレントマネジメント

人材管理では「タレントマネジメント」という新しい視点が注目されており、多くの企業に広がりつつあります。

タレントマネジメントとは、社員一人ひとりが持っている才能やスキル(タレント)を最大限活かすために実施する、人材管理手法の一つです。

組織を形成する社員一人ひとりに焦点をあて、それぞれの能力ややりがいを引き出しながら、継続的に企業の成長に貢献する環境を整備します。個々を生かした人材管理を実現するためには、統合管理が可能な人材管理システムの活用もおすすめです。

これからの人材管理に必要なポイント

これからの人材管理に求められていることは、単なる人事情報の一元管理や人事の業務効率化だけではありません。適正な評価制度や人材配置を実現することによって、社員一人ひとりのモチベーション向上をめざします。

また、社員一人ひとりの声に耳を傾け、キャリアアップの場を提供することができる環境を実現するなどによって、エンゲージメントを高めます。「個々の能力を生かすことを目的とした適切な管理」を意識することが、これからの人材管理に必要なポイントです。

人材管理の方法

効果的な人材管理を実施するためには、順を追って計画的にPDCAを回していくことが大切です。計画的にPDCAを回すために、知っておくべき必要な要素を解説します。

【PDCAサイクルの手順】

  1. 経営目標を決定する
  2. 課題を明確化する
  3. 要員計画を立てる
  4. 配置転換、採用計画を実行する
  5. 育成施策を実施する
  6. パフォーマンスを評価する
  7. 管理を整える

経営目標を決定する
まずは経営目標を決定し、計画や戦略を元に、どのような部門や組織が必要になるのかを具体化します。人材管理の目的は企業のミッションを実現することです。そのため、人事戦略と組織戦略は紐づいている必要があります。

経営目標を決定する際は、目標を達成するために必要な予算計画はもちろん、部門や組織、社員一人ひとりに対して具体的な活動の計画を盛り込むことが大切です。

社員一人ひとりの活動計画が明確になることによって、活動のスケジュールを計画することができるため、動きがスムーズになり目標の達成に近づくことができます。

課題を明確化する
経営目標を決定したら、目標達成のために何が足りていないか、課題を明確にします。そして、人材管理によって解決できる課題を抽出します。

新たな人材を確保する必要があるのか、現在いる人員のスキルアップや配置転換で解決できるものなのか、チームや部署など組織単位で対策を検討します。

要員計画を立てる
決定した経営目標と、明確化した自社の課題に対して必要とされる人員を予測しましょう。具体的には、人材の「削減」「補充」「異動」の計画を立案していきます。

経営目標を達成するために適切な要員計画を立てることは、人材管理の中でも非常に重要なポイントです。

配置転換、採用計画を実行する
立案した要員計画に基づいて、配置転換や採用活動を実行しましょう。配置転換を実行する際は、社員一人ひとりのスキルや経験を正確に把握しておく必要があります。

採用では、「新卒採用」と「中途採用」それぞれを計画通りに実行していきます。新卒採用においても中途採用においても、自社に必要な人物像や採用基準を明確化にし、スキルや経験を元に、自社にマッチした人材をアサインすることが重要です。

育成施策を実施する
社員一人ひとりの新しい配置先に応じて「OJT(On-The-Job Training)」や「OFF-JT(Off-The-Job Training)」などの教育・育成施策を実施しましょう。

OJT(On-The-Job Training)とは、必要なスキルや知識を配属されたチームの上司や先輩社員が指導することによる教育・育成方法です。

一方、OFF-JT(Off-The-Job Training)は、職場を一時的に離れて必要なスキルや知識を習得する教育・育成方法です。

どの教育・育成方法を活用して施策を実行するのかは、配置する部門・組織ごとの状況に応じて決定することが大切なポイントになります。

パフォーマンスを評価する
人材管理を行うために実施した「経営目標の決定」「課題の明確化」「要員計画の立案」「配置転換、採用計画の実行」「育成施策の実施」を、フェーズごとに振り返り、評価します。

「決定した経営目標に対して、どの程度まで達成できているのか」「明確化した課題は解決できたのか」などを振り返り、適切に評価することによって、次の課題が見えてくるためです。

また、要員計画に沿って実行した配置転換や採用計画、社員の育成施策に対しても、良かったことや悪かったことを細かく分析して評価しましょう。

フェーズごとにパフォーマンスの評価を適切に実施することで、人材管理を進めていき持続的な競争力を養うことが大切です。

管理を整える
人材管理を実行するために必要な管理体制を整えましょう。Excelを用いて人材管理データベースを構築することも可能で、Microsoftの人事管理用テンプレートを活用することができます。

しかし、Excelを活用して構築した人材管理データベースでは、従業員数や管理項目が増えてくるのに伴って、管理が煩雑になってしまいます。

ある程度の従業員数である場合や管理する項目が多い場合は、Excelを活用した人材管理データベースから、人材管理システムへスイッチングすることを検討するのが良いでしょう。

人材管理システムとは

「人材管理システム」とは、人材管理にかかわる採用や人材育成、評価などのあらゆる項目を一元的に管理してくれるシステムのことです。統合的な人材管理を実現するために導入する企業が増えています。

人材管理システムの種類

人材管理システムには「クラウド型」「オンプレミス型」「パッケージ型」の3種類があります。それぞれの種類に特徴がありますので、自社に合わせた人材管理システムを選びましょう。

【クラウド型】
システム提供会社が保有するサーバー上に、人事に関するデータを保管する方法が「クラウド型」です。クラウド型の人材管理システムは、他の種類と比べて低コストというメリットがあります。

また、クラウド型の人材管理システムは、インターネット環境があればどこからでもシステムを利用することができるため、在宅ワークが普及した現代の働き方にもマッチしている種類です。

オンプレミス型】
オンプレミス型の人材管理システムとは、自社の物理サーバー上にシステムを構築し、データを保管する方法です。

自社の物理サーバーにデータを保管するため、セキュリティが高いことはもちろん、カスタマイズ性が高いため、自社の運用に合わせてシステムを構築することができるメリットがあります。

ただし、オンプレミス型は他の種類と比べて費用が高く、利用開始するまでにシステムを構築する時間が必要になってしまうなどのデメリットがあります。

パッケージ型】
パソコンに直接ソフトをダウンロードして、使用するタイプの人材管理システムが「パッケージ型」です。クラウド型の人材管理システムと同じく低コストであることがメリットです。

しかし、パソコンに直接ソフトをダウンロードして使用するため、個々のパソコンに依存してしまうことや、クラウド型と違いデータの共有を容易に行うことができないなどのデメリットがあります。

人材管理システムのメリット

人材管理システムを導入すると、業務効率化だけではなく、社員一人ひとりの能力を生かすことにつながるメリットが得られます。

①戦略的な人材育成・配置が可能

人材管理システムを導入すると、社員一人ひとりに対して客観的で総合的な評価を行うことができます。

評価者の判断やイメージに左右されることがなく、平等な評価をすることができるようになるため、社員一人ひとりに合った適材適所な配置や能力開発が可能になります。

②モチベーションの向上

人材管理をシステム化することによって、各データを見える化することができるようになります。

評価を見える化することによって、公平かつ適正な評価を実施することができるようになり、社員のモチベーションを向上することができます。

③コミュニケーションの活性化

日々のコミュニケーションツールとして活用することができる機能が備わった人材管理システムを導入すると、社員同士のコミュニケーションの活発化にもつながります。

リモート環境での効果も期待することができ、在宅ワークが普及した現代にマッチしたメリットです。

④人事に関する業務効率化

Excelなどを使用して管理していた人材データベースを、人材管理システム上で一元的に管理できるようになるため、人材管理の業務効率化を実現することができます。

人材管理に関わるさまざまなデータを、表やグラフなどを使って可視化してくれるため、データの振り返りや評価を容易に実施することができます。

人材管理システムのデメリット、注意点

人材管理システムの導入には、コストがかかるだけでなく、うまく活用できない懸念もあります。

①コストがかかる

人材管理システムの料金形態はサービスによってさまざまですが、基本的には導入費用、そしてランニングコストがかかります。
開発の規模や種類、プランによっても異なるため、自社のニーズに合わせて必要な機能を元にコストを計算しましょう。

②形骸化する恐れがある

使い方が難しい人材管理システムを選択した場合、社員が誰も使用しなくなり形骸化する恐れがあります。

人材管理システムを使用するのは誰か、頻度はどのくらいか、運用のイメージを沸かせて、どの人材管理システムを導入するか検討しましょう。

人材管理システムの比較ポイント

多くの企業が、さまざまな人材管理システムを提供しています。自社に合った人材管理システムを導入するために、各システムの比較ポイントを解説します。

①目的に合った機能

自社がどのように人材管理を行うのかの計画を立てたうえで、目的に合わせて必要な機能を有しているかどうかを比較しましょう。

また、不要なコストを削減するために、自社の人材管理に不要な機能を省けるかどうかを確認しておくことも大切です。

②社員の使いやすさ

人事の担当者だけでなく、社員一人ひとりが使いやすいUI/UXを兼ね備えているかどうかを比較しましょう。また、社員一人ひとりが積極的に使いたくなる仕様であるかどうかも大切なポイントです。

人材管理システムは「管理されている」と感じさせてしまうと社員が使いたがらなく場合もあります。社員が使用するメリットを感じ、感覚的に使えるものを選択するのがおすすめです。

③既存ツールやシステムとの連携

人材管理システムを新規で導入する際に、既存の人材データベースからスムーズに移行することができるかどうか、カスタマイズが可能かを確認しておきましょう。

また、自社で使用しているツールやインフラとの連携に問題がないかも事前に確認しておく必要があります。

④セキュリティ

社員の個人情報を扱う人材管理システムでは、セキュリティレベルが自社の基準を満たしているかどうか・サポート体制が整っているのかどうかも比較してください。

クラウド型の人材管理システムを利用する場合は、システム提供会社が保有するサーバーにデータを保管するため、システム提供会社のセキュリティレベルに依存します。

一方オンプレミス型の人材管理システムを利用する場合は、社内で物理サーバーを保管するため自社の基準に合わせたセキュリティを構築することが可能です。しかし、自社でシステム保守を実施する必要があるため、専門性の高い知識が必要になります。

クラウド型タレントマネジメントシステム「CYDAS」

サイダス社が提供する「CYDAS」は、他のクラウドサービスとは一線を画するデータ構造を採用した人材管理システムです。採用、適切な配置、キャリアプラン、目標、対話、心理的安全性の向上の実現に向けて、社員の働きがいをサポートします。

SNSのように直感的な操作で活用することができるUIを備えており、人事担当者だけではなく社員一人ひとりが使いたくなるシステムです。そのため、管理ツールというより、コミュニケーションツールとして活用することができるのが特徴です。

また、CYDASは「Slack」「office365」「Salesforce」などの普段から使い慣れたツールと連携することができます。人事戦略を立案するために必要な人材データを、会議資料としてそのまま使用できる形式で作成することができるなど、業務の効率化にもつながります。

自社のニーズに合わせて必要なアプリケーションを「使いたいものを、使いたいぶんだけ」利用することができるため、まずは最小限のコストで導入してみたい企業にもおすすめです。人材管理を進める中で、自社のニーズに合わせて後から機能を追加することもできるため、必要に応じてカスタマイズを繰り返しながら運用することができます。

適切な人材管理によって、個々のタレントを生かし、組織戦略に生かしたいとお考えの方はぜひいちど資料請求・お問い合わせください。

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