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2020.11.13

ビジネスなど様々な場面で活用できる!非言語コミュニケーションとは?

多くの人が他者とのコミュニケーションは言語で行うものというイメージを持っているのではないでしょうか。しかし、コミュニケーションには言語を使わない方法も多数存在するのです。さらに、非言語によるコミュニケーションを意識的に活用することで、より円滑なコミュニケーションを取ることができると言われています。そこで、今回は非言語コミュニケーションについて紹介していきます。

非言語コミュニケーションとは

非言語コミュニケーションとはその名の通り、他者とのコミュニケーションを言語に頼らずに行うことです。もう1つの呼び方をノンバーバルコミュニケーションと言います。

実は表情や顔色、声色、声のトーン、ジェスチャーなどは他者とのコミュニケーションを取る上で重要で、言語以上に多くのことを物語るのです。アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの法則によると、他者が発する情報に対して人間は「言語情報」からは7%、「聴覚情報(声色や声のトーンなど)」からは38%、「視覚情報(表情や顔色、ジェスチャーなど)」からは55%の情報を受け取っているということです。聴覚情報と視覚情報を併せると9割を超えています。つまり、非言語コミュニケーションのほうが情報の受け手に強い影響を与えているのです。この他、服装や髪型、香りといった種類のものもコミュニケーションに多くの影響を及ぼします。

こうした非言語コミュニケーションは発信側と受信側の暗黙のルールにより、どのように受け取られるかが決まります。ただし、同じ声色やジェスチャーでも文化や環境が違う相手に対しては受け取られ方も異なるため注意が必要です。

非言語コミュニケーションの重要性

では、なぜ非言語コミュニケーションは言語以上に大きな役割を果たすのでしょうか。次から非言語コミュニケーションの重要性と共に解説していきます。

非言語コミュニケーションの重要性①言葉を補完する

非言語コミュニケーションは他者に自分の考えを話す際、その言葉の意味を補完する働きがあります。たとえば、声に強弱をつけたり、話と話の間に数秒の時間を空けることで言葉以上の思いや情熱、感情を伝えることが可能です。非言語コミュニケーションの好例と言えば、2020年東京オリンピック招致において滝川クリステルさんが行ったプレゼンテーションが有名です。「おもてなし」という言葉の他に身振り手振りや独特の声のリズムという非言語コミュニケーションを併せて伝えたことで、日本が世界に対してどのような「おもてなし」をしようとしているのか、言葉以上の思いを伝えることができました。

非言語コミュニケーションの重要性②信頼関係を構築する

非言語コミュニケーションを活用することで、相手との間に安心感や話しやすい雰囲気などを作ることできます。そのため、信頼関係の構築がしやすくなるのです。たとえば、相手との会話の最中にうなずいたり、笑顔で返したりすれば、言葉を発しなくても自然に相手に好意を伝えることができます。二人の関係も縮まり、よりよいものになるでしょう。また、人は自分と似た点があると親近感を抱きやすいと言われています。服装やしぐさを相手に似せることで相手は親しみを覚えます。服装やしぐさといった非言語コミュニケーションも信頼関係を構築するのに大きな役割を果たすのです。

非言語コミュニケーションの重要性③相手の気持ちや状況を理解する

表情や声のトーンなど、非言語情報は無意識下での心情が現れるものです。そのため、非言語コミュニケーションを上手に受信できるようになれば、相手が何を考えているのか、どのような状況にいるのか、本音が理解しやすくなります。相手の言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、非言語コミュニケーションに注目して言語外の相手の気持ちや状況を把握するのに活用しましょう。理解が深まることで相手との距離も縮まります。

非言語コミュニケーションの目的

他者とのコミュニケーションで非言語コミュニケーションを重視するのはどうしてなのでしょうか。次から非言語コミュニケーションの目的について紹介します。

非言語コミュニケーションの目的①情報提供

非言語コミュニケーションの基本的な目的・機能は、他者に情報をより分かりやすく伝えることです。たとえば、自分の考えや動機、感情などを相手に伝えるときは、言葉だけでなく身振り手振りなど非言語的な表現を加えましょう。そうすることで、より相手に自分の真意が伝わりやすくなります。

非言語コミュニケーションの目的②感情表出

非言語コミュニケーションを使うと、自分の感情を表現しやすくなります。たとえば、人は好意を持っているときは目を合わしたり、相手の席の近くに座ったりするでしょう。逆に距離を置きたいときは視線を逸らしたり、相手の席から離れたりしがちです。このように非言語コミュニケーションには、知らず知らずのうちに自分の感情が表出してしまうものなのです。そのため、上手に非言語コミュニケーションを使えば、自分自身がどのような感情を持っているのか、相手により分かりやすく伝えることができるでしょう。また、相手に悪感情を抱いていることを知られたくない場合は自分の自然な非言語コミュニケーションに注意を払う必要があります。

非言語コミュニケーションの目的③相互作用の調整

複数で会話している最中、今話している人とは別の人に意見を求めたいときがあります。そのようなときも非言語コミュニケーションは便利です。言葉に出さなくても発言者の交代を求めたり、別の人に発言を促したりすることができるからです。たとえば、発言してほしい人に対して自身の身体の向きを変えたり、視線を送ったりすれば発言者の交代を求めていることが自然と伝わります。また、発言者の意見を支持したいときは言葉に出さなくても頷くだけで伝えることが可能です。つまり、非言語コミュニケーションは相手との相互作用を調節することができるのです。 このほか、言語を補完する形で活用することもあります。

非言語コミュニケーションの種類

一口に非言語コミュニケーションと言っても、実は7つの種類があるのです。次から非言語コミュニケーションの種類について紹介します。

非言語コミュニケーションの種類①身体動作

表情をはじめ視線、アイコンタクト、瞳孔反応といった身体動作も非言語コミュニケーションの一つです。例を挙げると、驚いているときは眉毛が吊り上がっていたり、額に横じわができたりします。恐怖を感じているときは口が開いたり、唇が後ろに引っ張られたりします。嫌悪感を持っているときは鼻にしわが寄ったり、頬が引きつったりもするでしょう。相手の表情を見れば言葉で伝えてもらわなくても何を感じているのかが推測できます。

実は、顔の表情は最も相手に伝わりやすい非言語コミュニケーションと言われています。国籍や人種の異なるアメリカ、ブラジル、チリ、アルゼンチン、日本の5カ国の人たちに表情をどのように判断するかの実験した結果、ほぼ同じ認識で捉えていたことが分かりました。つまり、表情は文化や環境によって異なることが少なく、相手に自分の気持ちや状態を伝えることができるのです。

非言語コミュニケーションの種類②身体特徴

身体的特徴も非言語コミュニケーションのうちの一つです。 身体的特徴にはスタイル、頭髪、体臭、容貌などが挙げられます。たとえば、髪に一本の乱れもない人は几帳面、寝ぐせのままの人は外見を気にしないというメッセージを無意識のうちに発しているのです。

外見時特徴の中でも女性の場合は顔が他者に与える影響が大きいとされています。たとえば、目がぱっちりとしている女性は明るい・積極的とポジティブな印象を、目が小さい女性は暗い・消極的というネガティブな印象になりやすいのです。一方、男性の場合は身長が相手に与える影響が大きいと言われています。たとえば、身長が高い男性は努力家・大人っぽいというポジティブな印象を、身長が低い男性は感情的・おこりっぽいといったネガティブな印象を与える場合が多いのです。女性が美しくなりたいと化粧をするのも、男性が少しでも身長を高く見せようとするのもこうした非言語コミュニケーションを無意識に感じているからかもしれません。

非言語コミュニケーションの種類③接触行動

接触行動とは自分や他人の体に触れる行為のことです。スキンシップとも言います。他者との関係性が親密になればなるほど接触の範囲が増え、接触箇所が中心部分になりやすいとされています。また、触れたり抱いたり叩いたりといった接触行為は他人だけでなく自分にも行うものです。たとえば、寒いときは自分の体を抱きかかえたり、失敗したときは自分の頭を叩いたりします。こうした接触行為も自分の中にある感情を表しているのです。

こうした接触行為は文化や環境によって与えるイメージが異なります。実は世界的にみると日本人の接触行為は少なめです。そのため、国際的なコミュニケーションの場では日本人はネガティブな印象で捉えられやすいと言われています。

非言語コミュニケーションの種類④パラランゲージ

「パラランゲージ」とはイントネーション、ポーズ、話すペース、声の大きさなど言語の側面的要素、周辺言語のことです。多くの場合、かしこまった話を進めるときは声のトーンを高くし、謝罪をするときは声のトーンを落とします。これはパラランゲージの一つで、より自分の気持ちを相手に伝えるために使います。実は、こうしたパラランゲージなしで会話をすることは、逆に難しいのです。

ただし、パラランゲージは文化によって捉えられ方が違うので国際的なコミュニケーションの場では注意が必要です。たとえば、日本では会話をするときに相手の話に相槌を打つことはよくあることでしょう。相槌もパラランゲージの一つで、日本人同士の間ではボジティブな印象を与えます。しかし、他文化では過度な相槌はネガティブな印象を持たれてしまう場合があるのです。相手に良い印象を与えるために行なっていることが逆効果になりかねません。

非言語コミュニケーションの種類⑤空間行動

空間行動とは人との距離、パーソナルスペース、座席行動などのことです。別名プロクセミックスと言います。他者との距離の取り方で、自分自身の意思を表示することが可能です。これは1960年に米国の人類学者であるE.T.ホールが提唱した理論で、非言語コミュニケーションの一つです。

相手との関係性によって、互いの距離は違ってきます。基本的には相手との関係が親密になるにつれ、互いの距離も縮まっていくものです。ただし、例外はあります。たとえば、相手に対してネガティブな気持ちを抱き、攻撃しようとしているときも距離は縮まります。また、文化によっても距離の取り方に違いがあるので気をつけましょう。

非言語コミュニケーションの種類⑥人工物の使用

人工物の使用も非言語コミュニケーションに含まれます。人工物の使用とは、化粧や服装、装飾品などによって、言語以外の気持ちや状態を伝えることです。人工物の使い方によって相手に与える印象はボジティブにもなればネガティブにもなります。

TPOに適した服装をしていると好印象を与えることが可能です。たとえば、フォーマルな場では汚れやしわのないシャツを着用することで、相手にポジティブなイメージを与えることができます。逆にフォーマルな面接の場でカジュアルな服装をしていると常識がない、派手なアクセサリーをしていると不真面目と思われてしまうでしょう。

非言語コミュニケーションの種類⑦環境

環境も非言語コミュニケーションの一つで、建築様式、証明、インテリア、標識などが挙げられます。どのような環境でコミュニケーションを取るかというのも、相手に影響を与えるのです。たとえば、照明1つとっても寒色系よりも暖色系のほうがより落ち着いた雰囲気になります。また、会議も広い会議室で行うと参加者は不安になるものなのです。さらに、ドアの近くに椅子やテーブルがあると中での会話が外に漏れるのではないかという気持ちになります。

非言語コミュケーションの注意点

非言語コミュニケーションは本能的なコミュニケーションで、自らの意思でコントロールすることは難しいと言われています。そのため、自分の無意識下の感情も非言語コミュニケーションによって、相手に伝わってしまう可能性があるのです。場合によっては相手に伝えたくないことも伝わってしまうため、注意が必要です。逆に言えば、相手の表情や声のトーンといった非言語コミュニケーションをよく観察することで相手が隠している本音を汲み取ることができます。

非言語コミュニケーションで気をつけたいのが、その人が属している文化や国家的背景によって捉え方が違うということです。そのため、自分自身が好意を持っているにも関わらず、悪く捉えられてしまったり、逆に相手の好意を悪意と捉えてしまうこともあります。国際的なコミュニケーションの場では相手の属している文化などを配慮してコミュニケーションを取るようにしましょう。

非言語コミュニケーションを活用して良好な関係を構築しよう

非言語コミュニケーションは言語よりも多くのメッセージを伝えるという特徴があります。そのため、コミュニケーションを取る上で大事なものであることは理解していただけたでしょうか。 言葉だけでなく非言語的な表現の部分も意識し、気をつけることが必要です。そして、非言語コミュニケーションを活用することで、他者との良好な関係を築いていくようにしましょう。

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