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2021.4.15

【人事担当者必見】無断欠勤への対処方法を徹底解説!無断欠勤を減らそう

従業員が無断欠勤を行い、まわりに大きな迷惑をかけた結果、仕事に影響がでてしまった経験をしたことがある人は多いでしょう。確かに、無断欠勤はよくない行動ですが、即解雇といった機械的な対応はできません。正当な対応をしなくては、逆に企業側に非があるといわれる可能性もあります。そこで、本記事では無断欠勤が発生した場合の人事の対応策や、無断欠勤を減らす方法などについて解説していきます。

無断欠勤ってどういう意味?

無断欠勤とは従業員が会社に連絡を取らず、突然休む行為を指します。休んだ本人と連絡を取ろうとしても、反応がなく出社時間を完全に過ぎてしまうようなシチュエーションです。欠勤をする理由はさまざまなので、状況次第では会社を休んでしまうのも致し方ありません。きっちりと報告を行い、規程通りの手続きを行えば欠勤をしても責められることはないはずです。ただし、無断欠勤となると基本的には許容されません。

無断欠勤は従業員本人への信頼感を著しく下げる行為です。それだけでなく、欠勤者の業務に大きな影響がでるため、まわりは相当な迷惑をこうむります。例えば、たくさんの部下を抱えた上司が無断欠勤をしてしまうと、社内での混乱は免れないでしょう。

従業員はなんで無断欠勤をするの?

本人に悪気はなく、会社にはどうしてもいえない理由で無断欠勤をしてしまうケースもなかにはあるでしょう。欠勤した理由によっては無断欠勤の扱いを取り消すことも可能です。無断欠勤したからすぐに処罰するのではなく、まずはヒアリングを試みるのが大切になります。無断欠勤でよくある理由のひとつとして、寝坊などの自己管理不足が上げられます。弁護士や保険労務士などに相談される内容として、従業員の怠慢がピックアップされるのもよくある話でしょう。

職場の人間関係において、欠勤者に対するセクハラやモラハラが発生しているようなときは注意が必要です。好ましくない職場環境は、従業員のやる気を下げる要因となります。こういった悩みが大きくなると、会社へ出勤する気力がなくなり、無断欠勤へと繋がってしまうのです。無断欠勤した理由がセクハラやモラハラに起因するのであれば、社員の無断欠勤を責めることはできないでしょう。欠勤は仕方がなかったと判断し、適当な対応を取らなくてはなりません。セクハラやモラハラを行った本人に対して管理部門から処罰を出すなど、健全な職場環境への改善が求められます。

病気になり、連絡を取れずに休んでしまうケースも十分にあり得ます。傍から見てわかりやすい病気であれば、第三者でも理解しやすいですが、メンタル系の病気はわかりにくいので特に気をつけなくてはなりません。気分が落ち込む「うつ病」はその典型といえるでしょう。うつ病になってしまうと心だけでなく体にも変化があらわれます。不眠症、食欲減退などにより体調を崩す人は多いです。うつ病の症状が深刻になると、ベッドから起きられず、無気力な状態となります。電話で話すのも困難になるので、うつ病の疑いを感じたらフォローができるような体制を取るようにしましょう。元気がない従業員がいたらヒアリングを行い、相談にのってあげることが大切です。

不慮の事故にあってしまったときも、欠勤の連絡が取れない場合はあります。例えば、交通事故にあって大怪我をしたのが原因で会社に連絡をとれないときは無断欠勤にはあたらないでしょう。このように、無断欠勤の理由として病気やケガはよくありますので、無断欠勤した従業員をすぐに責めるのは間違いです。欠勤した理由に合わせ、適切な対応を心がけることが重要となります。

無断欠勤をした従業員の給料や有給はどうなるの?

無断欠勤をしたのであれば給料は出なくて当然、と考える人もいるかもしれませんが、賃金は基本的に支払わなくてはならない決まりです。企業に無断欠勤する前の段階までの賃金は全額保証するのが義務となります。無断欠勤が原因で想定外の大損害がでた場合は例外として給与の減額ができる場合はありますが、通常であれば減額をしてはいけません。

無断欠勤した社員が賃金を求める権利は2年間有効です。従業員が無断欠勤したことにより、給料が完全に受け取れなかった際には、この請求権を利用する流れとなります。ただし、2年間を過ぎれば、企業は賃金支払いに応じる必要はなくなります。

無断欠勤をしたあと、休んだ期間を有給休暇に差し替えようとする従業員もときおりみかけますが、これは原則認められません。企業は休暇の事後申請に対して有給休暇の対応をする義務はないためです。有給休暇は本人より事前確認をしてからとる仕組みですので、無断欠勤はそのルールに反しており、有給休暇とはならないと覚えておいてください。

無断欠勤をした従業員に対する解雇などの法的扱いは?

欠勤の手順については雇用の際に説明を受けますし、雇用契約も結んでいます。そのため、無断欠勤が社則違反や契約違反と判断されるのは仕方がないでしょう。解雇の理由として無断欠勤を持ち出すのは正当性がありますが、労働基準法の解雇権乱用の法理に反していないかどうかについてはケアしたほうがよいです。第三者からみて合理的な理由があれば、その適当な理由をあらかじめ認識しておくのがポイントになります。

労務安全情報センターによると、無断欠勤が2週間以上続けば解雇できるケースに該当するとなっています。ただし、この期間は法律で厳格に決められたものではないので、必ず2週間とは限りません。あくまで目安と考えるのが無難でしょう。

その他にも、従業員の労務提供が不十分だったり、適格性が欠けていたりしたときも解雇が可能です。従業員の規律違反行為なども、解雇の理由となります。解雇できないケースは事故や病気、ハラスメントなどが原因で欠勤してしまった場合です。事故や天災により出勤ができない場合は状況的に仕方がないと判断されます。ハラスメントは無断欠勤者が企業から被害を受けている状態ですので、解雇事由には該当しません。

従業員が無断欠勤をしたときの対応は?

無断欠勤したとしてもすぐに処罰は与えられません。事情の確認など、やることがたくさんあります。まず本人に会社側から連絡を取らなくてはなりません。本人と直接連絡が取れないようなときは共に住んでいる家族や、友人や知人への連絡先も当たる必要があります。マンションに住んでいるのであれば、管理人に連絡をとるのも有りでしょう。

安否確認をいろいろな手段で取り、連絡がついたら話を聞きます。その内容を社内規程に照らし合わせ、処分を下すのか、厳重注意を行うかなどの判断を行います。無断欠勤した理由がメンタルの不調によるものであれば、クリニックを紹介したり、産業医に相談したりといった対応を取るようにしましょう。精神面に問題を抱えている場合は一旦出社させることは諦め、本人が治療に専念できる環境を整えるのが先決です。

ヒアリングの結果、健康に問題がないにもかかわらず、欠勤を継続しているのであれば出社命令を出してもよいです。その点について就業規則に記載されているのであれば、そのことを明示したうえで命令を出しましょう。ただし、出社命令を口頭で出してしまうとトラブルの元です。のちのち解雇をした際に「出社命令は聞いていない」といわれると厄介ですので、必ず書面で通知しましょう。なんらかの形で残るようにして出社命令を出すのが重要です。

出社命令に対応しないのであれば業務に支障がでるでしょうし、まわりへの負担も大きくなってきます。そのような状況になれば解雇を検討する段階へと移行しましょう。最初のステップとしては「普通解雇」といわれる比較的軽度の解雇を行うための退職推奨用紙や解雇通知を郵送します。できれば無理に辞めさせるのではなく、自発的な退職という形を取るのが理想です。

解雇通知書の書き方は大きく分けて2つのパターンがあります。まず、解雇通知を受け取った時点で無断欠勤者を解雇とする書き方です。この書き方を選べば受取日に無断欠勤者を即退職とできますが、30日分の給与を解雇予告手当として支払うことになります。ただし、正当な理由なしに無断欠勤が2週間以上続いていれば、除外認定が適用される場合もあるでしょう。もうひとつは解雇通知を受け取った日から30日以上経過した日を解雇日にする書き方です。30日分の解雇予告手当を回避したいのであれば、こちらを選択するとよいでしょう。

無断欠勤だけを理由に実行するのは難しい面がありますが、最悪のケースでは懲戒解雇という厳しい処罰による解雇もできなくはありません。しかし、不当解雇として訴えられる場合もあるので、できれば避けた方がよいアプローチといえます。数日無断欠勤しただけでは懲戒解雇には該当しません。よほど悪質なケースでない限り、無断欠勤で懲戒解雇はできないと考えてください。また、懲戒解雇は仕事を失うだけでなく再就職がとても難しくなる処分です。今後の人生に大きな影響を与えるといっても過言ではありませんので、懲戒解雇を出すかどうかは検討に検討を重ねたうえで決定すべきでしょう。

無断欠勤者に向けて会社側がしておきたいこと

無断欠勤が続く従業員を解雇しようとした場合、証拠が必要です。そのためには、事前に社員の勤怠を入念に確認しておかなくてはなりません。出勤簿やタイムカードはもちろん、システムへのログイン履歴も無断欠勤の証拠として有用です。無断欠勤の証拠が不十分になってしまうと、裁判になった際に敗訴するリスクがでてきます。

ほとんどの企業は雇用契約を結んだ際に、各種保険の加入手続きを行っています。雇用保険、厚生年金、健康保険などの保険の手続きを事前に行っておくと、解雇の手続きがスムーズになるでしょう。タイミングとしては無断欠勤が始まり、連絡がとれない期間が2日以上経過したときです。この段階で内容証明郵便の送付や自宅訪問を行い、保険の解約手続きも同時並行で進めておくとよいでしょう。

日ごろから社員の様子を観察して無断欠勤を減らそう

無断欠勤する理由は従業員によってさまざまであることを説明してきました。理由を聞かずに一方的な処罰を与えてしまうと、企業が悪いと判断されるケースも多いのです。無断欠勤している従業員の対応は慎重に行うようにしましょう。企業は日ごろから従業員の勤怠やメンタルの状態に気を配り、適切な判断ができる情報を持てるようにしておくことが大切です。

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