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2020.11.18

これを読めばあなたも内省的な人に!内省の具体的な方法・注意点までまとめ

企業の人材育成で、「内省」というワードが注目され始めています。反省や内観など似たような意味の言葉も多数存在する中、内省の意味をしっかりと理解できている人は少ないのではないでしょうか。そこで、今回は内省という言葉の意味と、内省に取り組むことで得られる効果を紹介していきます。また、内省を実行する際の注意点も紹介しているので、企業の人材育成に導入しようか悩んでいる経営者や人事担当者は必見です。

内省的とは

内省的な人とは、起きた出来事に対し、自らの言動を省みることができる人を指します。自分自身の心の内を意識的に見つめ直すと、考えや行動を変えるきっかけとなります。繰り返して事実と正面から向き合うため、この言葉は哲学や心理学でも注目されています。内省的であることにより、自主性や主体性を伸ばして知性を高める効果が期待できるのです。

また、内省的な人を目指すうえで、物事を多角的に捉えるようにすると、物の本質を見抜く眼が鍛えられるでしょう。特に、ビジネスにおいては、自己内省力を養うことが大切です。業務上の内容を振り返り、仕事でミスをするに至った理由を考えて、次の仕事に繋げたり、自分を成長させたりするための糧にします。優秀な人材を育てるマネジメント手法でも、内省力を養うのが大切だと考えられています。

内省・内観・反省の違い

内省と反省は、自分の言動を振り返るという意味ではよく似た言葉ですが、客観的か主観的かの違いがあります。まず、内省は、客観的に自分の行動を見つめ直し、考えや行動を変えていくというものです。対して、反省はというと、主観的な判断で間違いを正したり、同じミスを繰り返したりしないようにする意味合いが強いといえます。客観的に物事をみないため、間違った方向へ進んでしまうリスクがあるのです。自分の勝手な思い込みで成長の機会を逃してしまうかもしれないので、企業では反省よりも内省力があるかどうかが重視されています。

内省と内観も似ている意味を持ちますが、内観は自分の精神の内面を観察することが目的となります。自分の言動や感情を観察すれば、物事を冷静的に対処できるようになるでしょう。ミスを指摘されてカッとなりやすい人は、内観で自分の言動や考えを見つめ直すのも大切です。ただし、業務を振り返るためには、内観だけでは不十分です。しっかりと内省して、失敗から得たものを、次の仕事に繋げる必要があります。

内省の具体的方法

内省することは、自分自身を成長させるのに大いに役立ちます。ここからは、内省するにはどうしたらいいのか、その具体的な方法を紹介していきます。社内教育をどう進めていくか悩んでいる経営者や人事担当者は、マネジメント手法に取り入れる際の目安にしましょう。

内省の具体的方法①事実を振り返る

内省は自分の言動や考えを振り返ることですが、自分自身を追い込む必要はありません。罪悪感にさいなまれて、後悔や懺悔をするのではなく、客観的に事実だけを振り返ります。人は嫌なことほど忘れやすいものなので、初めは詳細な事実まで思い出すのは大変でしょう。しかし、内省するうちに、細かいところまで客観的に振り返ることができるようになります。

そして、内省することが習慣化してきたら、周囲の様子がどうであったかまで振り返ります。最終的に自分が置かれている状況が分かるようになるまで、内省していくのが大切です。1日の終わりに、日記や日報を使って、自己の良い面と悪い面を振り返るようにしましょう。忘れっぽくて、1日の終わりまで覚えていられないという場合は、1つの業務が終わる度にメモをしておくのがおすすめです。日記や日報を書くときに、その日あった出来事を思い出すきっかけとなります。

内省の具体的方法②深く見つめなおす

起こった出来事を客観的に振り返られるようになったら、振り返った内容を深く見つめ直すようにしていきます。出来事を見つめ直したときに、自分自身が感じたことや何か気付きがあれば、欠かさず日記や日報に書き留めるようにします。せっかく客観的に事実を振り返っても、自己分析するときに私情をはさんでしまうと、それは内省ではなく反省になってしまうので気を付けましょう。

内省するときは、いかに冷静で俯瞰的に状況を捉えられるかが大切となります。自分に都合の良い考え方をしないようにすることが、自分の成長に繋がるのです。出来事を深く見つめ直した後は、人間関係を円滑にするための方法を考えるなど、実のある取り組みにするための自問自答を繰り返しましょう。

内省の具体的方法③具体的な行動のプランを作成する

内省して得られたものを今後の仕事に生かすためには、内省により変革すべき行動のプランを作成する必要があります。まずは、どうしても消化しなければならない仕事を、予定に組み込んでおきましょう。率先して行うべき仕事が明確になったら、空いているところに内省により変革された未来の予定を書き込んでいきます。未来の予定は、仕事に関する勉強でも、空いた時に消化しておきたい仕事でも、自分の好きなようにスケジュールを立てて構いません。先に必ず終わらせなくてはいけない仕事をこなし、時間が余ったら他の仕事に着手します。

空いている時間に取り組む予定だった仕事は、終わらなければ先送りしましょう。長いスパンで終わせるつもりで取り組むと、気持ちに余裕を持って対応できます。立てたプランを実行できたら、予定通りに進んだか、周りからの評価はどうだったかなど内省することが大切です。計画を立てて内省するという一連の作業をルーティン化すると、自己の言動や考えに対する分析がより正確なものとなります。基本的に内省は1人で行うものですが、社員同士でペアやグループで実践してみるのも効果的です。複数人で取り組むことで、多角的に分析できるでしょう。

内省の具体的方法④対話型のワークショップを行う

上述したように、内省を複数人で行う対話型のグループワークなら、自分1人では考え付かないような方法を思いつく可能性があります。ワークショップでは、少人数のグループを作り、聞き手と話し手に分かれて対話をしていきます。設定されたテーマにそって、何をしたかったか、どのようなところが問題かなど、グループで意見を出し合います。自分1人で内省するときと違って、他人の価値観が分かるため、新しい視野を広げるのに効果的です。さらに深く掘り下げて分析したいときは、自分たちでテーマの設定からしていくと良いでしょう。グループで内省を行った後は、一人ひとりが対話から学んだことを振り返り、仕事に活かすことが大切です。

内省による効果

優秀な人材を育てる際に、内省を取り入れる企業は増えています。そこで、ここからは内省することで得られる効果について紹介していきます。

内省による効果①成長や改善の機会を創出

普段の業務の中では、自分の言動や考えを振り返る機会はほとんどありません。たとえ、日報や月報を社員に書かせていたとしても、社員が意識的に自分の行いを振り返らなければ、問題点に気付くのは難しいでしょう。特に、仕事に慣れてしまっていると、業務の質や効率が悪いことに気づきにくくなります。そのため、一定の経験を積んでいる中堅社員が、自らが抱える課題に気付かず、成長に伸び悩んで離職してしまうケースもあります。このように、第三者に指摘されるまで、業務の改善ができないという社員は決して少なくありません。

そこで、企業は業務の効率化を図ったり、離職を防いだりするために、内省を習慣化させるための対策を講じる必要があります。社員一人ひとりが内省を習慣的に行うようになれば、問題点に気付きやすくなり、自己成長や業務改善に繋げることができます。また、自己の優れているところや改善点を把握できることで、業務の変化にも対応していく力を身につけられるでしょう。

内省による効果②ルーティンの中でも自己教育できる

人は同じ作業を繰り返し行ううちに、どうしてもモチベーションが低下してしまうものです。職種や担当する業務によっても異なりますが、社員によっては毎日同じ作業を繰り返さなければならない人もいます。同じ作業を繰り返す中でも、業務の改善や効率化を考えて自発的に取り組める人ならば問題ありません。ところが、大抵の人は同じ作業に飽きてしまって、向上心を失ってしまうことが多いのです。

ルーティン化された日常の業務を少しでも改善していくためには、内省を習慣化させることが大切です。内省をすると、同じ作業の繰り返しでも試行錯誤をしたり、学習をしたりと自らの成長につなげられます。また、自らが繰り返し行っている業務を振り返ることにより、新しいアイデアが浮かぶ可能性もあります。

内省による効果③人間的成長ができる

内省を習慣化させると、技術面を鍛えることはもとより、メンタル面も強化できます。仕事のことで注意されたときに、感情的になっても何も得るものはありません。失敗を後に引きずるよりも、内省して客観的に事実を分析できれば、自分の改善すべき点が見えてきます。

内省は人格形成に有効で、人間的な成長にもつながるのです。一つひとつの改善は劇的な変化はもたらさないかもしれませんが、努力を積み重ねることで、いつしか自信を持って仕事にあたれるようになるでしょう。内省は、ポジティブな結果を残したり、人間的成長を続けたりするうえで、欠かすことのできない要素だといえます。

効果的な内省を行うコツ

内省は、下記で紹介するいくつかの点に注意すると、効果的に行うことができます。ここからは、内省を行うときのコツを紹介していくので、自社の社員にやり方を周知して実践してみましょう。

効果的な内省のコツ①何に意義・わくわくを感じるのか振り返る

上述したように、内省は懺悔や後悔のために行うものではないので、ポジティブに考えることが大切です。内省を行う際は、自分が仕事のどの部分に意義を見出していて、わくわくを感じるのかを見つけておくようにします。自分にとっての働く意義を見い出せれば、毎日同じ作業が続いても、内省をして自己成長につなげられます。

忙しい毎日の中で、内省をして業務を振り返ることを習慣にするのは大変なことです。そのため、自分が何に対して気持ちが前向きになるのかを把握して、内省を習慣化しやすい環境を意図的に作る必要があります。そうすることで、内省のスピードが上がって効率的にできるようになるほか、社会的意義を見出すきっかけにもなります。

効果的な内省のコツ②組織の使命との擦り合わせを考える

自分の働く意義や社会的意義を見出した後は、組織の使命とすり合わせていくことが大切です。企業の経営理念があることすら知らないという社員は意外と多くいるものです。そのため、企業の経営理念とその価値を社員に浸透させて、社員全員が一丸となって目標達成に取り組めるようにしていきます。社員一人ひとりが行っている作業は違っても、最終目標が同じなら企業の成長につながります。

組織の使命も分からずに内省を行っても、社員が目指すべきゴールがみえてきません。組織の使命と自分の働く意義を上手く擦り合わせていけば、愛社精神も向上し、モチベーションを維持しながら仕事の効率化を図れるでしょう。また、企業が目指す姿を明確にすることで、社員が内省を行いやすい環境が醸成できます。

効果的な内省のコツ③固執はしない

内省して働く意義を見出すといっても、無理に内省によって得られた使命に固執する必要はありません。ゆるぎない信念を持つのも大切ですが、時代に合わせて自らの考えを柔軟に変化させていくことも大切です。企業の経営理念もずっと同じであるとは限らず、時代の変化とともに目指すべきゴールが変わる可能性があります。また、社員の勤続年数やスキルに合わせて任せられる業務内容も変化するため、状況に応じた改善を図る必要があるのです。内省を繰り返し行うことで、時代や状況の変化に合わせて都度方向性を修正しながら、自己成長を続けることが大切です。

内省をする注意点

内省によって得られたことを、完璧にこなす必要はありません。完璧を求めすぎると、柔軟な対応や思考ができず、本来の効果が得られない可能性があるからです。また、ネガティブな感情で内省を行ってしまうと、内省ではなくて反省になってしまうので注意しましょう。反省はどちらかというと後悔や懺悔といった側面が強いので、主観的な判断で改善策を考えてしまう傾向があります。そのため、客観的に事実をありのままに省みて、やるきを出させたり、メンタル面の強化に繋がったりするようにします。とはいうもの、内省した結果、思ったようにいかず反省になってしまう可能性は十分にあります。間違った方向性に進み自分の成長を妨げることがないように、本来の目的を見失わないように気をつけましょう。

内省によって自己成長できるビジネスパーソンになろう

内省を行う過程は反省と似ているため、主観的な判断にならないように注意が必要です。しかし、実行するのに気を付けなければならない反面、内省を行うことでたくさんのメリットが得られます。まずは、自分自身が抱える問題と向き合うためにも、内省を習慣化させられるように努めましょう。繰り返し内省を実践していけば、自己成長を続けられるビジネスパーソンを目指せます。

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