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2021.5.27

求職者支援訓練とは?仕組みについて理解して早期就職しよう!

求職者支援訓練とは、雇用保険がもらえない求職者に向けた専用の職業訓練を指します。充実したカリキュラムが用意されているため、早期に就職できる期待が持てるでしょう。ただし受講するためには、いくつかおさえておくべきポイントがあります。

本記事では求職者支援訓練の基本にまず触れ、申し込み方法や必要書類などについても解説していきます。

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求職者支援訓練とは?

求職者支援訓練とは、雇用保険を受給できない求職者に、技能や知識を教育する内容で早期就職を目指すための支援プログラムです。求職者支援訓練の代表的なコースは、主に2つです。

まず基本的な能力を身に付けることを目的とした「基礎コース」が挙げられます。基礎コースでは、社会人として必要な基礎スキルを短い期間で習得できます。ワードやエクセルといったOfficeソフトなどのパソコンスキルを基礎から学べる上、ビジネスマナーなども幅広く教えてもらえるでしょう。

実践コースは基礎コースよりも、実務に即した内容となります。自分の就職したい業務に合わせた実践的な技能を身につけたいなら、こちらのコースが適しているでしょう。分野はバラエティに富んでおり、情報系、介護系、医療系などさまざまです。地域によっては、通常の実践コースよりもユニークなものを用意しているところもあります。WEBデザイナーなどのクリエイティブ職に特化したコースは人気ですし、海外との貿易実務を学べる国際ビジネスコースも人によっては有意義です。地域の特色がよりでているところでは、農業に関する技術や地域特産品の製造方法を学べる場合もあるでしょう。

訓練を受け入れられる要件

求職者支援訓練は、誰でも無条件で受けられるわけではない点に注意しましょう。受講するにはハローワークに申し込みをして、職業訓練などの支援を要するとハローワークから認められる必要があります。また雇用保険被保険者や、雇用保険受給資格者も対象外です。本人の労働に対するやる気と能力も当然問われます。これらの条件をすべて満たすことができれば、職業訓練を受ける資格が得られるでしょう。

職業訓練が始まったあとも、モチベーションは常に高く保つことが求められます。訓練の遅刻や欠席が多かったりハローワークからの指示に従わなかったりすると、受講停止となる可能性は高いです。また訓練を途中で辞退すると、給付金は当然もらえない上、払った分の返金も要求されるケースもあるでしょう。

申し込み方法

ここから求職者支援訓練の申し込み方法について、詳しく解説していきます。

  1. ハローワークに行く
  2. 訓練コースを選ぶ
  3. 申し込む
  4. 就職支援計画が渡される

ハローワークに行く

求職者支援訓練を申し込むための最初のステップは、ハローワークに行くことです。ハローワークで職業相談を行い、求職者支援制度について説明をしてもらいましょう。解釈のずれがハローワークによって発生しているケースもあるので、確実に認識を合わせることが重要です。そしてこの段階から、既に面接が始まっているという心構えを持つようにしましょう。就職活動の状況などを質問されますので、しっかりとした説明ができるように準備しておいてください。ここで間違った返答をしてしまうと、ハローワークから「求職者支援訓練は必要ない」と判断される恐れがあります。

訓練コースを選ぶ

ハローワークから求職者支援訓練の説明を聞いた後は、受講するコースを選びましょう。基本的には「基礎コース」と「実践コース」のどちらかを選択します。基礎コースは3カ月程度が多く、実践コースはその倍の6カ月ぐらいの期間が一般的です。多くの職場で使える基礎スキルを幅広く学びたいのであれば、基礎コースが向いています。実践コースは基礎コースの内容を踏まえた上で、さらに特定の仕事に対する実践的な能力を身に付けるのが目標です。例えばパソコンであれば、資料を作るだけでなくグラフィックデザインを勉強したり、アプリ開発のスキルを習得したりできます。

基礎コースを受講後、就職先が見つからなかったとしてもまだチャンスはあります。ハローワークの判断によっては、「公共職業訓練コース」を続けて受講することを勧められるケースもあるでしょう。一方、実践コースの場合は受講後、最低1年間は他の職業訓練を受けられません。こういった点も頭に入れつつ、訓練コースは選ぶようにしましょう。

どのようなコースがあるかについては、各ハローワークによって異なるため事前に調べておくとよいです。自分に向いているコースがよくわからなければ、ハローワークの職員に相談しましょう。適切なコースが理解できたら、必要な書類を受け取ります。

申し込む

申し込みの手続きは、ハローワークの窓口で行います。このときハローワークに「受講の必要がない」と判断されれば、受講の申し込みはできません。受講の必要があると判断されたときには、ハローワークから受付印を押印された受講申込書をもらえます。その後、自分で職業訓練実施機関に書類を提出し、面接や筆記試験を受ける流れです。受講申込書は一度提出すると戻ってきませんので、念のためコピーして控えをとっておくようにしましょう。

選考試験は筆記試験と面接の両方がある場合がほとんどですが、訓練実施機関によっては面談だけで済ませるケースもあります。筆記試験は難しい問題はあまり出ないため、気楽に受けましょう。面接では再就職に対する熱意をどこまでアピールできるかがカギです。やる気がない人は他の受講生にも悪影響となりますので、落とされる対象となります。またすぐに就職が決まりそうな高度なスキルや、豊富な経験を持つ人も求職者支援訓練の趣旨から外れるため、敬遠される傾向にあります。

就職支援計画が渡される

面接や筆記試験をクリアし、合格通知が届いたあとは就職支援計画の交付を受けなくてはなりません。ハローワークに直接、就職支援計画を受け取りに行きましょう。ちなみに合格通知だけでなく、就職支援計画を持っていなければ、求職者支援訓練は受けられません。基本的には訓練開始の前日までに提出すれば問題ないものの、中には日時を指定するハローワークもあります。前日と思い込んで提出期限を過ぎるようなミスは、しないように注意しましょう。

求職者支援訓練に必要な書類

求職者支援訓練の事前審査で提出する書類について、しっかり整理しておきましょう。

  • 本人確認書類
  • ハローワークから交付された書類
  • 住民票
  • 給付金の振込先となる通帳
  • 同居配偶者等の収入を証明する書類

まず「本人確認書類」です。運転免許証などの写真付きのものであれば、1点だけで問題ありません。ただし健康保険証や国民年金手帳など写真付きでないもので確認する場合は、2点必要になります。

次に「ハローワークから交付された書類」です。受講申込書、事前審査書、職業訓練受講給付金要件申告書、職業訓練受講給付金通所届などがあります。「住民票」も忘れず用意しましょう。原本かつ、3カ月以内に交付されたものが条件です。

給付金に関係する書類として「給付金の振込先となる通帳」、「同居配偶者等の収入を証明する書類」があります。同居配偶者等の収入を証明する書類とは、源泉徴収票、所得証明書のことを指します。申請者本人、同居配偶者等が事前審査申請日の段階で保持している預金通帳、もしくは残高証明の提出もしなくてはなりません。ただし残高が50万円以下のものは、含まれない点を覚えておいてください。またハローワークが求める書類が他にあれば、別途対応するようにしましょう。

求職者支援訓練を受けて就職しよう

求職者支援訓練は、基礎から実践まで多種多様な内容で運営されています。給付金をもらいながらスキルを磨けるだけでなく、受講している最中でも就職先の紹介が受けられるというメリットもあります。しかし誰でも受けられるものではないため、受講要件はよく理解しておくことが大切です。求職者支援訓練を上手に活用して、早期の就職を目指しましょう。

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