働きがいを応援するメディア

2021.2.4

採用に適性検査は必要?適性検査のメリットや活用方法を紹介

企業運用において、重要になるのが「人材の採用活動」です。より効果的な採用活動を行うために、「適性検査」を活用している企業も多くみられます。ただ、適性検査に興味はあるものの、「必要性やメリットがわからない」という人もいるのではないでしょうか。この記事では、適性検査の概要やメリット、具体的な活用方法について紹介します。

適性検査のデータ活用にお悩みではないですか?採用や人材育成に人材データを活かすなら、タレントマネジメントシステム「CYDAS」がおすすめです。

採用時の「適性検査」とは?必要なの?

人材採用における適性検査とは、簡単にいうと「自社に必要な人材をより正確に見極める」ためのものです。適性検査の実施によって、その人材の「知的能力」および「性格」について知ることができます。主に採用試験などのシーンで活用されており、その需要の高さからさまざまな適性検査サービスが提供されています。

知的能力をみるためのテストは、国語や数学といった学生向けの学力試験のように捉えている人も少なくありません。しかし、実際には知識だけではなく、「数値能力」「論理的思考」といった、さまざまな要素を確認できるようなテスト内容になっていることが多いのです。面接とあわせてこのような適性検査を実施することで、応募者の性格から思考力にいたるまで、多面的に把握できます。

適性検査を行うメリット

採用活動で適性検査を行うと、さまざまなメリットを得られます。

客観的な指標の一つになる

代表的なメリットは「客観的な指標の一つになる」ことです。同一の担当者が採用試験を行う場合、どうしても主観が入った状態で人材を判断することがあります。その結果、同じような性格や思考を持つ人材ばかり採用してしまうことも少なくありません。このような場合にも、適性検査を実施すれば、データをもとに人材を判断できます。採用担当者の主観だけに頼らず、多角的な視点で採用活動を行えるのがメリットです。

応募者の素の部分を知ることができる

「応募者の素の部分を知ることができる」のもメリットといえるでしょう。応募者のなかには、面接では良い印象を与えるために「普段とは異なる自分」を演じるケースもあります。事前に受け答えの練習をしっかりとしてきた応募者は、それだけ優秀に見えてしまうことも多いものです。このような応募者を採用した場合、「思っていた人材とは違う」と入社後にギャップを感じる原因になるため、注意が必要です。適性検査を活用すれば、面接だけではなかなか見えにくい、応募者の素をチェックできます。それにより、入社後のミスマッチを効果的に防げるのです。

ポテンシャルの高い人材を見抜く

適性検査は一見「応募者をふるいにかけるためのもの」という印象を持たれがちですが、実際には「ポテンシャルの高い人材を見逃さない」という側面もあります。適性検査によって得たデータを分析すれば、入社後に活躍が期待できる、ポテンシャルの高い人材を効率的に見つけられるのです。せっかく応募者のなかに良い人材がいたのに、「見極められずに逃してしまった」という機会損失を防げます。

新卒採用と中途採用の適性検査の違い

適性検査というと、新卒の就活などで活用される「SPI」を思い浮かべる人も多いかもしれません。ただ、企業が適性検査を実施する目的は、新卒と中途では大きな違いがあります。新卒採用の場合は集まる応募者が多く、どうしてもスクリーニングが主な目的になりがちです。

一方、中途採用の場合は、「企業と人材のマッチング性を確認する」目的で実施されるケースが多い傾向にあります。中途で採用した人材が、業務や職場の雰囲気になじめず、短期離職してしまうケースも少なくありません。こうした短期離職の問題解決は、企業にとって大きな課題となっています。そこで、適性検査で過去のスキルや経験だけではわからない部分まで確認し、入社後のミスマッチを防ごうとする企業が増えているのです。

適性検査の種類

適性検査には「能力検査」「性格検査」の2種類があります。

能力検査とは、応募者の基本的な学力・知的能力を測定するためのテストのことです。テスト結果から、実際に職場で働くために必要な能力が備わっているかどうかの判断材料を得られます。テスト内容は国語による言語、数学による非言語に分かれているケースが一般的です。言語では「言葉の知識」「読解」、非言語では「確率問題」「損益算」などの問題が出されます。なお、テスト内容は高校レベルになっているケースが多いでしょう。

性格検査は、主に個人の価値観や物事の考え方などを図るテストです。このテストの結果から、企業風土や職場環境との相性を判断するための材料を得られます。選択式の質問がいくつも出題され、「そう思う」「そう思わない」というように、回答していく内容になっています。

適性検査のテスト形式

適性検査のテスト形式は多岐にわたります。ペーパーテスト式のものもあれば、PCで受験できるものまで、さまざまです。なお、PC受験の場合は応募者の自宅で受けられるものと、企業が用意した会場やテストセンターで受けられるものなどがあります。PC受験は企業側がテストを行うための手間や時間を削減できると人気です。応募者にとっても、自宅から受験できるため移動時間の節約になるというメリットがあります。

なお、回答への採点方法は、テストの提供会社によっても変わってきます。人事部で採点を行う場合もあれば、テストの提供企業に任せられるものもあるのです。適性検査にかかる手間などをきちんと考慮したうえで、どのようなテスト形式を選ぶか決めましょう。

適性検査を採用に活用するには

採用における適性検査の活用方法には、まず自社と応募者とのマッチングを確認し、合否を決めるときの参考にすることが挙げられます。ただ、それ以外にも、適性検査はさまざまなことに活用できます。たとえば、「採用活動の振り返り」に使うことが可能です。多くの応募者からとったデータを参考に、どのような人材が集まったのか、またどのような人材が自社に魅力を感じているのかを把握できます。こうした分析を行うことで、今後の採用活動に活かせます。

適性検査を採用に使う際の注意点

適性検査は採用活動を行うときに役立つ手段ですが、導入する際にはいくつかの注意点があります。

適性検査の結果のみで合否を決定しない

まず、注意点として挙げられるのが「適性検査の結果のみで合否を決定しない」ことです。適性検査の結果をみると、どうしてもその情報を過信してしまうことも多いものです。しかし、検査結果がその人材のすべてではありません。自社に合いそうかどうか、また活躍できそうな人材かどうかは、必ず「面接をしてから熟考する」ことが大切です。特に、性格の適性検査は応募者の性質を確実にすべて言い当てているとは限りません。結果をうのみにしないように注意し、あくまでも参考程度に留めておきましょう。

適性テストに慣れているかどうかに注意する

さらに、「適性テストに慣れているか」どうかも、注意すべき点といえます。適性テストは採用活動で広く使われており、その対策本も販売されています。応募者によっては選考で結果を出すために、こうした本を購入して対策をしているケースも少なくありません。このような場合、対策をした応募者と対策をしていない応募者とでは、結果に差が出る可能性があります。つまり、「対策の有無が数値に影響する」ことを考慮しなければならないのです。コツコツと対策をする人材を求めている場合は問題ありませんが、あくまでも個人の潜在的な能力・性格などをテストで判断したい場合は、気を付ける必要があるでしょう。

採用以外の適性検査の活用方法

既存社員のマネジメント

適性検査は「既存社員のマネジメント」としても有効活用できます。具体的には、「育成」や「配置の最適化」として利用することが可能です。適性検査を実施することで、既存社員の能力をより正確に把握できるようになります。その能力がきちんと活用できているかどうか分析し、各業務に向いている人材を適切に配置できるのです。適性検査のデータを分析することで、人材活用の幅をぐんと広げられます。

また、適性検査によって蓄積したデータから、「退職者分析」を行うこともできます。せっかく育成した社員が退職してしまうことは、企業にとって大きな痛手です。人材はなぜ退職してしまうのか、その原因をきちんと分析し、対策を講じることが課題といえます。このような場合に、退職した社員の適性検査結果から傾向を分析すると、原因の究明と解決策の洗い出しに役立てられます。社員が企業に何を求めているのか「ニーズ」を的確に把握し、それに応えるよう努めることで、人材の定着化につなげられるのです。

適性検査を活用した「9box」分析を行うなら、タレントマネジメントシステム「CYDAS」がおすすめです。

関連記事:埋もれている優秀人材を探す ─タレントマネジメント9BOX活用編─

優秀な学生を集める

新卒採用に気合いを入れる企業は多いものです。この新卒採用の応募者をより多く獲得するため、適性検査を「集客目的」として活用する企業も存在します。たとえば、インターンシップの応募者を集めるために、「適性検査の結果をフィードバックする」というコンテンツを用意するケースもあります。

ただ、このような集客目的としての活用は、実際の採用につながる可能性が高いとは限りません。なぜなら、このケースでは「フィードバック」を重視して応募する人が集まりやすいためです。つまり、「企業そのものへの関心が低い」傾向にあり、採用につながりにくいことがあります。優秀な学生を集める目的で適性検査を実施する場合は、過度な期待をしないほうが無難といえるでしょう。

適性検査の選び方

適性検査は多くの企業がサービスを提供しています。さまざまな種類があり、特徴も異なるためきちんと比較することが重要です。特に、適性検査は「採用課題に合わせて選ぶ」ことがポイントになります。企業によって適性検査の実施目的や、求める人物像は変わってきます。たとえば、「学力や能力について正確に知りたい」という企業もあれば、「求める条件に合う人材をピンポイントで探したい」という企業もあるでしょう。十分な効果を得るためにも、「適性検査に期待すること」を明確にし、その目的に合わせて選ぶことが大切です。

適性検査の種類や形式については、こちらの関連記事で詳しく解説しています。

関連記事:適性検査とは?企業が行う目的やテスト形式・主な種類10選を解説

適性検査を採用に取り入れてマッチング精度を上げよう

採用活動は難しく、履歴書や面接だけではなかなか自社に合う人材を見極められないものです。適性検査を採用活動に取り入れることで、書類や面接だけでは掴みきれなかった、応募者の本来の能力や性格を把握できます。また、適性検査は新しい人材の獲得だけではなく、既存社員のマネジメントとしても活用が可能です。幅広い目的で使える適性検査を導入し、ビジネスに役立ててみてはいかがでしょうか。

タレントマネジメントシステム「CYDAS」では、適性検査の結果をもとにしたデータ分析が可能です。詳細は、無料ダウンロード資料やサービスサイトでご確認ください。

Category

人材採用

Keyword

Keywordキーワード