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2021.3.19

知らないと恥ずかしい?!帳票の種類・役割・保存期間などをまとめます

会社経営において、帳票をきちんと管理することは非常に重要です。管理を適正に行うためには、「どのような帳票が使われるか」「各帳票はいつまで保存しておかなければならないか」などの知識を正しく持っておく必要があります。そこで、この記事では帳票の種類や各帳票の役割、それぞれの保存期間などについて詳しく解説します。

帳票とは

帳票は「ちょうひょう」と読み、「帳簿」と「伝票」の一文字ずつを取り合わせて作られた会計用語です。帳簿と伝票の両方を指す総称で、取引や会計など経営に関わるさまざまな書類を表します。まず、帳簿とは会社の経営や店舗の運営などのために行われた取引の内容を記録したものです。例えば、仕訳日記帳や総勘定元帳などがあります。一方、伝票は入金や出金などの取引を記録するものです。お金の動きを管理するために使用し、売上伝票や仕入伝票、出金伝票などが該当します。そのほか、経費精算伝票や振替伝票なども伝票です。

ビジネスで耳にする書類には、ほかに「証憑(しょうひょう)」もあり、これは取引の成立を証明するための書類です。例えば、領収書やレジペーパー、納品書、見積書などがあります。証憑と帳票の違いは、作成するタイミングです。帳票は取引後、証憑は取引が行われたその時々に作成します。

帳票の種類①帳簿

「帳簿」は、伝票とともに帳票の一つで会社や店舗で行われているすべての取引を記録したものです。正確にいうと、帳票は「帳簿」と「伝票」を指しますが、広義では取引を証明する「証憑」も帳票に含んで使われることもあります。証憑も含めて、「取引がどのように行われているか」を記録により管理しておくことは、会社の経営状況を把握するために欠かせません。

取引の流れを正確に管理するためには、簿記のルールに従って複数の帳簿を作成する必要があります。伝票への登録が済んだ後は、該当する帳簿にその内容を反映させ、仕訳後に元帳に転記するのが一般的な簿記の流れです。使用するさまざまな帳簿のうち、取引のたびに記入が必須となるのものが「主要簿」になります。また、主要簿では足りない内容を必要に応じて記録するものが「補助簿」です。具体的に紹介すると、主要簿には仕訳帳と総勘定元帳、補助簿には現金出納帳、預金出納帳、固定資産台帳、経費帳、買掛帳、売掛帳などがあります。

帳票の種類②伝票

「伝票」とは、日々の取引でお金がどのように動いたかを記録した紙片です。具体的には、入出金伝票、振替伝票、仕入伝票、売上伝票などがあります。取引におけるお金の動きは、日々の取引内容を発生順に記録した「仕訳帳」という帳簿でも確認可能です。ただし、仕訳帳は時系列に取引を記録したものであり、たくさんの取引があると取引の内容ごとに管理したり、記帳業務を複数人で行ったりする際などに不便な面もあります。そのような場合には、個々の取引ごとに記録した「伝票」が便利です。

伝票であれば、担当者がそれぞれで取引内容を記載できます。記載する内容は、入出金などの最低限の情報のみです。担当者ごとに伝票記入を行い、取引ごとに記載された伝票を使って総勘定元帳に暗記すれば、効率的に転記できます。このように、伝票を使った方法を「伝票制」といい、利便性の高さから多くの会社で採用されている方法です。

帳票の種類③証憑

「証憑」とは、実際に契約や取引があった事実を証明するための書類です。例えば、従業員との契約などに関わる証憑に、履歴書や給料明細などの書類があります。また、売買契約などの取引のなかで使用する書類として代表的なものが、取引先や顧客などとの間で交わされる契約書です。提示した契約内容が明記されていて、実際に契約が成立していることを証明できる書類となります。

そのほか、取引の金銭に関わる証憑として、取引先へ請求する報酬額を明記した請求書や金銭の受領を証明する領収書もあります。さらに、納品が無事に完了していることを証明する「納品書」、注文を依頼していることの証となる「注文書」、まだ受領していないものの報酬や費用の見込み額を記載した「見積書」なども証憑です。

帳票の保存期間

帳票は、取引後や決算書の作成が終わったら処分していいものではありません。法律によって、一定の期間、保存することが義務付けられています。税務調査で、「正しくルールを守って保存できているか」を指摘される可能性もあるため要注意です。税務調査が入った際に、保存しておくべき帳簿を明示できないと、正しく支出が行われた証明ができないため、追徴課税を課せられる場合があります。

いざというときに、慌てないためにもルールを守った帳票の保存は必須です。しかし、帳票の保存期間を定めた法律は「会社法」「法人税法」など複数あるため、気を付けなければなりません。保存期間の年数ごとに紹介すると、まず30年間の保存義務がある帳票類が、人事などで使用する「労働に関する作業概要などの定期記録」「特定化学物質等健康診断個人票」などです。「放射線業務従事者の健康診断記録」も30年の保存が義務付けられています。次に、10年間の保存義務があるのが、総務などで管理する「株主総会議事録」「取締役会議事録」、経理などで使用する「計算書類および附属明細書」などです。

続いて、7年間の保存が義務とされている帳票類には、仕訳帳や現金出納帳などといった「取引に関する帳簿」があります。預金通帳や領収書などのような、現金収受や払い出し、預貯金の預け入れ、引き出しなどの取引で作成された「取引証憑書類」なども保存義務は7年間です。最後に、5年間の保存が義務付けられている帳票類が、総務などが管理する「産業廃棄物管理票の写し」や「産業廃棄物処理の委託契約書」です。人事などが扱う「従業員の身元保証書」や「誓約書」なども5年間保管しなければなりません。

帳票の保存方法

帳票の保存は、紙で行うことが原則です。パソコンが普及しているため、電子データの保存は便利ですが、紙に比べて改ざんや削除がしやすくなっています。そのため、パソコンなどで作成したものでも、データの状態で残すのではなく紙に印刷して保存しなければなりません。ただし、要件を満たしていれば一定の書類について電子データで保存することが認められる制度もあります。制度を利用する場合には、書類を備え付ける開始日の3カ月前までに、所轄の税務署で申請をして承認を受けておくことが必要です。

帳票を電子化するメリットは

電子データで保存できる帳票は、すべてではありません。しかし、対象となる帳票だけでも電子化することはメリットのある対策です。帳票は、保存が義務付けられている期間が長く、企業の規模が大きくなって書類の量が増えると、場所を取るようになります。帳票を電子データで保存することによるさまざまなメリットから、電子化する企業は増加傾向です。

例えば、帳票を電子化することでコストの削減になることはメリットといえるでしょう。すべての内容を印刷すると、用紙の費用も印刷の経費もかかりますが、電子データで保存すればそれらの費用は不要です。あわせて、印刷した帳票をファイリングしたり保管したりするスペースにかかる費用も削減できます。また、セキュリティー面でも紙に比べて電子データはアクセスを制限しやすいため、セキュリティー強化につながるでしょう。万が一、アクセスされてしまった場合でも、電子データならアクセス記録の取得ができます。

また、経理業務の効率を上げられる点もメリットです。帳票を紙で保管する場合には、印刷や仕訳の作業、ファイリングなどの手間がかかります。過去のデータを探す場合にも、書類のすべてに目を通さなければならないため大変です。しかし、電子データの場合はこれらの作業を行う必要がないため、手間や時間を削減することができるでしょう。

帳票の管理方法を見直そう!

帳票は、会社で行われる日々の業務のなかで必ず使用するものです。また、帳票には重要な書類が多く、どのように管理するかが日常業務や会社の経営に大きな影響を与えることもあります。帳票の管理方法の見直しは、コスト削減への期待が持て業務の効率化も図れるなど、会社にとってメリットが多い傾向です。今後、「業務の生産性を高めたい」「企業規模を大きくしたい」という場合は、帳簿の管理方法を見直してみるとよいでしょう。

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