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2022.6.21

【目標設定】定量目標とは?定性目標との違いや概要について

企業やビジネスパーソンの成長のためには、目標を立てて仕事に取り組むことが大切です。しかし、目標設定の仕方が適切でない場合は成長を妨げてしまう恐れがあります。目標には大きく分けて「定量目標」「定性目標」の2種類があり、これらを理解することで目標設定を適切に行うことが可能です。今回は定量目標について、定性目標との違いや、目標の立て方にフォーカスして紹介します。

定量目標とは?

「目標」とはあるゴールを達成するために必要な要素や成果です。目指すべき目標を数値を用いて量的に設定したもの「定量目標」と言います。数値による目標を掲げることにより、客観的に見てわかりやすく、数字を上げるための具体的な戦略や目標を立てることができるのがメリットです。

また、目標の達成度を正確に測定することができるため、マネジメントや人事評価もしやすくなります。パーセンテージや実数値によって達成率や達成状況が正確に把握でき、またグラフなどに落とし込んで進捗を見える化しやすいのも利点です。上手くいった部分と上手くいかなかった部分が明確になりますし、測定された数字は次回以降の改善に役立ちます。

定量目標の具体的な例は「一年で35店舗の加盟店を獲得する」「残業時間を5%減らす」などです。成長を促すためには、厳しい数値目標を掲げるのではなく、組織や個人の能力に合わせた「適切な」数値目標を設定することが大切です。

定量目標と定性目標の違いは?

定量目標は数値によって目標を設定しますが、仕事のすべてが数字で表せるわけではありません。たとえば、研究開発職では研究テーマによって難易度が異なり、10年経っても成果といえる成果が出ないことも多いです。「定性目標」は定量目標の対に当たる概念で、数値化できる量ではなく目指すべき状態など質的な目標を設定します。

目標管理における定性目標では、コミュニケーションの仕方や勤務態度、周囲との協調など、成果に至るまでの過程に着目するのが特徴です。成果そのものではなくその過程に着目することで行動の価値を測定するため、「行動目標」と呼ばれることもあります。

定性目標では経営理念や社風に基づいた目標が設定されるケースも多いです。定性目標は現在の状態をもとに、望ましい行動や態度の変化を生み出す効果があるため、企業や個人の社会的価値の向上や周囲との違いを明確にするといったブランディング効果も期待できます。定性目標の達成を通し、個人や企業のあり方に共感する顧客と強い信頼関係が生じることも多いです。

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定量目標の立て方とは?

定量目標の設定では、達成すべき数字や「売上2倍」など理想的な数字だけを設定すればよいわけではありません。どのくらいの期間目標達成のための行動を続けるのか、目標達成によりどのような効果を得ることを目指すのか、といったところも具体的に設定し関係者にしっかり周知させることも大切です。

定量目標を定めるプロセスでは、全社や部署といった大きな枠組みの中でまず定量目標を定め、その後にチームや個人といった小さな枠組みの中で数字を分配します。そして、その数字を達成するために、「電話営業を1日に10件かける」など行動レベルでの小さな定量目標を立てたり「営業部の平均成約率50%を超える成約率を目指す」など具体的な数値に基づく目標を設定したりします。

目標は立てっぱなしにしては意味がありません。マネージャーは経験や過去の実績から実現可能と考えられる目標設定かどうか計画段階でチェックし、業務の中で進捗を確認していきます。必要に応じ、目標達成に向けた助言や環境作りなどのサポートをこまめに行うことが大切です。

定量目標と定性目標の重要性について

定量目標と定性目標は、どちらか一方があればよいというわけではなく、どちらも必要なものですので併用するのが望ましいです。

定量的な目標だけを設定した場合、他のメンバーの案件を横取りしたり、ノウハウの共有を行わなかったり、業界の慣例を無視したりといった、短期的で結果主義な行動を生み出してしまうリスクがあります。

定性目標のみの場合、その目標にどれだけ近づいたのか、実現可能なのかを測定することができません。そのため「社会貢献を頑張る」「業界に革命を起こす」と抽象的な目標に終始し、その結果から次の成長機会を考えることができなくなってしまいます。

どちらのケースでも、本来得られるべき成長機会を損ねる結果になってしまいますので、こうした運用にならないよう両輪で運用することが大切です。目標設定では、まず定性目標を定め、その定性目標の達成に必要となる具体的な目標を定量的に考えていきます。こうした過程の中で、組織や個人のあるべき姿と必要な行動を明確にし、目標達成に向かうすべての行動を成長機会に変化させることが重要です。

定量目標と定性目標を組み合わせて適切な目標設定を行おう

定量目標は、目標を数字などで量的に表したものです。定量目標と定性目標をうまく組み合わせることで組織と個人の双方にとって適切な目標を定めることができます。2つの目標を組み合わせて使うことで、業績向上や個人レベルでのスキルアップや成長の実現が可能です。会社や個人の状況に合わせ、2つの目標を柔軟に組み合わせながら活用しましょう。

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