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2019.8.23

ビジネスマンが知っておくべき組織の役職や序列を解説!

目次

ビジネスマンが知っておくべき組織の役職や序列を解説!

ビジネスマンにとって、さまざまな組織の役職や序列を知っておくことは、仕事をスムーズに進めるためだけでなく、マナーとしても重要です。役職を知っていないと、取引先の上下関係がわからずに、失礼なことをしてしまう可能性もあります。この記事では、日本の企業や海外の企業、官庁、銀行、警察などの役職と序列について解説します。

役職とは?組織上のポジションを明示するために重要

役職というのは、ビジネスにおいて責任や職権を伴う役目、職務のことです。その人の役職を見れば、どんな地位でどんな仕事をしている人なのかわかります。どんな業種のどんな企業でも、それぞれの部署に役職がついた社員がいるのが通常です。
役職とは、組織上のポジションをも意味します。役職は、その会社でその人がどんな立場にあるかを示しており、役職でその部署や組織全体の上下関係もわかるような仕組みです。役職はピラミッド構造になっているのが一般的で、上位の役職についている人のほうが、下位の役職についている人よりも人数的には少なくなっています。このような役職の序列は、責任の所在を明確にし、会社での仕事を円滑に進めるために必要なものです。上位の役職者は下位の役職者とその部下を管理監督する立場にあり、下位の役職者が行ったことに対しては、上位の役職者には監督責任が生じるのが一般的になっています。

日本企業の経営における役職

日本企業の経営における役職には、次のようなものがあります。

代表取締役

会社の代表者であり、経営に関する責任を持ちます。株主総会や取締役会などの決議に基づいて契約などを行うことができる立場です。取締役会を設置する場合は、代表取締役を選任する必要があります。

取締役

会社の業務執行機関で、会社の経営を担います。株式会社には、取締役を置かなければなりません。

会計参与

取締役と共同して計算書類などを作成する、2006年の新会社法で認められた株式会社の任意的設置機関の1つです。

監査役

業務監査と会計監査を行います。

会計監査人

会社の計算書類などの会計監査をします。公認会計士または監査法人だけが就任できます。

執行役

委員会設置会社において、取締役会の決定に基づいて業務執行を行う者です。

執行役員

経営における業務執行を行うが、取締役と異なり任意で設置されるものです。

清算人

解散した法人、その他の団体の清算事務を執行します。定款で定める者もしくは株主総会の普通決議によって選任された者が就任します。

社外取締役

代表取締役など直接の利害関係がない、社内の取引などとは無関係の独立した経営者や有識者から選任する取締役です。

理事

会社の業務執行及び対外的な取引行為を行う者です。

参与

会社の中で、経営幹部の下位にあり、業務管理を行う者です。どのような地位にあるかは、会社によって異なることが多いです。

参事

参与と同様、経営幹部の下位にあり、業務管理を行います。参与と参事の使い分けは会社によって異なります。

相談役

取締役、監査役などの会社役員が退任した後、経営陣に対して適切なアドバイスを与える者です。地位や待遇は会社により異なります。

顧問

社外の専門家などから選任され、経営陣に対して適切なアドバイスを与える者です。弁護士や会計士、税理士などがなることが多いです。

日本企業での職責上の役職と序列

企業内の職責上の役職には、次のようなものがあります。

会長

社長を退任した後就任する役職です。一般的に経営の第一線からは退いた立場ですが、依然として会社に強い影響を及ぼしうるポストです。

社長

会社の最高権力者です。会社の経営全般を代表権を持って担います。

副社長

社長以下、専務以上のポジションの者です。社長を補佐するのが仕事です。

専務

取締役や執行人のための役職の1つです。会社法上の機関ではないので、いない会社もあります。

常務

専務と同様、取締役や執行人のための役職の1つです。会社法上の機関ではありません。

支社長

会社の支社の長です。支社の中では最高の役職で、すべての業務の管理監督責任を負いますが、本社の指示・指揮には従う必要があります。

支店長

会社の支店の長です。支店の中では最高の役職です。

本部長

サービス本部などの業務本部が設置される場合の本部責任者です。その本部の中では最高の役職で、本部内の業務を管理監督します。

部長

部と呼ばれる組織の長です。その部では最高の役職で、あらゆる業務の管理監督責任を負います。

工場長

工場の長です。その工場内の管理監督を全て任された者になります。

次長

部門責任社の代理者または次席として設置される者です。全ての会社にいるわけではありません。

室長

会社内での「室」という組織単位の長です。○○室という部門を作る場合の、最高責任者です。

課長

会社組織の中の「課」の長です。部長の下に所属します。

主幹

「仕事の中心になる人」を意味する役職で、一義的な定義はありません。役員級から課長級まで会社により位置づけはさまざまです。

主査

役職名ではなく社員の階級を表す肩書きです。調査チームなどで主任をつとめる者になります。

係長

部長、課長の下に所属する者です。会社組織における業務の最小単位「係」における監督的立場を担う者です。

主任

一般の従業員の中での責任者という意味です。その業務の熟練者が指名されることが多く、管理職とは見なされません。

海外の会社での役職と序列

海外の会社での役職には、次のようなものがあります。Chief=その業務で最高の立場にある者という意味です。

CEO(Chief Executive Officer)

アメリカ型の企業における、業務執行役員のトップです。日本の代表取締役のような立場になります。

COO(Chief Operating Officer)

最高執行役員です。CEOの決定に従って執行する責任者になります。

CAO(Chief Administrative Officer)

最高総務責任者です。総務全般の最高責任者になります。

CAO(Chief Analytics Officer)

最高分析責任者です。分析業務の最高責任者になります。

CFO(Chief Financial Officer)

最高財務責任者です。財務関係の最高責任者になります。

CSO(Chief strategy officer)

最高戦略責任者です。戦略業務の最高責任者になります。

CSCO (Chief Supply Chain Officer)

サプライチェーン責任者です。原料の仕入れから製品・サービスが消費者に届けられるまでの全プロセスを管理します。

CKO(Chief Knowledge Officer)

最高知識責任者です。ナレッジやノウハウ関係の最高責任者になります。

CLO(Chief Legal Officer)

最高法務責任者です。法務関係の最高責任者です。

CMO(Chief Marketing Officer)

最高広報責任者です。広報の最高責任者です。

CIO(Chief Information Officer)

最高情報責任者です。

CTO(Chief Technology Officer)

最高技術責任者です。

CAO(Chief Accounting Officer)

最高会計責任者です。

CISO(Chief Information Security Officer)

最高情報セキュリティ責任者です。

CBO(Chief Branding Officer)

最高ブランド開発責任者です。

CBO(Chief Business Officer)

最高業務責任者です。

国家公務員の役職と序列

国家公務員にも多くの役職が存在します。役職名や種類は、省庁ごとに違いもありますが、各省庁のトップは大臣であり、その下に実務方として省庁の職員が一定の上下関係の元に配属されています。

事務次官

中央省庁の各省庁の職員の中で、最高の地位にある者です。

省名審議官

外務審議官、総務審議官など省庁の名がつきます。事務次官に次ぐ地位になります。

官房長、局長、政策統括官

省庁の各官房、局の長です。

部長、総括審議官

省庁の各部の長です。

次長、審議官

省庁内の各部門の責任者です。

官房三課長

大臣官房に置かれている人事・総務・会計3課の課長のことです。

課長、参事官

共に課長クラスの職員を指します。

室長、企画官、調査官

いずれも課長の下の役職です。

上席専門官、課長補佐、専門官

課長の下で、課長の仕事を助ける立場の仕事を担う者です。

係長、主査、専門職

課長、課長補佐の下にあたる役職です。

主任

ある業務の責任者です。

係員

キャリアのスタート地点になる役職になります。

地方公務員の役職と序列

地方公務員には、次のような役職と序列があります。

次長、本部長、技監、理事

役所内に置かれる○○本部の長です。技監とは、土木・建築・電気など技術的な業務を統括管理する責任者になります。

部長、担当部長

役所内に置かれる○○部の長です。

統括課長

総務課、市民課、納税課、広報課、年金課、国民健康保険課、商業観光課、子ども課などの各課の長の、さらに上の長です。各課の課長に指示を出し、各課を全体的に指揮します。

課長、担当課長、専門課長

役所内に置かれる○○課の長です。その課で取り扱う業務の責任者となります。

課長補佐

課長の下にいて、課長の個々の業務を手助けする立場にある者です。

係長、主査、担当係長、次席

給付係、相談支援係、市民税係、市民活動推進係など、役所内に置かれる○○係の長です。

主任

役所内で行われている特定の業務の責任者です。

主事

役所内でキャリアのスタート地点になる役職です。

銀行の役職と序列

銀行の役職と序列には、次のようなものがあります。

本部の役職と序列

役員

経営に関わる役職です。

部長

銀行内の○○部の長です。

副部長、次長

部長の下に位置する役職です。

上席調査役、主任調査役

調査業務の責任者です。

調査役、部長代理

部長の下にいて補佐する役職です。

係長

銀行内の○○係の長です。

主任

銀行内で行われる各業務の責任者です。

一般

何も役職がついていない社員です。キャリアのスタート地点になります。

営業店の役職と序列

役員

営業店の経営に関わる者です。

支店長

営業店の最高責任者です。

副支店長、次長

支店長の次のポストで、支店長を補佐します。

課長

営業店内の○○課の長です。

支店長代理、課長代理

支店長や課長を補佐します。

係長

営業店の○○係の長です。

主任

営業店で行われる各業務の責任者です。

一般

何も役職がついていない社員です。キャリアのスタート地点になります。

警察の階級と序列

下記の警察官には次のような階級があります。

警視総監

警視庁の長官で、警視庁における最高のポストです。都警察である警視庁のトップであると同時に、各都道府県警察のトップでもあり、各都道府県の警察本部トップである本部長を統括する立場です。警察組織のキャリアにおける最高位であり、1名しか就任できません。

警視監

警察組織において、警視総監に次ぐトップ2の役職です。 地方警務官たる警視監の定員は38名、警察庁職員たる警視監の定員は警視長と合わせて41名です。

警視正

この階級以上になると、国家公務員(地方警務官)となります。

警視

警察署の署長の階級です。

警視長

警察本部の部長職にあたります。

警部

現場の警察官の職務を指揮監督する立場にある者です。

警部補

警察官の現場における職務の責任者の階級です。

巡査部長

巡査を統括する警察官です。刑事と呼ばれる警察官を統括する刑事部長も、階級的には巡査部長になります。

巡査

警察官のキャリアのスタート地点です。警察学校を卒業した後の交番勤務にあたるのが、巡査になります。

軍隊の階級と序列

軍隊の階級は、次の通りです。尉官、佐官、将官の順に位が高くなります。

将官

基本的に大将・中将・少将の3階級に分かれ、左から順に位が高くなっています。アメリカ軍隊では、大佐と少将の間に准将という階級を設けることがあります。

佐官

基本的に大佐・中佐・少佐の3階級からなり、左から順に位が高いです。上級大佐や代将などが加わるケースもあります。

尉官

大尉・中尉・少尉などに分かれ、左から順に位が高くなっています。少尉以上の階級(尉官・佐官・将官)を「将校(officer)」と呼びます。

下士官

曹長・軍曹・伍長などに分かれ、曹長が下士官の最高位です。曹長はさらに上級曹長を設けるケースもあります。下士官は士官(将校)の下にあるという意味です。

指揮監督する立場にないのが兵という階級です。その中でも、キャリアや責任に応じて、上等兵・一等兵・二等兵などに分かれ、左から順に位が高くなっています。

組織の役職や序列を理解して業務をスムーズに進めよう!

どの組織でも、組織を統一するために、大なり小なり役職のヒエラルキーを持っています。役職のあり方は組織によって違い、業種ごとにさまざまなものがあります。気をつけたいのは、どの会社・組織にもある役職と、そうでない役職があることです。そのような役職は、役職名は同じでも、会社によって責任や権限が異なるケースが少なくありません。会社で取引をする場合などは、相手の役職だけでなく権限を把握しておかないと危険な場合もあります。また、組織内での上下関係を正しく知っておかないと、大きな問題に発展してしまうことも考えられます。ですから、社内社外の役職の業務内容や序列を理解しておくことが、業務をスムーズに進めるために役立つでしょう。また、警察や軍隊などの役職名を知っておくと、何かと便利です。相手の地位や立場を理解して、スムーズで安全な取引ができるように努めることが重要です。

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