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株式会社きらぼし銀行
導入規模:1001〜5000名  利用開始:2019年5月

合併後の3,000名の行員の顔と名前の一致が急務に
社内コミュニケーションの活性化にシステムを活用

きらぼし銀行は「東京都民銀行」「八千代銀行」「新銀行東京」の3行の合併により、2018年5月に誕生しました。この「きらぼし銀行」というネーミングを行員の方から公募し、今までにない全く新しい銀行にしたい、という思いを込めて決定されたそうです。銀行と聞くと、とかく「固い」というイメージを持ちがちですが、明るさを体現するような、スタイリッシュで働きやすそうなオフィスで、人事面での課題やサイダス導入の経緯、システムの活用方法などを伺いました。

※インタビューの内容は取材当時のものになります。

社名 株式会社きらぼし銀行(Kiraboshi Bank, Ltd.)
創立 1924年12月
資本金 437億円
社員数 2,904名
事業内容 銀行業務
Webサイト https://www.kiraboshibank.co.jp/

きらぼし銀行では、2019年1月に「人事改革チーム」を立ち上げ、これからの人事部が担う役割として、以下の2点を掲げました。

  • 人材情報の見える化により、行員個々の能力やスキルを最大限活かすタレントマネジメントの実現
  • 社内コミュニケーションの活性化

3行の合併という人事的には大変な課題、特に人材情報の見える化への取り組みからお話を伺いました。

合併後の課題ー行員数が増えたが顔と名前が一致しない

吉田氏:
3行の合併で、行員数が約3,000名、支店の数も164店舗になりました。当然のことながら「全員の顔と名前が一致しない」ことになります。旧行(きゅうこう:合併前の所属銀行)の人のことはわかっても、合併した他銀行の人のことはわからない、それでは人事部の掲げる「タレントマネジメント」の実現は難しいです。
そのための人事情報システムの選定は、2019年1月に人事部の中に「人事改革チーム」が発足する前から進めていました。

ー現在の164店舗で働く方々は、3つの銀行の行員の方が一つの支店内で共存している、もしくは例えば旧東京都民銀行の支店には旧東京都民銀行の行員の方がいる、という感じですか?

細谷氏:
現状を言えば後者です。まだ3つの銀行間のシステム統合ができていないので(2020年5月統合予定)、店舗での人材交流はその後になる予定です。

とはいえ若干の人事交流はしています。今、164店舗のうち20拠点ぐらいで、支店長レベルの人事交流を実施しています。実は私も交流人事で行っていたことがあるのですが、支店長の仕事は銀行が変わってもあまり変わらないですから。お客様のところに伺って挨拶をする時に「きらぼし銀行です」と名乗るぐらいです。その一方で窓口業務は、システムが異なると色々と支障がありますのでそう簡単にはできません。

吉田氏:
本部に関してはもう3行出身の行員が入り混じっている感じですね。

細谷氏:
そうですね、このメンバーのように。

ー来年5月にシステムが統合されると、まさに「ワンバンク」になり、その後は人の交流も活発になるということでしょうか?

細谷氏:
そうですね、名実ともに「ワンバンク」になります。システムが一つになれば人の交流を妨げる要因はなくなりますので、もっと交流が進んでいきます。

経営企画部 広報グループ グループ長 細谷 徹氏

ー合併前の3行の行員数の割合はどのぐらいだったのでしょうか?

吉田氏:
4.5対4.5対1ぐらいでしょうか?
ただ、もうすでに「元どこにいたか」ということは気にしていません。またこれは頭取が、特に部店長会議などでは繰り返し伝えていることなのですが、「一度、前の銀行は退職して、きらぼし銀行という新しい会社に入ったと思ってほしい」と。そのため、あえてサイダスを使った人材分析も旧行ベースでは行なっていません。

サイダス選定のキーポイント

ー3行の合併で行員数が3,000名になる、行員の情報を統合管理する人事システムが必要、ということで合併前からシステムの選定は進めていらしたと思うのですが、他社も含めて検討された中でサイダスに決めたポイントはどこにあったのでしょうか?

吉田氏:
複数のシステムを検討しましたが、まずは自分たちのビジネス規模(行員数3,000名)に合うシステムであることです。中には管理できる社員数に上限があるシステムもありましたし、1万人を超えるような規模を管理する「大きすぎる」システムではないことをポイントとしました。
次に、このシステムだけでタレントマネジメントのすべてを完結させようとは思っていなかったので、他のシステムと連携できること、汎用性が高いことも重要なポイントでした。
後は「軽い」ことと「コスト」です。

また、とても助かったのは、シミックの藤﨑さん(シミックホールディングス株式会社 人財部 プロジェクト推進部 藤﨑照浩氏)を紹介していただき、導入前に色々とお話を伺うことができたことです。どういう使い方をしているか、どんなことができるのかを具体的に知ることができてありがたかったです。

経営企画部部長 人事部兼事務統括部 上席調査役 吉田 裕幸氏

ーサイダスのシステムに「STAR BOX」という愛称をつけていらっしゃいますが、これはどういうきっかけで実施されたことなのでしょうか?

山本氏:
愛称を付けること自体はシミック様のアイデアを参考にさせていただいたのですが、「STAR BOX」のネーミングは人事部で公募をして決めました。「人事情報を見える化し、行員一人ひとりのキャリアデザインを支援するためのシステムを導入するので、愛称を募集します」というような感じですね。12件の候補が集まり、社内のイベントで投票をして表彰しました。提案した行員は「スターはもちろん“きらぼし銀行”のシステムだからということに加えて、行員一人ひとりの個性を“星”に例え、システムを箱とし、様々なたくさんの個性が詰まった箱をイメージしてSTAR BOX」というネーミングを考えてくれました。

吉田氏:
役員も支店に行って行員と話をする時にSTAR BOXを宣伝してくれていますし、役員がチャンネル機能を率先して使っていますので、愛称があることで使いやすくなっていることは事実です。「人事情報システム」とか「サイダス」というよりも身近な感じです。

サイダスの導入での効果

ーサイダスを導入した一番の効果は何でしょうか?

吉田氏:
これはサイダス本体の機能だけの話ではなくなってしまうのですが、私たちはアセスメントのCUBICも同時に導入しているので、そのアセスメントの結果で行員のことが色々とわかるようになったことです。相性分析や特性分析などをサイダス上で表示して見ることができる、これは今まではできなかったことなので非常に興味深いです。

また、先ほどチャンネル機能のお話もしましたが、役員の立ち上げた「つぶやき広場」というチャンネル以外にも、「KI-BANG(キバン:基盤:きらぼしバンク/バンには爆発という意味も)」というちょっとユニークな研修に参加したメンバーが立ち上げた社内コミュニティがあり、そこで情報共有や自主的な勉強会の企画、参加メンバーを募るなどという活動をしています。それ以外にもチャンネル機能を使って、業務には直接関係のないコミュニティが立ち上がっていますが、そんな風に自分たちで好き勝手にチャンネルを立ち上げている、ということもサイダスを導入した効果の一つです。

(奥)人事部 人事グループ 人事改革担当 調査役 山本 頌氏

吉田氏:
実は2019年1月人事部の中に「人事改革チーム」を立ち上げたときに、人事部の役割を変えると宣言しています。これからの人事部は従来のアドミ的な管理業務中心から、「社内コミュニケーションの活性化」と「人材情報の見える化とキャリアデザインの支援」をしていくと決め、そのうえでタレントマネジメントシステム(サイダス)の導入をしています。
その意味で、チャンネルの機能は「社内コミュニケーションの活性化」には大いに役立っていますし、CUBICのアセスメントデータを活用することで「人材情報の見える化」はできるようになりました。「キャリアデザインの支援」はまだこれからの課題です。

また、人材情報の中に趣味や特技などを入れる箱や自己紹介の場所を用意していて、行員が自分でそこに入力し「自分はこういう事ができます」とか「こんなスキルがあります」というようなことを会社にアピールする仕掛けを作っています。

CUBICの相性分析を使ったコミュニケーションワークショップ

吉田氏:
CUBICの相性分析ツールを使って、部・課・支店単位で「自分たちの相性分析を知るワークショップ」をやっています。もちろん希望のあった職場に限りますが、「チームビルディング」の一環として、かなり特徴的な使い方だと思います。

山本氏:
事前にCUBICの結果から資料を用意して、まず自分たちで自分たちの相性がどうかを予想し、システムで判定した結果を見ながら対話します。自分の結果を開示して同僚たちと色々と話をすることで、自己理解と他者理解をすすめるというきっかけにもなり、心理的安全性も高まって当然コミュニケーションは活発になります。

吉田氏:
上司と合わない面を冷静に、また楽しみながらその場で面と向かって言える、という効果もあります。システム判定の結果は良いとか悪いとかではないですし、我々が大事にしているのは、このアセスメントの結果をいかに「自覚」して周囲に開示するか、自覚したうえで行動する、その「自覚的な状況」をどう作っていくかということです。
これがまさしくサイダスを導入した目的の「人材情報の見える化」や「コミュニケーションの活性化」と結びついていますので、「見えるようになった」ことで「やれるようになった」ということです。

今後の取り組み

ータレントマネジメントシステムとアセスメントのデータをとても有効に活用していらっしゃいますが、今後の取り組みを教えていただけますか?

吉田氏:
当社グループが必要とする人材像を明確にし、その人材像に合致する人材の抽出実験を始めました。これを繰り返すことで、その人材像に求められる資質やスキルを定めて、それらの資質やスキルを有する行員を見出せるようにする取り組みを始めたところです。

また、「業績と相性分析の相関」などの仮説検証を行っていく中で、色々なことが分かってくれば、今後の人員配置などに役立てたいと思います。
特に我々のように合併行だと、自分の旧行の人材しか知らない、ということになりがちですので、サイダスのシステムを最大限活用したいと思います。

吉田氏:
実はサイダスの一番のハードユーザーが社長と頭取で、人事担当の役員もCUBICの分析に興味をもってくれているので、「こんな人選をしてみたんだけど、サイダスやCUBICのデータとぶつけて、参考資料を作ってくれない?」というような依頼も来るようになっています。そんな使い方も少しずつされるようになってきています。

我々の役員は極力営業店に行って行員と話をしよう、と取り組んでいるのですが、今までは支店長や管理職しか分からなかったのが、今は、支店に行く前にサイダスで色々と情報を見て、行員一人一人に声をかけられるようになっています。行員の側も「自分を個別認識してくれている」「自分の事を知ってくれている」ということでモチベーションがあがりますので、これもサイダス導入の効果の一つです。

サイダスを使ってコミュニケーションを活性化させる取り組みとして10月から「1on1ミーティング」「コミュニケーションサーベイ」「360度評価」の3つの施策を1年半ぐらいかけて導入します。それらのベースとして、サイダスに入っている情報を活用したいと考えています。例えば「1on1ミーティング」の前にサイダスを使って上司も部下も情報収集をしたり、自己紹介をきっかけに話が広がったり、という感じですかね。
この3つの導入のねらいは上司のコミュニケーション力の強化なので、評価には直結させず、その分きちんと上司には結果をフィードバックしていく予定でいます。

ー今日は様々なお話をありがとうございました。