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2020.9.18

アサーションって?上手に自己主張する方法を身に着けよう!

アサーション、またはアサーティブトレーニングという言葉を知っていますか。アサーションとはコミュニケーション手法のひとつで、これを身につけることによりさまざまなメリットがあります。この記事では、アサーションの基本や身につけるメリットなどについて解説します。また、併せてアサーティブなコミュニケーションを身につける方法も紹介します。

「アサーション」とは?

アサーションとは、英語の「assertion」を基にした言葉です。直訳すると、主張や断言といった強い意味を持つ言葉なのですが、日本でいうアサーションは少し違います。日本では、自分と相手を大切にする、つまり自分の意見も相手の意見も大事にするコミュニケーション手法のことを指すのです。具体的には、自分の意見はしっかりと主張しつつ相手の意見も尊重する、お互いを思いやって人を傷つけないようにするといったことが挙げられます。
アサーションは元々、精神医学や行動医学の用語として用いられていました。精神医学などでは「自己主張」」として定義されていましたが、1970年前後に起こった黒人差別による公民権運動をきっかけに使われ方が変化したといわれています。アサーションは、日ごろのコミュニケーションで意識し続けることが重要です。意識して行動することで、スムーズにアサーションを習得できます。

アサーションを身に着けるメリット

アサーションは、ビジネスシーンではもちろんのこと、プライベートでも効果を発揮するコミュニケーション手法です。具体的にどのようなメリットがあるのか、ここでは2つ紹介します。

コミュニケーションによるストレス軽減

コミュニケーションをとる際に、ストレスを感じてしまう人も少なくありません。このストレスは、言いたいことを我慢し続ける、自分のアイデアがなかなか伝わらない、自分の意見を聞いてもらえないといったことから生まれるといわれています。どうしても「場の空気を乱したくない」「自己主張をしたら相手を傷つけるかもしれない」などのストッパーが働き、発言を控える人も多いでしょう。しかし、これではストレスが溜まるばかりです。アサーションは、相手を思いやりながら自分の意見をしっかり伝えるコミュニケーションです。言いたいことが伝わらない、相手に遠慮してしまうといったコミュニケーションのストレスが軽減できるので、人間関係のストレスも比例して軽くなるでしょう。

スムーズに自分の要求が伝えられる

アサーションは、相手を傷つけずに自分の要求を伝える手法です。そのため、自分の要求を円滑に伝えられますし、相手もそれに応えてくれるようになります。自分の要求を伝える際、ついつい責めるような言葉を選んでしまう場合もあるでしょう。しかしこれだと、相手が反発してしまって言いたいことが伝わらない可能性もあります。相手を尊重する言葉を選んで主張することで相手も受け入れやすくなり、結果的にスムーズに業務が進むのです。
このように、アサーションを身につけることでさまざまなメリットがあります。自己主張のパターンは3つあるので、それを把握しておくとスムーズでしょう。自己主張の3パターンについては後述します。

ビジネスでアサーションが注目される背景

ビジネスシーンでアサーションが注目される理由としては「グローバル化」が挙げられます。グローバル化に伴って、日本国内だけでなく国外の人ともやりとりをしなければいけない場面が増えました。その際、日本人はどうしても遠慮してしまって自分の意見を主張できない、要求を通せないといった問題があったのです。アサーションはそれを解決できると期待されています。はっきりと自分の要求を伝え、相手の意見にも耳を傾けるアサーションを身につけることで、国外の人とも円滑なコミュニケーションをとれるでしょう。
また、取引先との交渉にも使えます。自己主張が苦手な人は取引先に要求を上手く通せないケースもあります。しかし、アサーションを身につければ上手に要求を通しやすくなるのです。ほかにも、高圧的な上司やなかなか言うことを聞かない部下に手を焼いているケースでもアサーションは有効です。自分の意見や要求を主張しながらも相手と良好なコミュニケーションがとれるため、信頼関係などが築きやすく組織としての生産性向上も見込めます。働くうえで人間関係に悩んでいる人が多い現代では、アサーションが大きな注目を集めているのです。

自己主張のパターン:アグレッシブ

アグレッシブというとポジティブなイメージがありますが、自己主張の中では「攻撃的」なタイプのことを指します。いわゆる、自己主張が強い人はアグレッシブに分類されます。アグレッシブの特徴としては「自分の言いたいことをズバズバ口に出す」「大声を張り上げる」「自分の要求を押し通す」といったことが挙げられるでしょう。
もちろん、自分の意見を伝えることは悪いことではありません。しかし、アグレッシブタイプの場合には、自分の要求を通すために人の意見や気持ちは無視する傾向があります。自分の意見を通すためなら言葉や行動を選ばないケースも珍しくなく、はっきりとした敵意や悪意を向けられる場合もあるため注意が必要です。ビジネスシーンだと、少々扱いにくく厄介に感じてしまうタイプだと言えるでしょう。

自己主張のパターン:ノンアサーティブ

ノンアサーティブとは「非主張」タイプです。その名の通り、自己主張をすることなく、自分の意見を飲み込んでしまいます。相手の要求をそのまま受け入れてしまうため、ストレスが溜まりやすいでしょう。自己主張が苦手な人はノンアサーティブタイプになることが多く、相手に言われるがままの状態になってしまいます。相手のことを思いやる気持ちが強いのも特徴です。
アグレッシブタイプのように攻撃的ではないため面倒さはあまりありません。しかし、ビジネスの場面だと少々話が変わってきます。たとえば、取引先との交渉で相手に押し負けてしまう、営業などで契約がとれないといった事態になる可能性があります。自分の言いたいことを言わないので何を考えているのかわかりにくい、曖昧な言葉や言い訳が多いなどの印象を持たれることも多いので、扱いにくい人と思われるケースもあるのです。

自己主張のパターン:アサーティブ

アサーティブは、いわばアクティブとノンアサーティブの良いとこどりタイプで、ちょうど中間に位置していると思っていいでしょう。相手を尊重して思いやる心を持ちながら、適切に自分の意見や主張を伝えられます。自分の意見を主張することはアクティブと同じなのですが、アサーティブの場合には相手の意見にもしっかりと耳を傾けます。自分の気持ちだけを押し付けることがないため、相手を傷つけずに多くの人が納得できる結論を導き出せるのです。アサーティブはバランス型で、理想的な自己主張のパターンだと言えます。

アサーティブ・マインドとは

アサーティブ・マインドとは、アサーションの考え方の土台、基本のことです。アサーションを実践するためには、アサーション・マインドを意識すると良いでしょう。アサーティブ・マインドには4つの項目があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.誠実であること

まずは、自分の気持ちに正直・誠実であることです。生活しているなかで、ついつい人の顔色をうかがってしまう、どのように思われているのか気になってしまう人も多いでしょう。しかし、自分の感情に嘘をついてしまうとストレスが溜まっていきますし、相手にとっても誠実ではありません。自分の感情に嘘をつかずに正直であること、相手の気持ちに誠実であることを意識しましょう。

2.対等であること

自分と他人は等しく対等である、尊厳のある人間だということを意識します。相手によって態度を変えてしまう人もいるでしょう。これは対等に扱っていないことと同義です。そのため、誰が相手でも同じように接する、態度を変えないことが重要です。相手を尊重して対等だと認め合えば、誰であっても同じような態度になるはずです。

3.率直であること

自分の意見や主張をまっすぐに伝えましょう。率直であることのベースには、自分と他人を尊重する考え方があります。この考え方がなければ、自分の意見だけを押し通そうとしてしまいます。そのため、相手の主張もまっすぐに受け止めつつ、自分の意見を伝えることが大切です。

4.自己責任

自分の意見をしっかりと伝えた結果、相手の反応が望むものではないケースもあります。相手がどう感じてどのような反応を返すのかは、相手が決めることであると意識しましょう。そして、その結果をきちんと受け入れることが重要です。

アサーショントレーニングとは

アサーショントレーニングとは、先述した自己主張のパターンの「アサーティブ」を身につけるためのトレーニングです。アサーティブを身につけるためには、日々のコミュニケーションのなかでトレーニングを積んでいくことが大切です。アサーショントレーニングを行う前に基本を押さえましょう。アサーショントレーニングの基本は「相手の目線に立つ」ことです。自分のことだけを考えるのではなく、相手の考えや気持ちを尊重する意識を持ちましょう。また、反復練習することも大切です。アサーティブは、すぐに身につくものではありません。何度もトレーニングを繰り返していくことでアサーティブな考え方が浸透し、自然とアサーションを行えるようになります。

アサーションのポイント1:「I(=私)」メッセージ

まずは、自分を主語にしましょう。たとえば、何かを伝える際には「私は~だと思います」という言い方をします。「あなた」を主語にしてしまうと、相手を責めているようなニュアンスになってしまい、言いたいことが上手く伝わらないことも多いのです。相手を主語にすると「~しなさい」「どうして書類の提出が遅いのか」と詰め寄られている、責められている意識が強くなります。この場合、私を主語にすれば「~してくれると嬉しい」「書類を早く提出してもらえると助かる」というように、相手を責め立てない言い方ができます。

アサーションのポイント2:自分の気持ちや状況を伝える

自分の気持ちや状況をはっきりと伝えることも大切です。言いたいことを飲み込んでしまうと、相手には何も伝わりません。何か困っていることがあるのなら我慢せずに「~してくれると助かります」「このような状況なので、手を貸してもらいたい」と自分の状況をわかりやすく伝えたうえで素直に協力を要請しましょう。この際、必要以上に下手に出たりビクビクしたりすると、上手く伝わらない可能性があります。相手の気持ちを思いやることも大切ですが、自分と相手は対等なのだと意識してはっきりと伝えましょう。

アサーションのポイント3:否定的にならずに代替案を出す

上司から仕事を頼まれたり同僚から手助けを頼まれたりした際、余裕がなく断りたいと思うこともあるでしょう。このとき、すぐに「無理です」と突っぱねてしまうのはあまり良くありません。理由も伝えずにただ断ってしまうと、仕事をしたくないだけ、自分勝手と思われてしまうケースもあります。こうなると円滑なコミュニケーションがとれなくなるので、相手の気持ちを考えた対応が求められます。とはいえ、何でもすぐに受け入れてしまっては、抱えられる仕事の量を超えてしまいます。
そのため、代替案を出すと良いでしょう。たとえば「午前中は仕事が詰まっているので、午後からでもよろしいでしょうか」というように「こうしてくれたら手伝える」という代替案を出せば相手も納得しやすくなります。否定から入るのではなく、前向きな言葉や態度を見せることが大切です。

アサーションのポイント4:素直な気持ちを伝える

アサーションでは、自分の素直な気持ちを伝えることもポイントです。仕事で上司や同僚などに褒められることもあるでしょう。このとき、ついつい謙遜する人も少なくありません。しかし、褒められた際には謙遜しすぎずに、嬉しいという気持ちを素直に伝えることが大切です。謙遜しすぎてしまうと、褒めてくれた相手の気持ちを受けとっていないことになり失礼に当たります。嬉しい気持ちを率直に表に出すことは、より良い自己主張につながりますから意識してみましょう。
また、相手に対してしっかりとお礼を伝えることを忘れてはいけません。嬉しい気持ちにしてくれた人へ「ありがとうございます」と伝えることで、相手への配慮にもなりますし自分のがんばりを肯定することにもなります。

アサーティブを意識してコミュニケーション上手に

アサーションは、自分と相手を尊重したコミュニケーション手法です。自分や自社の不利益にならずに、かつ相手の気持ちや利益も害さないコミュニケーションができるでしょう。日本人はノンアサーティブになりがちですが、グローバル社会で多様な人とやりとりをする際には、押されっぱなしになってしまうおそれがあります。アサーティブなコミュニケーションを意識して、双方にとってメリットのある関係を築きましょう。

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