2022.2.15
1on1ミーティングの効果を高める方法/注意点とは?質問例も紹介
「1on1ミーティング」とは、人材育成はもちろん、部下のモチベーションアップや個人の理解などを目的とした1対1のミーティングのことを言います。
1on1ミーティングを進める際は、1on1シートを活用して情報管理を行うと効果的ですが、具体的な1on1シートの作成方法がわからず困っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、1on1ミーティングの概要や目的、効果、進め方などの基礎知識を確認し、1on1シートの種類や作成方法を解説します。1on1をより効率的に運営するのに便利な1on1ミーティング専用のシステムもあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
1on1ミーティングとは
1on1ミーティングとは、IT企業が集まるシリコンバレーで誕生したマネジメント方法の一つで、上司と部下の1対1で定期的に行うミーティングを指します。
人事評価のために行う面談とは実施目的が異なり、上司と部下の信頼関係構築に必要不可欠な取り組みです。一般的に1on1ミーティングの実施頻度は週1回~月1回程度が理想で、1回あたりの対話時間は30分程度です。
人事評価面談との違い
1on1ミーティングと人事評価面談は同じものだと思われがちですが、そもそもの目的が異なります。評価者が部下に業務の評価やフィードバックを行う人事評価面談に対して、1on1ミーティングで重視するべき目的は、あくまでも「対話型のコミュニケーション」です。
1on1ミーティングとは、あくまでも上司は部下の話を聞くことに専念します。部下は上司に考えを伝えることに集中するべきで、上司が部下に一方的な質問や指摘を行う進め方は誤りです。
部下の評価を行うことが目的の人事評価面談と異なり、1on1ミーティングは部下のために話を聞く面談と言えます。
1on1ミーティングの目的
1on1ミーティングを実施する目的は、上司と部下の信頼関係を構築し、部下の能力を最大限引き出し成長を促すことです。上司が部下のレビューを行うのではなく、個々のメンバーのパフォーマンスを向上するに意識を向けることが重要になります。
1on1ミーティングを短いサイクルで実施すれば、小まめに業務の目的や、部下の取るべき行動のすり合わせができるでしょう。また定期的なミーティングのなかで部下の成長を促すことにより、業務効率や質の向上が期待できます。
1on1ミーティングが注目された背景
1on1ミーティングが注目されるようになった背景には、労働人口の減少やグローバル化による競争環境の変化などが挙げられます。
労働人口の減少に歯止めがかからず、限られた人材資源のなかで成果を出す必要があり、一人ひとりの能力を最大限に引き出すことが企業の重要課題となっています。
また、VUCA時代に突入し、不測の事態に対応するための柔軟性が企業に求められることからも、個々の能力を最大限に活かした組織づくりが必要となったと言えます。従来のトップダウン型の組織ではスピード感がなく、競争環境の変化が激しい現代には対応しきれないためです。
さらに労働環境の変化も1on1が注目された要因の1つでしょう。副業や転職が従来より増加し、雇用の流動性が高まっているため、企業は従業員個人と丁寧に信頼関係を構築をしなければ、人材を定着させることが難しくなったのです。
これらの複数要因から、従業員エンゲージメントを高めたり、ビジョン共感型の経営に切り替えたりするなど、組織運営方法は変わらざるを得ませんでした。その結果、従業員のエンゲージメントにフォーカスする1on1ミーティングが注目されたのです。
1on1ミーティングの効果
1on1ミーティングの導入には、「部下の成長を促す」「上司と部下間の信頼関係を築く」「従業員エンゲージメントの向上」「業績の向上」など、さまざまな効果が期待できます。ここでは1on1ミーティングのメリットを4つ取り上げ、ご紹介します。
部下の成長を促す
1on1ミーティングは、人事評価面談や一般のミーティングと比較すると、短いスパンで定期的に実施するのが特徴です。1on1ミーティングを繰り返すことで日常的に部下の状態を把握しやすくなり、個別のフォローがしやすくなるメリットがあります。
部下の業務への取り組みや、仕事への目的意識、体調やメンタルの状態などを定期的に確認し支援し続ければ、部下も安心して仕事に取り組めるでしょう。適度に「見られている」感覚があることで、程よい緊張感も保ちやすく、部下の成長を後押しします。
上司と部下間の信頼関係を築く
1on1ミーティングを通して、上司と部下の信頼関係が構築される点もメリットです。1on1ミーティングを導入すれば、全従業員とまんべんなく会話の機会を創出できるため、特定の従業員に偏らずコミュニケーションをとれるのもポイントです。
また、1on1ミーティングの会話では、必要に応じてプライベートの話題も取り上げることをおすすめします。家族構成や休日の過ごし方などを徐々にヒアリングすることで、より深い信頼関係が築けるはずです。
ただし、会社では一切プライベートを明かしたくない人も中にはいるかもしれません。無理に聞きださず、慎重にアプローチをしてください。
従業員エンゲージメントの向上
従業員エンゲージメントの向上も、1on1ミーティングで得られる効果の一つです。1on1ミーティングで上司から個別のフィードバックを受ける機会も増えやすく、短いスパンで定期的なフィードバックを受けることで成長意欲が高まるでしょう。上司に具体的なアドバイスをされなくとも、「時間をとってしっかり話を聞いてくれる」と部下が感じれば、信頼感も増してエンゲージメント向上につながります。
部下の理解につながり業績アップに寄与する
1on1ミーティングで部下の理解を深めれば、業績アップにつながる効果も期待できます。2020年以降はコロナの影響で在宅勤務を導入した企業が多くありましたが、自宅にワークスペースを設けることが難しく、パフォーマンスが下がる人も散見されました。
1on1ミーティングを通して、個々の家族構成や働く環境をヒアリングし、「この時間帯は家族が帰ってきて仕事がしづらいのでは」「近所のシェアオフィスを利用した方がパフォーマンスが上がるのでは」など、個別の課題特定をすることで、具体的な解決策を提示して業績アップにつなげることができるでしょう。反対に、個々との対話をおざなりにしてしまうと、個人の働く場がブラックボックスとなり知らず知らずのうちに業績が下がってしまうリスクがあるのです。
1on1ミーティングの効果を上げる情報管理シート
1on1ミーティングとは、ただ定期的にミーティングを実施するだけではありません。効果を最大化するためには、「情報管理シート」を上手に活用することが必要です。次に、1on1ミーティングの効果を上げるために役立つ情報管理シートの概要をご紹介します。
紹介する情報管理シート
- 【準備編】質問のネタを集めるシート
- 【1on1実施時】会話内容の記録シート
- 【1on1実施後】振返りシート
【準備編】質問のネタを集めるシート
1on1ミーティングの基本は、部下の自主性を高めるためにミーティング内容を事前に準備してもらいます。
一方上司は、部下の業務課題やパフォーマンスに対して適切なアドバイスやフィードバックを行うために、部下の状況をしっかりと把握しておく必要があります。
上司は部下の状況を把握するために「業務観察シート」を作成しておくとよいでしょう。業務観察シートは、部下1人に1つExcelファイルを用意しておくことがポイントで、業務を通して気付いたことを日付順のメモにして書き溜めておきます。
1on1ミーティングの場で、業務観察シートに書き溜めたメモを元にフィードバックやアドバイス、質問を行ってください。
【1on1実施時】会話内容の記録シート
1on1ミーティングの実施には、「テーマの設定」「目標・現状・選択肢の検討」「行動計画の作成」と大きく3つのプロセスがあります。
1on1ミーティング当日は、これらのプロセスを記載した、「プロセスチェックシート」を元に会話の内容を記録することがポイントです。
プロセスチェックシートは上司と部下間であらかじめ共有しておくことをおすすめします。会話の内容をプロセスに沿って整理し、前回までのフィードバックやアドバイスなどを行いながら、次の行動計画を一緒に整理していきましょう。
【1on1実施後】振返りシート
1on1ミーティングを実施した際の気付きや、話した内容をまとめるための、「振返りシート」を作成しましょう。
振返りシートに記入する項目には、「部下の強みや弱み」「キャリアビジョン」「将来の夢や目標」「プライベートに関すること」などが挙げられ、仕事に関する内容とプライベートに関する内容の大きく2つに分類することができます。
1on1ミーティングを通して発見した部下の強みや弱み、部下の現状を適切に振返りシートに蓄積しておけば、今後の業務割り振りや人事配置の材料となるでしょう。
1on1ミーティングの進め方
1on1ミーティングを進めるには、「1on1シートや専用アプリの準備」「会話のテーマ・質問項目の決定」「スケジュールの調整」「目的や会話のテーマを共有」「1on1ミーティングの実施」「振返りと共有」と、大きく6つのステップがあります。次に、1on1ミーティングを実施する際に知っておきたい、1on1ミーティングの進め方をご紹介します。
1on1シートや専用アプリを準備する
1on1ミーティングの記録や社内共有を行うために、前述でご紹介した1on1ミーティングの情報管理シートまたは、1on1ミーティング専用のアプリ、システムなどを準備しましょう。
1on1ミーティングでは、継続的な実施と情報の記録、検索性が重要になります。特に従業員数が多い企業の場合は、エクセルやWordファイルでの情報管理が煩雑・膨大になるため、1on1ミーティング専用のアプリケーションやシステムを利用することをおすすめします。
会話のテーマ・質問項目を決める
1on1ミーティングを実施する際は、会話のテーマを一覧化し、質問項目などを先に決めておくとよいでしょう。1on1は短いスパンで定期的に実施するため、事前に会話のテーマや質問項目を準備しておいたほうが当日も慌てずに進行できます。
ただし人によっては、会話のテーマや質問項目を決め過ぎない方が話しやすいと感じる場合もあるでしょう。反対に、フリートークだと話しづらいと感じる人もいるため、部下一人ひとりに合わせた会話のテーマや質問項目の設定が必要です。
相手に合わせたコミュニケーションを実現するために、会話のテーマを部下に選んでもらう方法もあります。部下が選んだ会話のテーマを元に、質問項目を整理することで、個々に適したコミュニケーションが実現できるのでおすすめです。
スケジュール調整をする
1on1ミーティングの管理方法や質問内容などの準備ができたら、実施頻度や一回あたりの時間など、スケジュールの調整をおこないます。
1on1ミーティングでは、「毎週月曜日の17:00~17:30の30分間」など、一定のスケジュールを決めておくと良いでしょう。
業務の状況によって都合が悪くなった場合は、1on1ミーティングを中止するのではなく、代替え日を設定するなどのリスケジュールを行いましょう。
目的や会話のテーマを共有する
スケジュールの調整が完了したら、1on1ミーティングを実施する目的を部下に共有しましょう。
目的や会話のテーマを伝えていない場合、「仕事が増えて面倒くさい」「仕事が忙しいからミーティングをパスしたい」など、部下から不平不満が出てきたり、ネガティブな印象を与えてしまうことがあります。
あくまでも部下が納得感を持って1on1ミーティングに参加するからこそ、実施する効果が高まります。目的や会話のテーマなどを含めた事前の情報共有は、必ず忘れないように注意してください。
1on1を実施する
事前準備がすべて整ったら、実際に1on1ミーティングをはじめましょう。1on1ミーティング中は必ず、会話の内容を書き溜めるために議事録を取ります。
書き溜めた議事録のすべてを社内共有すべきかどうかは、慎重に判断する必要があります。1on1ミーティングを通じて話した内容がどこまで社内開示されるかを気にして、部下が本音で話してくれないケースがあるためです。
上司と部下の信頼関係を損なわないように配慮しながら、1on1ミーティングの情報管理は細心の注意を払いましょう。ただし、会話の内容がブラックボックスになっては意味がないので、社内共有する情報と、上司と部下の間だけで共有する情報を適切に切り分けることがポイントです。
振り返りと共有の実施
1on1ミーティングを実施した後は、必ず内容を振り返り、適宜フィードバックやアドバイスなどを行いましょう。
振返りの際に整理する内容
- 1on1ミーティングの議事録(話したことをそのままメモ)
- 1on1ミーティングで出てきた疑問点、質問内容
- 疑問や質問をどうするか(誰が調べてくるか、回答期限などもセットでメモ)
- 1on1ミーティング後にアクションすべきこと
- 次回の1on1ミーティングの日程
- 次回の1on1ミーティングで話したいこと
振返り項目の中でも、メンバーが具体的な行動計画を立てることが重要です。1on1で話した疑問や課題を放置せず、必ず何かしらのアクションにつなげ続けることで、PDCAの改善サイクルが生まれます。ただし、1on1ミーティングで質問されたことやメンバーが困っていることを、上司が100%解決する必要はありません。無理に解決策を述べようとすると、通常の評価面談のような、フィードバックメインの面談になってしまうためです。
なお、メンバーから聞いた悩みや質問内容次第で、人事や経営陣、管理職などに情報を共有して課題の解決を図るなど、アクションにつなげることも大切です。
1on1ミーティングの注意点
1on1ミーティングでは、「一方的に話さない」「アクションにつなげる」「心理的安全性を意識する」と、大きく3つの注意点があります。それぞれの注意点を理解し、1on1ミーティングに臨みましょう。1on1ミーティングの3つの注意点を1つずつ解説していきます。
一方的に話さない
1on1ミーティングでは、上司と部下のどちらかが一方的に話すのではなく、お互いに話す対話型のコミュニケーションが重要です。
上司が一方的に業務のフィードバックや課題などを話すのではなく、部下の考え方や意見を傾聴してください。あくまでも部下の話に耳を傾ける時間と意識をして、必要に応じて質問などを行ってください。
あらかじめ会話のテーマを共有する
部下一人ひとりに対して話しやすくなるよう、事前に会話のテーマを共有しておきましょう。従業員数が多い企業などの場合は、事前に複数のテーマから部下に選んでおいてもらう方法もおすすめです。
ただし会話のテーマに縛りがあると、「その話しか聞けなくなってしまう」「お題があることによって形式的になってしまう」可能性もあるので、注意しながら会話テーマを決めていってください。
話すだけでなくアクションにつなげる
1on1ミーティングはあくまでも部下の考え方や意見に耳を傾ける場ではありますが、話を聞くだけではなく、次の行動に落とし込めるようアドバイスすることも必要です。
1on1ミーティングで聞き出した部下の強みや弱み、直近取り組んでいる業務の困りごとなどから課題を抽出し、改善のためのアクションプランを一緒に立てましょう。
部下の成長を促進し、パフォーマンスを最大化することが1on1ミーティングを実施する目的の一つです。1on1ミーティングの先には、業績の向上があるとイメージしながら、計画に落とし込むとよいでしょう。
心理的安全性を意識する
心理的安全性を意識することも、1on1ミーティングで重要なポイントです。心理的安全性とは、「安心して心を開ける」「安心して本音を話せる」などといった心理状態を指します。
部下は上司に対して心理的安全性を感じていなければ本音で話すことはできません。大前提として、信頼し得る相手になること、「1on1の場では何でも話して大丈夫」と安心してもらうことを意識しましょう。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける
上司と部下の信頼関係が重要になる1on1ミーティングでは、会話のテクニックを使い分けることも大切な注意点です。
代表的な会話のテクニックに「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」が挙げられます。オープンクエスチョンは、「どう思いますか?」「どういう予定ですか?」といった、回答に制約を設けない質問の方法です。部下からより多くの考え方や意見、情報を引き出したいときに有効な質問方法になります。
一方、クローズドクエスチョンは、「YES・NO」の2択や「A案・B案・C案」の3択などのように、回答に制約がある質問の方法です。部下の考え方や意見などを明確に知りたい場合に有効な質問方法です。
オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンのようなテクニックを習得し、使い分けていくことも1on1ミーティングの質を高めるうえで重要でしょう。
1on1で取り入れたい質問/テーマ6選
ここでは、1on1ミーティングで取り入れたい質問/テーマを6つご紹介します。1on1ミーティングで話す会話のテーマや質問項目をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
①プライベートの理解
冒頭のアイスブレイクとして、プライベートの理解を深めるための質問をするのがおすすめです。ただし、信頼関係が構築できていない相手にはプライベートを知られたくないと感じる人もいるため、質問する際は注意しましょう。
【質問例】
- どんな家族構成なのか
- 休日や家ではどのように過ごしているのか
- どんな趣味があるのか
- 自己研鑽で何か行っていることはあるのか
②時間外労働の有無や働き方
時間外労働の有無や働き方に関する質問も大切です。時間外労働の有無を確認する際は、ただ勤怠情報をなぞって確認するのではなく、影で居残り残業をしていないか、自宅に持ち帰り仕事をしていないかなど細かくヒアリングしましょう。その他にもリモートワークの頻度なども含めてヒアリングすることがポイントです。
【質問例】
- 現状の働き方への満足度はどの程度か
- オフィス環境の満足度はどのくらいか
- 時間外労働をどのように思っているのか
- 在宅ワーク(リモートワーク)の頻度
- 在宅勤務のときに勤怠はきちんとつけているか
- 退勤後につい持ち帰り仕事をしていないか
- 土日祝日に会社のPCやスマートフォンを見ているか(無意識に仕事をしていないか)
③業務内容と課題
業務内容や、現在抱えている課題の確認も1on1におすすめのテーマです。自身の強みやスキルを活かせる業務に就けているのか、日々の業務の中で困っていることはないかヒアリングし、必要に応じて改善やアドバイスを行いましょう。
【質問例】
- 今取り組んでいる業務の進捗は
- 先週(先月)の仕事の評価をつけるとしたら何点か
- 減点の要因と、100点とるためにはどうしたらいいか
- 業務の中で困っていることはないか
- 業務について何か相談したいことはないか
- スキルや強みが活かせる業務に就けていると感じるか
- 期初に立てた目標は達成できそうか
④メンタル状況やモチベーション
従業員エンゲージメントを高めるためにも、メンタル状況やモチベーションの状態を知ることが重要です。メンタル状況やモチベーションに問題がある場合は、どのように改善するべきかを部下と一緒に考えることで信頼関係の構築にもつながるでしょう。
昨今ではメンタルヘルスの課題を抱える人も多いため、必要に応じてストレスチェックの案内をするのも1つの手でしょう。
【質問例】
- 仕事に対するモチベーションはどうか
- メンタル状態に問題はないか
- ストレスチェック実施のタイミングを伝える
- メンタルバランスが上手くとれているか
- どんなときにやりがいを感じるか
- どんなときに仕事のストレスを感じるか
- 今の仕事量は丁度いいか、物足りないか
- 仕事のことを相談できる人はいるか
⑤キャリアパス
数年後、10数年後を見据えたキャリアパスも、1on1ミーティングのテーマに最適です。キャリアパスは部下の人生を左右する問題でもあるため、本人の意思を丁寧にヒアリングし、希望に沿った提案を行うようにしましょう。
【質問例】
- 3~5年後に何を達成したいか
- 5~10年の中長期的なキャリアパスはイメージできているか
- 仕事人生における目標はあるか
- 副業の希望はあるか
- 人事異動を希望しているか
- どんな能力を伸ばしたいか
- どんな苦手項目を克服したいか
- マネジメント志向か、それともスペシャリスト志向か
⑥企業・事業の方針
企業・事業の方針を部下と共有しておくことも大切です。企業・事業の方針を双方が同じく理解しておくことによって、どの方向に向かって頑張れば良いのか、自分の現在地点はどこにあるのかを把握できるためです。このテーマでは、企業・事業の方針に対しての理解度を確認しておくこともポイントです。
【質問例】
- 会社の方向性を明確に理解できているか
- 事業方針の本質を理解しているか
- 会社のミッション・ビジョン・バリューをどう解釈していのか
- 企業・事業の方針を踏まえてどのように進んで行くべきか
1on1は事前準備や情報管理が大切
1on1ミーティングとは、人材育成はもちろん、部下のモチベーションアップや個人の理解などを目的とした1対1のミーティングです。
1on1ミーティングをスムーズに進めるためには、情報管理シートの準備や話した内容の管理、継続的なスケジューリングを含めた実施サイクルの構築が重要になります。
実施サイクルを継続するためには、ツールを活用し必要な作業の効率化を図ることが必要不可欠となります。特に従業員数が多く管理コストが高い企業は、CYDAS(サイダス)の活用もご検討ください。