2023.2.17
人材育成のための研修レポートの書き方|作成ポイントや例文を紹介
人材育成のための研修レポートの作成は、研修の効果をより高めるために重要です。しかし、どのように書けば良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、研修を実施する側(人事や管理職)と、研修を受ける側(社員)の双方に向けて、研修レポートの書き方を例文付きで詳しく解説します。研修レポートの作成前に理解しておきたいレポートの目的や、レポートに含めるべき項目、作成のポイントなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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研修レポート(報告書)とは
研修レポートとは、社内外で実施されるあらゆる研修について、研修の内容や成果を報告するために作成される書類のことです。研修報告書と呼ばれることもあります。
研修報告書には、実施した側と受講した側が書く2種類があります。人事や管理職など、実施した側が書くものを研修実施報告書または研修実施レポートと呼びます。一方、受講した側の社員が書くものを、研修受講報告書または研修受講レポートと呼びます。
企業は人材育成のため、さまざまな研修を実施します。また同じ研修を受けたとしても、受講者の理解度や研修で学んだ内容を活かせるかどうかは人それぞれです。研修報告書を作成することは、研修の結果を社内で共有したり、効果があったかどうか推し量るために欠かせません。
研修レポートの目的
研修レポートの目的は、作成するのが研修を実施する側なのか、受講する側なのかによって異なります。研修レポートを作成する目的にはどのようなものがあるのか、それぞれ分けて掘り下げてみましょう。
的確かつ分かりやすい研修レポートを書くためには、レポートの目的を把握しておくことが重要です。目的を把握しないままレポートを作成してしまうと、内容が不十分だったり、見当はずれになってしまう恐れがあります。
研修実施報告書を作成する目的
人事や管理職など、研修を実施する側が実施報告書を書く目的は、主に以下の3つです。
【研修実施報告書を作成する目的】
- 研修内容の可視化
- 研修の効果測定
- 工数や予算の見直し
人材育成のために行われる研修は多岐にわたりますが、どんな研修でも企業にとってコストが発生します。このため研修内容を可視化し、研修の目的や意義について社内に周知する必要があります。
また、研修を実施した効果があったのか測定することも、研修実施報告書を作成する大切な目的の一つです。効果が思わしくなかった場合など、研修の工数や予算の見直しが必要になった際にも報告書は役立ちます。
研修内容の可視化
研修実施報告書を作成する目的の一つは、研修内容を可視化することです。
どのような研修を、何のスキルアップのために行っているのか研修実施報告書を作成して明瞭化することによって、研修の内容や目的、意義を社内で共有することができます。
企業が行う人材育成のための研修は、新入社員研修、管理職研修などの階層別研修から職種別研修、コンプライアンス研修までさまざまです。報告書があれば、研修の実施に直接関わっていない人にも、研修の内容や目的を周知することができるでしょう。
また、研修には時間もコストもかかるため、慣例的に行われている研修でも今後実施し続けるのかどうか社内で検討する姿勢は大切です。研修実施報告書は、社内で研修の継続的な実施の是非を問う際にも役立ちます。目的や意義が形骸化している研修をなくし、研修においてもPDCAを回すことにつながるでしょう。
研修の効果測定
研修実施報告書を作成する目的の中でも特に重要なのが、研修の効果を測定することです。
研修は、実施したことに満足するのではなく、必ず目的が達成されたのかどうか実施後の効果を測る必要があります。研修の実施者である人事や管理職は、研修報告書を作成することによって、研修を実施した意味はあったのか、研修目的が達成されたかどうか振り返ることができます。
効果を測定する方法には、受講者にテストを実施して知識やノウハウを獲得しているかどうか確認したり、アンケートを行ったりする方法があります。また研修受講報告書も、受講者の理解度や意識の変化を推し量るのに役立ちます。
研修の効果を測定した結果、成果が思うように見込めなかった場合には、問題点は何か考察し、次回に向けた改善策を講じる必要があります。
工数や予算の見直し
研修実施報告書は、研修の工数や予算の見直しにも活用できます。
企業は限られた人員と予算の中でさまざまな人材育成研修を行う必要があるため、研修にかかった工数や予算が得られた効果に見合っているのかどうか、定期的に検討する必要があります。
その際、研修の実施内容や研修の結果、効果がまとめられた研修実施報告書があれば、今後の検討材料として役立ちます。
特に、目的としたスキルアップが達成されていないなど思うような効果が得られなかった場合、報告書を参考に研修にかかった予算や工数を一部削減するなどの施策が必要になることもあるでしょう。あるいは、改善点が明確な場合、予算を増やして研修の内容や頻度などを変更することで、より効果の高いものに変えていくという選択肢もあります。
研修受講報告書を作成する目的
社員など、研修を受講した側が受講報告書を書く目的は、主に以下の3つです。
【研修受講報告書を作成する目的】
- 実施者の理解度測定
- 受講者の理解促進
- 学習内容の共有
研修受講報告書は、人事や管理者など研修の実施者にとって、研修を受講した社員が研修内容をどの程度理解したか確認するのに役立ちます。同時に、受講者は報告書を作成することで受講内容を整理し、理解を深めることにつながります。さらに研修受講報告書には、研修を受講しなかったメンバーに学習内容を共有するという目的もあります。
実施者の理解度測定
企業が研修受講報告書の提出を課す目的の一つは、人事や管理職など研修の実施者が、受講者の理解度を確認するためです。
研修の内容を受講者がどのくらい理解してくれたのか、わかりにくい点はなかったか、実施者は研修受講報告書を見て判断します。
人材育成のための研修を実施する具体的な目的は研修によって異なりますが、共通しているのは、社員の成長やスキルアップです。研修の実施者は、目標とする成長やスキルアップに必要な理解度を受講者が満たしているかどうか確認し、不十分であれば問題点や改善点を把握した上で、研修内容をブラッシュアップしたり、受講者のフォローをしたりする必要があります。
研修受講報告書を作成する際には、このような実施者の意図を汲み、要点や理解度を盛り込みましょう。
受講者の理解促進
研修受講報告書には、受講者の理解を促進する目的もあります。
受講者は報告書を作成する際、研修内容を振り返り文章にして整理しますが、このプロセスによって研修内容への理解を深めることができます。
あらかじめ受講報告書を書くという目的が設けられていることで、内容の整理や要点の把握をするという意識にもつながるでしょう。特に受講者が受け身になりがちな座学の研修では、講師の言った内容を聞き流してしまいがちです。しかし、事後に受講報告書を書く目的があれば、その場限りの知識やノウハウになるのを防ぐことができます。
さらに、研修受講報告書の作成は、研修を受けて終わりではなく、研修内容を今後の業務にどうつなげるか考えるきっかけにもなります。
学習内容の共有
研修を受けていないメンバーに学習内容を共有することも、研修受講報告書を作成する目的の一つです。
例えば、作成した研修受講報告書をグループ会などで発表すれば、受講者以外に学習内容を共有できるだけでなく、発表を通じて受講者自身も学習内容への理解を深められるでしょう。
そのほか、研修受講報告書を活用した学習内容の共有手段には、社内報やイントラネットなどへ掲載する方法もあります。
研修を活かすという観点に立てば、研修で学んだ知識を参加者のものだけに留めず、職場の多くの人の知識にすることは、大きな意義のあることと言えるでしょう。
研修レポートに含める項目
研修レポートに最低限含めておきたい項目を、研修実施レポート、研修受講レポートに分けてそれぞれ解説します。
研修実施レポートなら研修の内容や目的はもちろん、効果があったのかどうかや、今後に向けた問題点、改善点も盛り込みます。一方、研修受講レポートの場合は研修内容の要点をまとめるだけでなく、今後学んだ内容をどう活かすかや、研修を受講した所感や感想を盛り込みましょう。
研修実施レポートも研修受講レポートも、それぞれの研修の目的を考慮し、目的に合った内容にすることが大切です。研修の実施内容の単なる記録にならないよう、十分注意する必要があります。
研修実施レポートに含める内容
研修実施レポートに含める項目には、主に以下のようなものがあります。
【研修実施レポートに含める内容】
- 研修名
- 実施場所
- 日時
- 講師
- 参加者
- 研修内容
- 研修の目的
- 研修目標 /研修のゴール
- 研修の結果/効果
- 研修の問題点/改善点
まずは基本事項として、研修名、実施場所、日時、講師、参加者を記載します。講師の項目には氏名だけでなく所属も書き、数日間にわたる研修であれば何日目の講師かも記載すると分かりやすくなります。参加者の項目には、受講者だけでなく、人事や管理職など、実施者側のメンバーも記載するようにします。
続いて研修でどのようなことを行ったのか、内容を簡潔に記載します。こちらも数日にわたる研修なら、日ごとに記載すると分かりやすいでしょう。
研修の目的、目標/ゴールは、記載することで研修内容が目的に沿ったものかどうか、目標やゴールに対して効果はあったのかを明確にすることができます。
研修の結果/効果には、研修を通じて受講者が習得したことやどのような成長が見られたかを記載します。
さらに、研修の問題点/改善点を記載し、研修実施レポートを今後の研修に活かせるものにしましょう。
研修受講レポートに含める項目
研修受講レポートに含める項目には、主に以下のようなものがあります。
【研修受講レポートに含める項目】
- 作成日時
- 受講日時
- 講師名
- 研修内容
- 研修の要点
- 研修項目ごとの理解度
- 学んだ内容を今後どう活かすか
- 研修の感想、意見
研修受講レポートも、作成日時、受講日時、講師名といった基本事項から記載します。受講日時が数日にわたる場合には、日ごとに講師名を記載すると分かりやすいでしょう。
続いて、研修の内容と要点を記載します。どんな内容を学んだかが研修を受講していない人にも分かるように、簡潔かつ分かりやすく書きましょう。
研修項目ごとの理解度は、人事や管理職など研修の実施者に、研修内容をどのくらい理解できたか伝えるために重要な項目です。各研修項目について、習得できたことを記載します。テスト結果なども盛り込むと、どの程度理解したのかが分かりやすくなります。また、講師から指摘されたことや不明点もあれば記載しましょう。
学んだ内容を今後どう活かすかについては、自分の業務と関連付けて、具体的に記載します。
最後に、研修を受講した感想や意見を記載します。受講者の感想や意見は、実施者にとって、今後の研修のあり方や改善策を講じるのに役立ちます。
研修レポートの例文
研修レポートの概要や目的、含めるべき項目を押さえたところで、実際にどのように作成すれば良いのか、例文もチェックしておきましょう。
研修レポートの例文を、研修実施レポートと研修受講レポートに分けてそれぞれ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
研修実施レポートの例文
2022年△月×日 人事部主任斉田一郎 新入社員研修実施報告書 表題の件、過日に行われました新入社員研修の報告をいたします。 記 1. 研修名:新入社員研修 2. 実施場所:本社13階 第1セミナールーム 3. 日時:2022年△月×日~×日:9:00-17:00 4. 講師:4.1. 研修1日目:株式会社マインドセット 講師:思考力一氏 5. 参加者:5.1. 2022年度 新入社員5.2. 人事部 成田部長、担当:斉田 6. 研修内容:6.1. 研修1日目:マインドセット教育(グループワーク) 7. 研修の目的:社会人として求められる基礎的なビジネススキルの習得 8. 研修目標 /研修のゴール:社会人としてのマインドセットを身につけ、基礎的なビジネスマナーとPCスキルを習得した上で実務に着任できるようにする 9. 研修の結果/効果:9.1研修結果:〇〇年度新入社員20名に対して研修を実施。マインドセットのグループワークにおいては、各人が問題意識を持って熱心に議論を交わしていた。 10. 研修の問題点/改善点:10.1.研修の問題点:PC入門研修では、PCに慣れている社員とそうでない社員の差が見られた。10.2.研修の改善点:マインドセット教育の前に、当社の企業理念についても改めて理解してもらう構成とし、より実践的な教育内容とする。 以上 |
研修受講レポートの例文
2022年△月×日 総務部斉藤花子 ビジネスマナー研修受講報告書 表題の件、下記の通りビジネスマナー研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。 記 1. 日時:2022年△月×日~×日:13:00-17:00 2. 講師:一般社団法人ビジネスマナー研究所 講師:真鍋礼美氏 3. 研修内容:3.1. 研修1日目:ビジネスマナー基礎研修・ビジネスマナーが必要な理由・好感度をアップさせるマナー(身だしなみ、言葉遣い)・シーン別のマナーと応対(実践)3.2. 研修2日目:電話応対・クレーム対応実践講座・電話応対の基本と重要性・電話応対(実践)・クレーム対応の基本と事例・クレーム対応(実践)・ストレスコントロール 4. 研修の要点: 4.1. ビジネスマナー基礎研修・ビジネスマナーは個人、会社に対する信頼と顧客満足を左右する・第一印象アップは身だしなみから。清潔感を重視する・TPOに合わせた挨拶を心がける・ビジネス敬語は使用頻度の高いものから身につける 4.2. 電話応対・クレーム対応実践講座・電話は3コール以内に取り、ゆっくり、はっきりと分かりやすく話す・クレーム対応の基本は、相手の心情を理解したうえでお詫びすること・クレーム対応では事実確認をしっかり行うことも大切・相槌はしっかり声にだして行う 5. 研修項目ごとの理解度:5.1. ビジネスマナー基礎研修:ビジネスマナーの基本を理解できた。ビジネス敬語テストでは50点満点中45点だった。5.2. 電話応対・クレーム対応実践講座:電話応対の要点を理解できた。苦手としていたクレーム対応についても、心構えや実践的なコツを習得できた。 6. 今後の行動計画:今回学んだことを活かし、企業イメージを損なうことのないよう、身だしなみや言葉遣いにはより一層注意したい。現在週の半分ほどがテレワークで会議の機会も多いため、講師から指摘された点については上司にも報告してフォローしていただく。 7. 所感:ビジネスマナーの基礎から電話応対、クレーム対応、オンラインでのマナーまで、体系的に学ぶことができ、充実した内容だった。クレーム対応ではロールプレイングで実践力を身につけることができた。 以上 |
研修レポート作成のポイント
研修レポートは、今後の人材育成の方針を検討するための材料にしたり、ナレッジを職場全体で活かしたり、研修の効果を最大化するために欠かせないものです。しかし何も考えずに作成してしまうと内容が薄いものとなり、思うような効果を発揮できないこともあります。
相手にとって読みやすく有用性の高い研修レポートを書くためにはどうすれば良いか、研修実施レポートと研修受講レポートの書き方のポイントを解説します。
研修実施レポートの書き方ポイント
研修実施レポートは、実施者以外にも広く共有され、社内で当該の研修を続けるかどうか検討するための判断材料になることもあるでしょう。このため分かりやすさを重視することが重要です。
できるだけ数字を用いるなどして具体的な表現を心がけたり、報告したい内容がすぐに伝わるよう、結論から書いたりします。また、テンプレートを活用すると、複数の研修の結果や効果を比較しやすくなります。
【研修実施レポートの書き方のポイント】
- 数字などを用いて具体的に書く
- テンプレートを活用する
- 結論から書く
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
数字などを用いて具体的に書く
研修実施レポートの重要な目的の一つが、研修の効果を測ることです。どの程度の効果があったのか分かりやすく伝えるには、できるだけ抽象的な表現を避け、数字を用いて共有すると良いでしょう。
例えば、「参加者は受講内容に刺激を受け、多くの質問が集まった」と書くよりも、「参加者は受講内容に刺激を受け、5分間の質疑応答時間に対し20個もの質問が集まったため、質疑応答時間の延長となった」と数字を用いて書くほうが、参加者の意欲や関心の高さを、具体的に伝えることができます。
数字を用いた表現が難しい場合でも、具体例を交えるなどして、その場にいない人にも伝わる表現方法はないか意識して書くようにしましょう。
テンプレートを活用する
研修実施レポートを活かして今後の人材育成プログラムの設計に役立てたり、研修内容のブラッシュアップを図るためには、レポートそのものの体裁が見やすく、比較、分析しやすいものであることが重要です。
このため、研修実施レポート用のテンプレートをあらかじめ作成しておき、テンプレートの項目に沿って報告してもらうようにすると良いでしょう。複数の研修を行う場合、一人の担当者が研修実施レポートを作成するとは限りませんが、テンプレートを用意しておくことで、レポートの項目を平準化できます。
特に同じ研修を複数回行う場合など、特定の項目について報告漏れが起こることを防げるため、結果や効果の比較検討が容易になります。
結論から書く
まず結論から書き、次いで具体的な内容や詳細、理由を述べるよう意識することもポイントです。一番に伝えたい重要な情報を先に書くことで、何を報告したいか、相手にすぐに伝えることができます。
反対に、最後まで読まないと要点が何なのか分からない文章は、読み手に回りくどい印象を与えてしまいます。
研修実施レポートの場合、結果や効果の項目では、受講した社員が何を習得したか、どのような変化が見られたのかを結論として最初に述べることで、内容が伝わりやすくなります。また、問題点や改善点についても、核心を簡潔に述べることが大切です。
研修受講レポートの書き方ポイント
研修受講レポートを作成する際にも、分かりやすさは重要です。レポートの読み手である研修の実施者や上司、先輩社員、研修に参加していない他の多くの社員に伝わりやすい内容になっているかどうか、意識して書きましょう。
また、研修内容と自分の所感は分けて記載すること、研修中にはメモを取り、レポート作成の準備をしておくことも大切です。研修の実施者や上司は、レポートを見て受講者の研修に対する意欲や姿勢を評価する場合もあるため、自身の受講姿勢をアピールすることもポイントです。
【研修受講レポートの書き方ポイント】
- 読み手にとってわかりやすい文章で書く
- 事実と感想は分けて書く
- 受講姿勢をアピールする
- 研修中にメモをとる
読み手にとってわかりやすい文章で書く
研修受講レポートに限らず、報告書は、読み手にとって分かりやすく書くのが基本です。
最低のマナーとして、誤字脱字がないかしっかり確認するようにしましょう。誤字脱字があると読み手にとって分かりにくいだけでなく、報告書の作成に真剣に取り組んでいない印象やだらしない印象を与え、自分の評価を下げることにもつながりかねません。
また、読み手にとってわかりやすい報告書にするには、情報を整理して伝えることもポイントです。研修内容や要点は冗長に記載せず、箇条書きにしたり、見出しをつけたりすると読みやすくなります。
事実と感想は分けて書く
研修がどのような内容であったかという「事実」と、自分がどう感じたかという「感想」は分けて書くこともポイントです。事実と感想を一緒に書いてしまうと、読み手に何を伝えたいのかが不明瞭になり、分かりにくい印象を与えてしまいます。
研修受講レポートでは、研修内容、研修の要点、研修項目ごとの理解度が事実を記載する項目です。一方、 今後の行動計画、所感の項目には、自分が感じたことを記載します。
項目ごとに事実を記載するのか、感想を記載するのかをはっきり分け、それぞれの項目で一番に伝えたいことが的確に相手に伝わるようにしましょう。
受講姿勢をアピールする
研修受講レポートでは、研修をきちんと受講していたか、積極的に参加していたか、レポートを通じて受講姿勢をアピールするように書くことも大切です。研修の実施者や上司は、研修受講レポートを読んで研修の結果や効果を把握すると同時に、受講者の研修に対する姿勢も見ています。
研修をきちんと受講したことをアピールするには、研修の内容と要点をきちんと記載することが効果的です。また、積極性を示すには、理解度の項目で自分が質問したことやテスト結果をアピールしたり、今後の行動計画や所感に前向きな姿勢を盛り込むのが良いでしょう。
レポートの内容が薄い場合、研修内容を適当に聞いていたのではないかと、マイナス評価にもなりかねないため注意しましょう。
研修中にメモをとる
研修内容をしっかりと理解し、内容のある研修受講レポートを作成するためには、研修中にメモをとることもポイントです。メモをとっておくことによって、レポート作成をする際、受講内容をはっきり思い出すことができます。
事前にレポートに記載する項目を押さえておき、どんな点をメモに残せば良いか意識しておくと、スムーズに研修受講レポートを作成できるでしょう。
ただし研修は、あくまでも研修内容を習得し、自身のスキルアップを図ることが目的です。レポート作成そのものが目的にならないように注意しましょう。
研修レポートを人材育成に活かそう
研修レポートは、研修の効果を最大限発揮させるために欠かせません。作成する際には、レポートの目的をしっかり把握した上で、的確かつ分かりやすい内容になるよう意識することが大切です。研修レポートを活用して研修内容や結果を社内で共有、蓄積し、積極的に人材育成に活かしていきましょう。
社員のスキルや経験を効率的に管理し、人材育成を成功させたいと考えている方には、タレントマネジメントシステム「CYDAS」がおすすめです。CYDASなら、社員ごとの研修の進捗度合いも可視化することができます。
そのほか、異動履歴や資格など、社員のスキルや能力に関する情報を一元管理し、タイムライン形式で表示させることも可能です。効果的な人材育成の方法を模索している方は、ぜひ詳しい資料をご確認ください。