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2021.2.16

ロジカルって何?ロジカルな人ってどんな人なの?幅広く詳しく紹介

ビジネスにおいては、自分が置かれている状況をしっかりと把握し、取るべき行動を導き出さなければならない場面があります。このような場面において必要となるのがロジカルな思考能力です。ビジネスパーソンとして活躍していくには、もはや必要不可欠なスキルだといっても過言ではないでしょう。そこでこの記事では、ロジカルの意味やロジカルシンキングに関する知識などを網羅的に紹介します。

ロジカルとは

英語の「logical」には、2つの意味があります。1つ目は「論理的な・合理的な・理にかなった・筋の通った」という意味、2つ目は「論理上必然の・不可避の」という意味です。日本語のカタカナ語としてロジカルという言葉が使われる場合には、1つ目の意味で使われます。カタカナ語でロジカルの対義語になる言葉はありませんが、日本語で表現するとしたら「支離滅裂な」「めちゃくちゃな」「不合理な」といったものになるでしょう。ロジカルな人とは、この意味に沿えば「論理的な考え方をする人」「筋の通った考え方をする人」のことを表しています。

ロジカルシンキングとは

ロジカルという言葉が使われている単語として、ロジカルシンキングが挙げられます。では、ロジカルシンキングとはいったいどのようなものなのでしょうか。

基礎知識

ロジカルシンキングとは、論理的思考のことです。ここでいう論理とは、数学や論理学などの分野で使われるような難しい学問的な意味ではありません。複雑で理解しづらいようなものを誰もが理解しやすいように噛み砕いて説明するスキルや、誤解を生まないようにコミュニケーションを取るためのスキルなどと捉えてもらうとわかりやすいでしょう。決して、難しいことを難しく表現するためのスキルではありません。
ロジカルシンキングに含まれるスキルは、多岐にわたっています。狭い意味では、ピラミッド構造、フレームワーク思考、ゼロベース思考など具体的な論理構成スキルを指します。それぞれのスキルについては後ほど詳しく説明しますので、言葉の意味がわからなくても問題ありません。広い意味では、仮説を立てて検証しながら結論を導き出す思考方法や問題解決スキルなどさまざまなものを含めてロジカルシンキングと呼ぶ場合があります。

クリティカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングと混同しやすいのが、クリティカルシンキングという言葉です。クリティカルシンキングとは、批判的思考のことです。ロジカルシンキングは、問題解決を試みるにあたりすでに存在する情報を分類したり整理したりして論理的に解決策を検討することとされています。これに対してクリティカルシンキングは、目の前にある情報がそもそも正しいのかどうかなど、前提条件を批判的に検討することによって問題解決に向けた選択肢を増やすような考え方です。これらはまったく別個のものというわけではなく、批判的な視点から考えたうえで論理的に説明するといったように、組み合わせて使うことができます。ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの両者をうまく組み合わせて使うことによって、さまざまな問題に対する解決策を検討しやすくなり、誰もが納得できる結論にたどり着く可能性が高くなるでしょう。

ロジカルシンキングを身に付けるメリット

ロジカルシンキングを身に付けるメリット1つ目は、説明に説得力を持たせることができるようになる点です。論理的に思考することができていれば、人と情報共有をする場合にも論理立てた説明ができます。特にビジネスシーンにおいては、感情面に重きを置いた説明は好ましくないとされることが多く、無駄のないロジカルな説明のほうが説得力を強く持たせることができるのです。
2つ目は、理解や承諾などを得やすくなる点です。新しいアイディアや企画を思いついたとして、それがどれだけ素晴らしいアイディアや企画であっても、うまく説明できなければ理解や賛同を得ることは難しいでしょう。社内にて何かを提案したいときには、ロジカルなプレゼンテーションをするのが有効です。また、顧客や取引先などに自社の商品サービスのよさを理解してもらいたいときにも、ロジカルシンキングを用いてわかりやすい説明をするのが望ましいでしょう。自社の商品サービスの魅力について正しい理解が得られれば、契約につながったり誤解によるクレームを避けたりする効果が期待できます。
3つ目は、原因特定能力と問題解決能力が向上する点です。ロジカルシンキングでは、常に因果関係を意識し理解しながら思考を進めていきます。ロジカルシンキングに慣れてくると、無意識的に何が原因で問題が起こっているのか、どう解決すればよいのかについて理解できるようになります。こうなると、問題の原因を特定する能力や解決策を見つけ出す能力が高まり、ビジネスシーンのみならず日常生活においても非常に役立つことでしょう。
4つ目は、効率的に動くことができるようになる点です。無駄な作業がどれなのかを判断する力が高まり、余計な作業にエネルギーを割くことが減ります。また、迷う場面が減ることにより、効率的な時間の使い方ができるようになります。

ロジカルシンキングの手法

実際にロジカルシンキングをするためには、どのようなやり方で思考を進めればよいのでしょうか。代表的な3つの手法について紹介します。

ピラミッド構造

ピラミッド構造とは、仮説をトップに置くピラミッド的な思考方法のことです。仮説をトップに置き、その下の階層でその根拠を並べ、さらにその下の階層で仮説の根拠に対する根拠を並べるということを繰り返します。ピラミッド構造で論理を組み立てるときには、ピラミッドの頂点から下降しながら考えるトップダウンアプローチと、下からピラミッドの頂点へ向かっていくボトムアップアプローチの2種類があります。トップダウンアプローチは、仮説から根拠へ、根拠から事実へと論理展開していく方法です。ボトムアップアプローチは、事実から根拠へ、根拠から仮説へと積み上げて仮説を構築していく思考方法です。

フレームワーク思考

フレームワーク思考とは、物事を論理的に分析して深掘りし思考を前進させるためのツールです。ロジカルな思考を進める場合には、ロジックツリーの活用が効果的です。基本となるロジックツリーには、3種類あります。1つ目の「WHYツリー」は、問題点の原因を掘り下げて考えたり事実との因果関係を探ったりすることで原因を見つけ出すものです。2つ目の「HOWツリー」は、解決方法を整理して優先順位をつけるときに用いられます。3つ目の「WHATツリー」は、大きな要素を小さな要素に分解するものです。小さな要素に分解することによって、漠然としていたものが細かく分析できるようになります。
ロジックツリーを活用するときに意識したいのがMECEです。MECEはミーシーまたはミッシーと呼ばれ、Mutually・Exclusive・Collectively・Exhaustiveの頭文字を取った名称となります。Mutuallyは「互いに」、Exclusiveは「ダブりなく」、Collectivelyは「全体的に」、Exhaustiveは「漏れがない」という意味です。ロジックツリーを活用するときにダブりがあってはややこしくなりますし、漏れがあっては適切な論理展開とは呼べません。

ゼロベース思考

ゼロベース思考とは、先入観にとらわれることなく、まさにゼロの状態、つまり白紙の状態から物事を考える姿勢のことです。自分の勝手な思い込みや価値観にとらわれていると、新しい発想を生み出すことが難しくなったり自分で自分の限界を設定してしまったりします。そうすると、論理的思考を前に進めることができなくなるため、ゼロベース思考が必要となるのです。自分のなかに無意識のうちに前提条件を作っていないかどうか、思い込みをしていないかどうかを常に意識しなければなりません。先入観にとらわれることなく、どうすれば筋の通った論理展開ができるのか、新たな発想を生み出せるのかについて考えることが大切です。

ロジカルシンキングが求められる理由

いったいなぜロジカルシンキングという言葉が多くの人々に知られ、その必要性が訴えられているのでしょうか。ここでは、ロジカルシンキングが求められる理由について紹介します。

国際化

ビジネスは、急速に国際化しています。日本は欧米との取引のみにとどまらず、アジア地域との取引なくしてビジネスは成り立ちません。国や地域を超えたグローバル化が進んでいるビジネスシーンにおいて、文化や慣習、価値観の違いはコミュニケーションがうまく取れない要因ともなります。そこで必要になってくるのがロジカルシンキングです。ロジカルシンキングは世界共通言語であり、世界共通のルールといっても過言ではありません。世界のどこに行ってもビジネスを展開し思考をアウトプットできるようにするためには、ロジカルシンキングが必要不可欠なのです。

世代の変化

日本をはじめ世界各地においても、世代による考え方の違いは浮き彫りとなっています。従来のような上司や先輩の背中を見て学ぶことや阿吽の呼吸で仕事をするなどというやり方は、通用しなくなってきています。こういった世代による仕事への考え方の違いを埋めるのも、ロジカルシンキングです。仕事をする理由や目標設定の高さ、問題点の特定などは、世代間で考え方が分かれるうえに言葉にしにくい部分です。そのような部分を共通のコミュニケーションとして収束させ、考えを共有するのにロジカルシンキングが役立ちます。

これからの活躍にロジカルシンキングは欠かせない

グローバル化し複雑化していくこれからの社会で活躍するためには、ロジカルな考え方のできる人になることが重要です。ロジカルシンキングは物事を過不足なく整理して問題解決を効率よく行うための手法であり、ビジネスでもプライベートでも活用できます。さまざまな場面においてロジックを意識し、ぜひロジカルシンキングにチャレンジしてみてください。

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