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2023.6.9

ブラッシュアップの意味とは?スキルアップとの違いやメリット・やり方など詳しく解説

「ブラッシュアップ」はビジネスシーンで使われることが多い言葉です。当たり前のように使われるからこそ、意味がわからなくても聞くに聞けない方は多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、ブラッシュアップの意味や類義語について詳しく解説します。ブラッシュアップするメリットや手順も紹介するので、組織全体をブラッシュアップしたいと考えている責任者や人事労務担当者の方はぜひ参考にしてみてください。上手くブラッシュアップできれば、自社の生産性や業務の質の向上が期待できます。

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ブラッシュアップとは

まずは、ブラッシュアップの概要を理解するため、意味や類義語、使い方について解説します。

ビジネス用語としての意味

ブラッシュアップは、「磨きをかける」「能力を向上させる」などの意味をもつ言葉です。今の状態より質を上げたいとき、ミスがないようチェックするときなどに使われます。対象となるのは、スキルやアイデア、制作物などさまざまです。

例えば部下が提案したアイデアに対し、磨きをかければもっと良くなると判断したときに使われることがあります。発する側としては、ダメ出しではなく期待を込めて使うことがほとんどです。

また、ミスが許されない場面では複数人でブラッシュアップすることで、ミスの発見や防止対策につなげています。

ブラッシュアップの言い換え・類義語

ブラッシュアップの言い換え・類義語には、以下のものがあります。

  • 練り上げる
  • 磨きをかける
  • 洗練させる
  • スキルアップ

例えば「練り上げる」という言葉は、文章や企画書を手直ししてより良いものに仕上げるときに使われます。「洗練させる」は、今よりも品位のあるもの・垢ぬけたものにしたいときに使う言葉です。

いずれも、現状より良いものにすることを意味するため、ブラッシュアップの言い換え・類義語として使えます。

ブラッシュアップとスキルアップの違いは?

スキルアップもブラッシュアップと類似する言葉の一つです。どちらの言葉にも「磨き上げる」「最高の状態にする」という意味があり、その点では同じです。

しかし、ブラッシュアップはすでにあるものをレベルアップさせるときに使う言葉であり、スキルアップは何もない状態から新しいものを作り上げるときに使う言葉です。つまり、今の状態によって使い分けられます。

また、スキルアップの対象になるのは、スキルや知識に限定されます。ブラッシュアップはスキルや知識に限らず、アイデアや制作物など対象となるのが幅広いところも異なる点といえるでしょう。

スキルアップの使い方としては、「経験を積んでスキルアップしたい」「スキルアップするために資格取得を目指したい」などがあります。ブラッシュアップの使い方については後述するので比較してみてください。

関連記事:スキルアップを図る7つの方法とその心得とは?

【シーン別】ブラッシュアップ言葉の使い方

ブラッシュアップがどのように使われているのか、例文を通じてイメージしてみましょう。

まずは、プライベートでの使い方を紹介します。特技やスキルを磨いたり、経験を積んだりする場面でよく使われます。

「スキルアップするために、語学力のブラッシュアップに努めている」

「彼女は腕を上げるために常にブラッシュアップしている」

「このページはブラッシュアップの余地がありそうだ」

つぎに、ビジネスシーンでの使い方を紹介します。スキルはもちろん、プレゼンテーションや企画書、アイデアなどに対して使われることがあります。

「企画書の内容を具体化するためにブラッシュアップが必要だ」

「この資料をブラッシュアップして再提出してほしい」

「誤った企画書を提出しないよう、2~3人でブラッシュアップしておきたい」

ブラッシュアップするメリット

ブラッシュアップには次のようなメリットがあります。

  • 生産性の向上が期待できる
  • アイデアの質が向上し評価されやすくなる
  • 企業全体がより良い方向に進む
  • 改良・改善を繰り返すことで完成度が高まる

それぞれ解説するので詳しく見ていきましょう。

生産性の向上が期待できる

ブラッシュアップするメリットとして生産性の向上が挙げられます。業務をブラッシュアップすることで現状よりも良い状態にできるため、ムダな作業を省くのに効果的です。

例えば、「納品書・請求書や稟議書など、紙で行っていた業務をデータ化する」「エクセル業務から社内システムへと切り替える」といったように、それぞれブラッシュアップすることで業務負担を大幅に軽減できます。

提案書の作り方に関しても例外ではありません。ブラッシュアップした高品質な提案書を社員間で共有できれば、完成度の高い提案書をスムーズに作成できるでしょう。

また、スキルをブラッシュアップすれば、できることが増えたり作業スピードが早くなったりするため、社員一人ひとりの生産性が向上します。

アイデアの質が向上し評価されやすくなる

取引先と交渉するときや、アイデアを提案するときにも、ブラッシュアップは欠かせません。プレゼンテーション用資料やアイデアは、ブラッシュアップすることで、より良いものとなり、質を高められます。

例えば、プレゼンテーション用資料を見やすくするために画像を用いたり、根拠を示すデータを付けたりしてブラッシュアップすれば交渉をスムーズに進められます。取引先や上司からも評価されやすくなるため、モチベーション向上につながるでしょう。

また、誤字脱字や不自然な文章がないかを確認する意味でもブラッシュアップは効果的です。

企業全体がより良い方向に進む

ブラッシュアップは企業全体がより良い方向へと進むきっかけにもなります。

例えば、企業で設定している「年間販売目標1,000万円」を「前期600万円、後期400万円」とブラッシュアップしたとします。漠然とした目標はモチベーションを下げてしまいますが、具体性のある目標は、どのようにすれば目標を達成できるのか自然と考えるようになるものです。社員のやるべきことが明確になるため成果が出やすくなります。

また、アイデアを考えるときには、今までと違う視点で見たり、異なる部署からの意見を参考にしたりするなど、成果を出すために自分なりに工夫するようになるはずです。

改良・改善を繰り返すことで完成度が高まる

ブラッシュアップは1回きりではなく、何度も繰り返すことで完成度を高められます。たった1回のブラッシュアップでは、前回よりも良くなるだけで改善の余地はたくさんあるはずです。

改良・改善を繰り返すことで、思いつかなかった新たなアイデアが生まれることもあるかもしれません。より良いものにするために、ブラッシュアップを繰り返し行いましょう。

ブラッシュアップのやり方と手順

ブラッシュアップは次のような手順で行います。

  1. 商品・デザインなど対象素材の見直しをする
  2. 手法の見直しと工程の設定をする
  3. 計画を実行する

ポイントも含めて解説するので、ブラッシュアップを行う際の参考にしてください。

1.商品・デザインなど対象素材の見直しをする

ブラッシュアップを行う際は、まず何を対象素材にするのかを決めます。商品やデザイン、アイデアなど対象素材となるものは何でも構いません。ただし、ブラッシュアップすることで成長が期待できそうなもの、効率化が実現できそうなものに限定するのがポイントです。

また、対象素材を見直すときは、複数人が自由に意見できるブレインストーミングや、ミーティングなどを行なって決めるようにしましょう。出された意見がネガティブなものであっても、否定せず受け入れることが重要です。より多くの意見を引き出すことで、対象素材を適切に洗い出せるようになります。

2.手法の見直しと工程の設定をする

対象素材が決まったら、具体的にどのようにブラッシュアップするのか、手法の見直しと工程の設定を行います。

例えば社内マニュアルを見直す場合は、「3ヵ月後には完成させる」「今よりもわかりやすく図やイラストなどを用いる」「データで作成してパソコンからすぐに見られるようにする」など、詳細を詰めていきます。

目指す完成形に合わせて、いつ・誰が・どうやってブラッシュアップするのか工程を具体化させましょう。

ただし対象素材によっては、ブラッシュアップするのに長期間かかる場合があります。その際は、ほかの業務に支障が出ないよう、柔軟な調整が必要です。

3.計画を実行する

計画が決まったら実行に移します。対象素材に対し、計画に沿って修正を行い、磨きをかけていきます。

しかし、計画の途中に大きなプロジェクトが本格化したり、担当者が退職したりなど、予期せぬ事態が起こることもあるでしょう。その場合は焦らず冷静に対処することが重要です。人員を増やしたり、一旦計画を中止して見直したりするなど、適切な対応が求められます。ブラッシュアップを成功させるためにも、あらかじめリスクを想定しておくと安心です。

ブラッシュアップに関する注意点

ブラッシュアップには以下3つの注意点があります。

  • 課題を明確にする
  • 修正方針や目的などを共有する
  • 試案の段階から実行まで手を抜かない

それぞれ解説するのでしっかり押さえておきましょう。

課題を明確にする

ブラッシュアップを行ううえで課題の明確化は必須です。課題がハッキリしていないと「何のためにブラッシュアップが必要なのか」が不透明になり、意味のないものとなってしまいます。

例えば社内マニュアルの場合、「新入社員向けに作成する」「図やイラストを入れて視覚的にわかりやすくする」など、何のためにブラッシュアップするのかを確認しましょう。課題が明確であれば改善点や対策が見えてくるため、質の高いものに仕上げられます。

修正方針や目的などを共有する

ブラッシュアップを行う場合は、修正方針や目的などを共有しておきましょう。

例えば、業務効率化を図るために紙で行っていた業務をデータ化するとします。このことを社内で共有しておけば、「データ化した資料を見つけやすいようにしてほしい」「保管期間が過ぎたものは自動で廃棄になるようにしてほしい」など、さまざまな意見や要望をもらえます。

目的を共有しておくことで、何のためにデータ化したのかを把握できるため、新しいシステムを導入しても社員は抵抗なく受け入れてくれるでしょう。社員からの反発がなければスムーズな導入が可能になります。

試案の段階から実行まで手を抜かない

ブラッシュアップは、試案の工程(始め)から手を抜かないことが大切です。例えば、最初の工程である目的を決める段階で手を抜けば、あやふやなものとなり質が落ちるリスクがあります。ブラッシュアップする前のほうが良かったと後悔することになり兼ねません。

試案のレベルから全力で取り組むことで良質なものに仕上げられます。

ブラッシュアップで企業の生産性を高めよう

ブラッシュアップは今の状態をより良いものにすることを目的としています。課題を改善し、さらに磨きをかけることができれば、自社の生産性や業務の質の向上など、さまざまな効果が期待できます。

人事システム「CYDAS」は、ブラッシュアップに役立つ機能が充実しているツールです。例えば育成プラン作成では、ガントチャート形式の育成計画を上司と部下で共有しながら社員自身のブラッシュアップを可能とします。ほかにも、戦略的な配置転換や納得感のある人事評価など、さまざまな機能があるため自社が抱える課題解決に貢献できます。

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