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2017.10.27

ところでFTEってなんでしたっけ?

今、世の中には様々なAbbreviation(略語)があふれています。英語だけでなく、日本語でも「何でも略する」傾向が強くなってきていているような気がします。
例えばUSA(United States of America)やJan.(January)などは一般用語のように私たちの生活に馴染んでいますが、仕事で使う略語の中には「業界用語」や「自社用語」でしかなく、一般の方には耳慣れないものもあります。これらの略語を使う際にはちょっとした心遣いが必要かもしれません。
今更人には聞けないけれど・・・という人事用語にFTE(えふてぃーいー)があります。HCとFTEはどう違うの?と思っていても人に聞けない方のためにちょっとした解説です。
FTEは Full Time Equivalentの略語で、直訳すると「フルタイムと同等の」となります。HCはHead Countの略語で、直訳すると「あたま数(人数)」です。
例えば、あるチームが6名体制で、全員がフルタイムで勤務していれば、FTE=6、HC=6です。このチームの中に、産休明けで時間短縮勤務(時短勤務ということが多いですね)の社員が一人いると、HCは6ですがFTEが変わります。
(例)
フルタイム社員の週の所定労働 7時間x5日 35時間
時短勤務社員の労働時間   5.5時間x5日 27.5時間(フルタイム社員の0.78)
このチームのHCは6、FTEは5.78になります。
また、家族の介護で一日の労働時間は7時間で、週3日勤務(週21時間:フルタイム社員の0.6)という社員も一人いると、このチームはHC=6、FTE=5.38という計算になります。フルタイム社員に換算して何人分のパワー(労働力)があるか?という考え方です。
以前は社員といえばフルタイムが通例でしたが、今後、働き方が多様化して、短時間勤務や短日勤務(週の労働日数がフルタイムよりも少ない働き方)の社員などが増えると、単純にメンバーのHC(人数)だけでは、チームのマネージメントができなくなります。
また、ワークシェアリング(一つの仕事を複数の人で担当すること)が今以上に進めば、FTE=6、HC=8(フルタイム4名、FTE0.5の社員4名)というようなチームができるかもしれません。
「メンバーは6人いるけれど、パワーは5.38。6人分の仕事をするには、少なくとも0.7のFTEのメンバーが必要だね。時短勤務の方でも良いので、チームに加えよう。」もしくは「今の6人分の仕事のうち、必要不可欠ではなく優先順位の低いものをやめよう。」というような柔軟な考え方が、企業にも管理職にも必要になってくると思います。

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