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2022.3.1

人事評価面談のポイントは?進め方や目的・便利な評価システムを紹介

従業員のモチベーション向上や退職を未然に防ぐ機会として、人事評価面談の重要性が高まっています。しかし、「人事評価面談のやり方が分からない」「評価や期待がしっかり伝わっているか分からない」と人事評価面談に自信を持てない人も多いのではないでしょうか。

この記事では人事評価面談の目的や評価の要素や、実際の人事評価面談の進め方についてポイントを解説します。人事評価面談を有効活用したい方はぜひ参考にしてください。

サイダス社が提供する「CYDAS」は、「働きがい」を生み出すメカニズムが詰まったタレントマネジメントシステムです。人材情報を一元化し、目標管理や1on1、フィードバック機能など、さまざまな機能を組み合わせてサイクルを回すことで、一人ひとりのワークエンゲージメントを高め、組織を強くします。

人事評価面談とは

人事評価面談とは、四半期または半期に一度の一定のサイクルで実施する上司・部下間の面談のことです。人事評価面談では、上司(評価者)が部下(被評価者)に仕事の取り組みを聞き、ともに振り返りながら評価を行います。

人事評価面談の内容を人事評価の参考にしている企業は多く、評価内容をもとに給与や昇進昇格を決定します。また、人事評価面談を人材育成や組織改善・活性化につなげることを目的にする企業もあります。

人事評価面談の4つの目的

人事評価面談は面談にはいくつかの目的があります。大きく分けて「人事考課」「人材育成」「動機形成」「マネジメントの改善」といった4つの目的があります。人事評価面談の目的について、1つずつ解説していきます。

1.人事考課

人事評価面談の1つ目の目的は人事考課です。人事考課とは、管理職が従業員の勤務態度や会社への貢献度、業績、個人のスキルを査定することです。人事考課は従業員の昇給やボーナスなど、待遇決定を行う目的で実施されるもので、人事評価面談の中で人事考課が行われます。従業員の待遇を決める目的から、人事考課の内容は非公開のケースが多いです。

人事考課は人事評価と混同されることがありますが、人事評価は社員の評価を行い、育成に結びつけることが目的です。給与の決定に直接影響しない人事評価は人事考課と異なるので注意しましょう。

2.人材育成

人事評価面談は人材育成の役割を担っています。自身の強みや弱み、会社から求められていることを客観的に把握できていない従業員に対し、人事評価面談を通じて成果の振返りや課題の特定をともに行います。人事評価の場で、今後の取り組み方針を一緒に決めていくことで、人材育成の後押しが可能です。

人事評価面談では従業員の課題ばかりを議題にするのではなく、優れた点についても具体化し、より伸ばすためには何が必要かを話し合います。相手の良い点を面談の議題に取り上げることで、部下のモチベーションアップや成長を後押しします。振り返りをしながら、今後取り組むべき内容を整理し、部下の育成につなげます。

3.動機形成(モチベーション管理)

人事評価面談には部下のモチベーションの源泉を見出し、仕事に前向きに取り組むための動機付けをする目的もあります。部下のモチベーションを感じやすいポイントに合わせて、伝え方を工夫すると動機形成がしやすくなるでしょう。

「成果」がモチベーションになりやすい部下の場合

「前期は組織に大きく貢献してくれましたね」

「リードしたプロジェクトは大成功でしたね」

「自己成長」がモチベーションになりやすい部下の場合

「強みの○○が更に成長しましたね」

「課題の○○を克服できましたね」

4.マネジメントの改善

人事評価面談の4つ目の目的は、マネジメントの改善です。人事評価面談は、評価をする上司や周囲のメンバーのマネジメント、部下やチームとの関わり方を見直す機会になります。

チームが定めた計画や目標について進捗状況を振り返り、結果に対しての要因分析はかかせません。マネジメントに課題がある要因も多く、業務の割り振りや計画の作り方、メンバーの意欲などチームの改善点を見つける機会として活用しましょう。

代表的な評価の要素

人事評価面談ではどのようなポイントを評価すれば良いのでしょうか。組織の状況に応じて評価すべき要素は異なり、絶対的な正解はありません。そのなかでも多くの評価面談で取り入れられている代表的な3つの評価要素を紹介します。

能力評価

1つ目は知識やスキルといった能力をベースとした能力評価です。能力評価は給与面に直結する評価ではなく、従業員1人ひとりの成長や育成を目的に行われます。

知識やスキルというと成果を出すためのものと捉えられがちですが、業種や職種によっては必ずしもそうではありません。コンプライアンスに対する意識、臨機応変にトラブルに対応できるリスクマネジメント能力、メンバーとのチームワークなど、さまざまな項目で能力評価は行われます。

情意評価

情意評価とは、勤務姿勢や会社のビジョンや理念に基づいて仕事に取り組んでいるかなどの観点で評価を行うことです。ほかの評価項目に比べて定量化しにくい特徴があります。また会社の社風や人材育成の考え方によって評価項目は変わります。

情意評価を行なうことで、成果など数値化しやすい部分では評価しきれない点を評価することができます。また数字にあらわれにくい会社や組織への貢献度を評価することで、従業員のモチベーション向上にも寄与します。

成果評価(業績評価)

代表的な評価要素の3つ目は成果評価です。その名の通り、成果や業績に基づいて評価を行います。定量的で分かりやすい点が特徴です。成果を出した従業員にとっては、給与アップや昇進・昇格に繋がり、モチベーションを向上することができます。

期待した成果や業績を残せていない従業員に対しては評価を下げることができ、減給することも可能です。年功序列制度で、成果を出せていないベテラン社員の人件費を削減できます。

人事評価面談の進め方/質問項目と注意点

人事評価面談を通じて部下の本音を引き出し、モチベーションを高めるためには、どのように面談を進めるかがポイントになります。人事評価面談の進め方、質問項目と注意点について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【人事評価面談のポイント】

  • 評価者・被評価者が面談準備をする
  • 日程調整・面談場所の確保
  • アイスブレイク
  • 人事評価面談の目的を共有
  • 被評価者が自己評価を伝える
  • 評価結果のフィードバック
  • 課題の共有・改善案の確認
  • 次回の目標設定やすり合わせ

評価者・被評価者が面談準備をする

人事評価面談を行う前に、部下である被評価者だけでなく、評価者も必ず準備をしましょう。部下はどのような評価がされるのか緊張したり、良い評価を得るために入念に準備したりとさまざまです。

また評価者である上司の思わぬ一言でモチベーションを大きく低下させてしまう恐れもあります。前回の面談内容を振り返り、どのように評価を伝えるのか、部下からの想定される質問への回答の準備を行いましょう。

一般的に人事評価面談は会社指定の様式があります。被評価者は様式に沿って振り返りを行い、挑戦したいことや仕事での悩みを整理しましょう。

日程調整・面談場所の確保

次に人事評価面談の日程調整と面談場所を準備しましょう。準備のときに上司が意識したいのは、「部下の時間をもらう」という姿勢です。決して「部下のために時間を使っている」と考えてはいけません。上司が部下の時間をもらうので、日程調整や面談場所の準備は上司が行うと良いでしょう。

面談の内容は部下にとって言いにくいことやほかの人に知られたくないこともあります。面談の場所は話しやすいように個室で静かな場所を選ぶようにしましょう。カフェのようなにぎやかな場所やオープンな場所は避けてください。

アイスブレイク

人事評価面談がはじまったら、まずはアイスブレイクを行います。部下の中には、上司と面と向かって話すのが苦手な人もいますし、評価を受けるときに緊張してしまう人も少なくありません。

趣味の話や近況の話など軽い話題からお互いの緊張をほぐし、お互いリラックスした状態で本題に入っていきましょう。評価者である上司自身が緊張していることもあるので、自分自身のためにもアイスブレイクを有効に活用してください。

人事評価面談の目的を共有

アイスブレイクして、お互いの緊張がとけたら、人事評価面談の目的を共有しましょう。お互いの評価面談の目的がずれていると、評価に対する部下の納得度が低く、モチベーションの低下に繋がる恐れがあります。

部下と人事評価面談の目的を共有する場合は、先に紹介した4つの目的をそのまま伝えるのではなく、以下のように部下に合わせた形に言い換えて伝えると良いでしょう。

「出来たことと出来なかったことを明確にし、来期の行動目標を決めよう」

「振り返りをしっかりと行い、お互い納得する形で評価を決めよう」

面談のゴールを明確にし、面談の目的がぶれないようにしましょう。

被評価者が自己評価を伝える

人事評価面談の目的を共有し終えたら、被評価者から自己評価を伝えてもらいましょう。先に評価者から一方的に話してしまうと、上司の評価に部下が合わせてしまう可能性があるためです。

自己評価を話してもらうときは、途中で遮らず最後まで部下の主張を受け止めるのも重要です。話を聞いてもらえていないと感じると、部下は本音を話す気持ちが薄れてしまいます。部下がきちんと自分の話ができるように最後まで耳を傾けるように意識しましょう。

評価結果のフィードバック

部下の自己評価を聞いたら、上司から評価のフィードバックを行います。フィードバックは、まずポジティブな評価から伝えるように心がけましょう。そのあとにネガティブな評価を伝えます。

部下も1人の人間ですので、ネガティブな評価を受け入れるのは簡単ではありません。マイナスな評価を受け止めてもらいやすくするために、話の順番を変えたり、相手に合った表現をしたりするなど工夫をしましょう。面談前に、部下の周囲の従業員と話してヒントを得ておくのもおすすめです。

なお、必ずしも全ての評価を人事評価面談の場で伝えなくても良いでしょう。場合によっては「なぜあのとき、その場でフィードバックしてくれなかったのだろう」と、従業員に不信感を抱かれるケースも少なくないためです。日々の業務中に伝えるべき内容か、それとも人事評価面談でまとめて話したほうが良いのか、適宜見極めるよう注意が必要です。

課題の共有・改善案の確認

お互いの評価を伝え終えたら、課題を共有しましょう。課題は上司が決めつけるのではなく、お互いの評価が異なる部分に対して上司が質問を重ねて掘り下げていきます。質問から部下が気づきを得ることで、納得感を持って課題を認識してくれます。

課題の共有ができたら、改善案の確認に進みます。課題を改善するための具体的な行動目標を決めましょう。部下のキャリアプランとすり合わせながら、部下に改善案を考えてもらうことで次の評価までモチベーション高く、課題の改善に取り組んでくれるでしょう。

次回の目標設定やすり合わせ

最後に次回の面談までの目標設定やすり合わせを行います。それぞれの課題に対する改善策は話し合って決めてきましたが、取りまとめを行わないと部下も上司も忘れてしまいます。改めて次回の面談までの目標を明確にし、具体的な行動計画をすり合わせましょう。

このとき、部下自身に取りまとめてもらうと、本人の理解度を確認することができます。理解が不十分であったり、行動計画が不明瞭な場合は改めて時間を設けてすりあわせるなど、部下が行動に移せるようにコミュニケーションを重ねてください。

最後に部下に期待を伝えると、部下の意欲を高めることができるでしょう。

人事評価システムで面談実施がおすすめ

人事評価面談は上手に行えば部下の意欲を高められる反面、忙しい管理職にとっては負担の大きい仕事でもあります。多忙な管理職が質の高い面談を行うために、人事評価システムの活用がおすすめです。

人事評価システムとは、今まで属人的に行っていた人事評価に関する業務を自動化し、評価者の負担を大きく削減できます。人事評価面談で設定した目標やスキルを管理するとともに人によって判断が異なる人事評価を客観的なデータ分析で公平な評価ができるようになります。

人事評価システムを導入することで、管理職の負担を減らすだけでなく、公平な評価によって部下の納得度を高めることができ、今までよりも質の高い人事評価面談を実現できます。

人事評価面談はCYDAS

人事評価面談をより良いものにするために、人事評価システム「CYDAS」がおすすめです。「CYDAS」は直感的に使いやすいデザインやUIで、新しいシステムを使いこなす時間がない、忙しい管理職の方にも親しみやすい点が特徴です。

さまざまな会社規模に対応しているのも「CYDAS」の魅力の1つです。100名前後の前後の中小規模の会社から5000名ほどの大企業まで幅広く活用されています。数ある評価制度にも対応しており、自社の評価制度にあわせて活用できるのも評価を得ているポイントの1つです。人事評価面談には人事評価システムを活用してみてはいかがでしょうか。

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人事評価

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