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2021.10.19

目標達成に向けて!目標設定の方法や達成するためのプロセスについて解説

仕事をする上で、目指すべき姿や成果などを社員ごとに設定する「目標」。人事考課面談やキャリアアップなどで大きな役割を果たすものですが、具体的にどうやって目標を設定すれば良いのかわからないという人も多いでしょう。今回は、そんな目標の設定方法や達成方法、達成に至るまでのマインドやモチベーションの保ち方など、役立つ情報を幅広くご紹介します。

目標の設定方法

目標は人それぞれ自由に決められますが、効果的な目標設定を目指すなら「ベーシック法」「三点セット法」「SMART」といった設定方法がおすすめです。それぞれどのような特徴があるのか、具体的に見ていきましょう。

ベーシック法

ベーシック法は最も基本的な目標の設定方法で、4つのステップを組み合わせて最終的な目標を構成する方法です。

1つ目のステップは「目標項目の決定」で、目標の基礎となる「達成したい内容」を決めます。目標項目は更に4つに分類され、順調に進んでいる物事の「向上」、現状の課題解決を目指す「改善」、これまで続けてきた物事の「継続」、新たな物事を始める「挑戦」の中から設定するのが基本です。たとえば、身につけた英語力のレベルアップを目指すなら「向上」、残業時間を減らすために仕事を効率化しようとする場合は「改善」が該当します。ひとつに絞って集中的に努力しても良いですし、複数を設定して達成の可能性を高めても良いでしょう。

2つ目のステップは、「達成基準の決定」です。どうなれば目標達成とするのか、数値や状態、スケジュールなどを明確にしてゴールを決めます。たとえば、「契約を10件獲得する」「ネイティブと会話できる英語力を身につける」「今年中に資格を取る」など、最終的な目標に合わせて考えましょう。3つ目のステップはいつまでに目標を達成するかを具体的に決める「期限の決定」、4つ目は手段や活用ツールなど、どうやって目標達成のために活動するかを決める「達成計画の設定」です。これら4つのステップを順番に決めていくことで、まとまりがあり具体性の高い目標設定が可能になります。

三点セット法

三点セット法は、先ほど述べたベーシック法をさらに突き詰めた目標設定方法になります。三点という名称が示す通り、「テーマ」「達成レベル」「達成手段」という3つの要素によって最終的な目標を決めるものです。「テーマ」は達成したい内容のことで、「正早安楽に当てはめる」「自己否定から改善方法を考える」「自分の行動から改善点を見つける」といった方法で設定します。「正早安楽」は、「より正しく・より早く・より安く・より楽に」という業務改善の指針から考えられたビジネス用語です。

たとえば「より安く」を達成するために何が必要か、という観点からテーマを考えます。設定したいテーマが業務改善に近いものの場合、正早安楽に当てはめると特に大きな効果が期待できるでしょう。「自己否定から改善方法を考える」は、自分がそれを達成できない場合、どのような影響が出るかを考えてテーマを決める方法です。たとえば、もし契約を獲得できなかったら自分の評価が下がるだけでなく、企業全体の業績も下がってしまいます。このため、「評価や業績の悪化を避けるために営業力を高めよう」と考え、それをテーマに設定するという流れです。

「自分の行動から改善点を見つける」は、希望や達成したいことに関連して毎日行っているルーティンワークを振り返り、改善点をテーマとする方法です。「達成レベル」は、ベーシック法でいうところの達成基準に当たります。達成できたかどうか判断しやすくするために、できるだけ数値化・具体化するようにしましょう。ただし、0か100かという極端な設定をすると達成やモチベーションの維持が難しくなるため、状態やスケジュールなどと組み合わせてうまく設定することが大切です。「達成手段」は目標達成のための行動であり、やるべきことややっておいたほうが良いことを設定します。今までの手段に少しアレンジを加えたり、時期に合わせて手段を変えたりすることで、より効果的な設定が可能になるでしょう。

SMART

SMARTは、目標達成に効果的な5つの要素を取り入れて目標を設定する方法です。「Specific」「Measurable」「Assignable」「Realistic」「Time-related」の頭文字を取ったもので、ベーシック法における目標項目設定の精度を高めたフレームワークとなります。Specificは明確かつ具体的であること、Measurableは達成率や進捗度合いを測定できること、Achievableは達成可能であることを示しています。Realisticは現実的であること、Time-relatedは期限が決まっていることを意味し、それぞれを満たす目標を設定するのが基本です。SMARTを意識することで、自然と達成しやすい目標を立てることができます。自分の目標がSMARTの5要素を押さえているかどうか、設定後にあらためて確認してみましょう。

目標を達成する方法

目標はただ立てれば良いというわけではなく、達成してこそ意味があるものです。では、どうすれば目標を達成し、評価やキャリアアップの向上などに役立てられるのでしょうか。次は、目標達成に欠かせないポイントを3つ紹介します。

【目標達成に欠かせない3つのポイント】

  • 難しい目標を設定しない
  • 行動を継続する
  • 行動を振り返る

難しい目標を設定しない

目標は、困難な内容を達成するほど価値が高く、周囲からも認められやすいというイメージがあるでしょう。簡単な目標ではいくら達成してもあまり意味がないため、どうしてもハードルの高い目標を考えがちです。しかし、だからといって明らかに達成が難しそうな目標を設定するのもおすすめできません。難しい目標を達成しようとすると、常にストレスやプレッシャーを感じながら負担の大きい作業を続ける必要があります。これを毎日続けるのは現実的ではなく、疲れ果てて途中で断念することにもなりかねません。目標のために行動できなくなれば、達成は夢のまた夢です。

無事に目標を達成するためには、周囲に認められようと難しい目標を立てるのではなく、自分が達成できそうな範囲で高い目標を立てることが重要です。 たとえば、普段は月に10件前後の契約を獲得している営業職の人の場合、いきなり100件の獲得を目標にしたとしても達成は難しいでしょう。そうではなく、月に15件以上を目指す、営業の電話を1日に20件かけるなど、モチベーションを維持しながら行動できる「適度な目標」を設定することが大切です。

行動を継続する

目標は、一朝一夕に達成できるものではありません。なかなか達成できなかったとしても、諦めずに行動し続ければコツやきっかけをつかみ、一気に達成へと近づく可能性もあります。このため、一度目標を決めたら簡単には諦めず、達成を信じてひたすら行動を継続することが大切です。どうしても行動を続けられなくなった場合は、そもそも目標設定を間違えていたり、思わぬ障害があったりしたのかもしれません。自分の行動も併せて振り返り、行動を継続できる目標を設定するように意識しましょう。ただし、いつか達成できると信じてダラダラと時間をかけすぎるのも良くありません。行動に積極性を持たせるためにも、期限を決めて目標達成のために前進するようにしましょう。

行動を振り返る

目標を達成するには、自分の行動を定期的に振り返ることが欠かせません。1週間に1度でも良いので、行動のうち「順調に進んでいること」「障害になっていること」をピックアップしましょう。順調なことはそのまま継続し、障害があれば対処法を考えます。たとえば、英語力の向上を目標としているものの、仕事が忙しく勉強の時間が確保できないという障害があったとしましょう。この場合、毎朝30分早く起きて勉強するなどの対処をすることで、状況に応じて目標達成のための行動をアップデートできます。障害を放置せずしっかり対処できれば行動も継続しやすくなり、ますます達成に近づくことができるでしょう。

モチベーションを保つ方法

何かを達成しようとするとき、モチベーションは非常に大きな役割を果たします。モチベーションが低くなればやる気を失い、目標を途中で諦めてしまうかもしれません。これを避けるために、モチベーションを高く維持する方法を知っておきましょう。

目標に期限を設定する

モチベーションの維持には、「期限」を決めることが効果的です。期限があることで義務感や適度な焦りが生まれ、「やらなければ」という意欲がわきやすくなります。期限は状況に応じて自由に決めて構いませんが、小さなゴールをたくさん作り、それぞれに期限を設けるのがおすすめです。小さなゴールであれば達成しやすいため、モチベーションを維持したまま次のゴールに向けて行動しやすくなるでしょう。

達成・失敗した時の未来を考える

モチベーションが低下しそうになったときは、あえて目標を達成または失敗したときの未来を想像してみましょう。達成・失敗したらどんな損得があるのか、周囲からの評価がどう変わるのかなど、最高・最悪の状況を想像してみるのです。これにより、そこに向かおう・避けようという気持ちが高まりやすくなり、モチベーションの維持に役立ちます。人間は情報の大部分を視覚から得ているため、想像した未来を紙に書いて壁に貼るなど、わかりやすい形で示しておくとなお効果的です。

目標を達成出来ない人の特徴

正しい方法で適切な目標を設定したとしても、全員が目標を達成できるとは限りません。目標を達成できない人には一定の共通点があるので、確認してみましょう。

無計画である

完璧な目標を立てたとしても、実現性や計画性が低ければ達成できない可能性が非常に高いです。目標達成には、具体的にどのようなプロセスをたどって達成を目指すのか、いつまでに行動するのかなど、ある程度の計画性が欠かせません。目標を達成できない人は、こういった部分をあいまいにしたまま目標を設定しているケースも多いです。目標に計画性を持たせるには、抽象的なものではなく具体的な数値などを用いた目標を立てるようにしましょう。具体的な内容であれば、それに向けて必要な行動やスケジュールを組みやすく、達成できたかどうかの判断もしやすくなります。

人に頼らない

目標を達成できない人は、すべてを一人で抱え込んで何とかしようとするケースも多いです。もちろん、自分が立てた目標は自分で努力して達成するものですが、人に頼らずにいると行き詰まったときに解決策を見つけにくくなります。このため、自分一人で目標達成しようとせず、ときには周囲の人に頼ってみることも必要です。周囲の人に目標について話すと、目標への責任感や義務感を自覚し、程良いプレッシャーの中で仕事に打ち込めるようになります。また、周囲の人の成功体験やアドバイスなどを参考にすると、自分の行動の問題点や改善点を見つけたり、目標達成に向けた効果的なアレンジを加えられたりすることもあります。困ったときは一人で悩まず、積極的に周囲に頼ってみましょう。

目標を達成するマインド

目標達成を目指す場合、脳と心を分析した最先端の心理学である「NLP(神経言語プログラミング)」が役立つこともあります。効果的なマインドを身につけるために、NLPについて知っておきましょう。NLPについて知りたい、学びたい人のためのNLP総合ポータルサイト「NLP学び方ガイド」もあわせて読むと、より理解が深まるでしょう。

asifフレームに当てはめる

asifフレームとは、問題に対する適切な答えを導き出すための「フレーム」と呼ばれる手法のひとつです。何か問題が起きたとき、「もし○○だったら」と尊敬する人や成功者を当てはめたり、「仮に」「例えば」といった言葉で考えたりして、成功するイメージを想像するというものです。普段の自分とは違う視野を持ち、新たな考え方を生み出すことに役立ちます。無理に難しく考える必要はないので、リラックスして自由な発想で目標達成に向けたイメージをしてみましょう。これを繰り返し、自然に成功した姿をイメージできるようになると、目標に対して「できて当然」という感覚を得てアクティブに行動できるようになります。

TOTEモデル

TOTEモデルは「Test(検証)」「Operate(操作)」「Test(検証)」「Exit(退出)」の頭文字を取った、目標達成までの基本的な行動スタイルを示すものです。最初に仮説を立てて実際に行動してみることから始め、その行動により目標が達成されたかどうかを検証します。検証の結果、目標が達成されていない場合は別の行動を起こし、達成されれば退出となり行動は終了です。失敗を恐れず、行動を検証して成功するまで理論的に繰り返すというスタイルであり、実践することで目標達成へ少しずつ近づいていきます。

目標の達成を目指そう!

目標の設定と達成までの行動は、一見シンプルなようで実は奥深いものです。単純に高い目標を設定すれば良いというわけではなく、さまざまな要素を考慮しながら最適な目標や行動を意識する必要があります。具体的かつ達成可能な目標設定によりスキルや経験を積み重ねていけば、社員の評価向上やキャリアアップはもちろん、企業全体の業績アップも夢ではありません。今回紹介した内容を実践し、目標の達成を目指していきましょう。

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