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2024.5.2

自己評価が高い人・低い人の特徴は?タイプ別の理由を解説

半年ごと、1年ごとに行われる人事評価。評価シートには、被評価者である社員の自己評価を記載することが一般的です。自己評価は、自分自身を客観的に見つめるうえで重要な要素です。しかし、自己評価が実際の実績や能力、周りからの評価と乖離してしまうことも少なくありません。

本記事では、自己評価が高すぎる人・低すぎる人の特徴やその理由について紹介します。

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自己評価とは

自己評価とは、被評価者である社員が自身の業務遂行能力や成果について振り返り、客観的な評価を行うことです。評価時期ごとに、自身の行動を振り返ることで自己認識力が高まるほか、社員が目標に向けて計画的に努力する自律性が身につくため、成長を促進する手法として注目されています。

また、被評価者(社員)と評価者(上司)の評価結果をすり合わせることで、社員は自身の評価と周りの評価のギャップに気づいたり、自身の強みや弱みをフィードバックとして受け取ることができます。フィードバック面談を通じて、上司と部下のコミュニケーションの機会も増えることから、自己評価は組織全体の成長にもつながると考えられています。

関連記事:理解していますか?フィードバック面談の重要性・正しいやり方

自己評価の高い人の特徴・メリット・デメリット

自己評価が高い人は、自分自身を受け入れる自己肯定感が強く、自分の能力や行動に対する信頼が厚いという特徴があります。自分が達成した成果や能力に自信を持っているため、目標に対して積極的に取り組む姿勢が強く、困難に直面しても挑戦を続ける傾向があります。新しい状況への適応も早く、ポジティブに物事に取り組めるため、成長スピードが早いというメリットがあります。

一方で、自己評価が高すぎる場合には、自分の実力や能力を過大評価し、知識の強化や能力の向上を怠った結果、目標を達成できないケースがあります。また、自分の意見や感情を優先することで、周囲の人とのコミュニケーションがうまくいかないリスクを軽視してしまうなどのデメリットもあります。ある程度の自己肯定感は必要ですが、周囲の人からのフィードバックを通じて、できるだけ自身を客観視できるようにしましょう。

自己評価が高い人の理由とは?タイプ別に紹介

自己評価が高い人はポジティブである反面、自分の至らない部分を見つけられていない場合があります。自己評価が高い人の特徴を確認し、自分を客観的に見ることができているかチェックしましょう。

自己評価が高い人1:自分に自信があるタイプ 

まず、「自分に自信があるタイプ」が挙げられます。自信があるのは素晴らしいことですが、根拠となる理由を考えてみてください。仕事ができると自分で感じていても、実際は、営業目標を達成できていなかったり、納期を守れていなかったりということはないでしょうか。

もし、社員が自分に自信があるタイプの場合は、数値や具体例で判断するよう諭すとよいでしょう。自信がある人は仕事に対して前向きなことが多いです。うまく誘導することで、ぐんぐん成長していくかもしれません。

自己評価が高い人2:内省しないタイプ 

「内省しないタイプ」も、自己評価が高くなりがちです。チームで動いている人のなかには、周囲の人がフォローしてくれるおかげで自分の至らぬ点に気がついていないケースもあるでしょう。今一度、チームや部門の中で自分の果たすべき役割を確認してみることをおすすめします。

また、社員が内省しないタイプの場合は、数値や具体例を挙げて指摘するのが効果的です。たとえば、本人の失敗をカバーするため、部門の残業時間がどのくらい増えたかというように、明確な伝え方を心がけるとよいでしょう。

内省の具体的な方法やポイントについては、関連記事でご紹介しています。
関連記事:これを読めばあなたも内省的な人に!内省の具体的な方法・注意点までまとめ

自己評価が高い人3:周りの人に厳しいタイプ 

「周りの人に厳しいタイプ」も、相対的に自己評価が高くなりがちです。なかには、周囲の至らない部分を自分がカバーしているのだと、独りよがりになっている人もいるでしょう。周りより仕事ができるからといって、努力を怠る人もいるかもしれません。企業活動は1人で行うわけではないので、お互いを尊重して協力し合うことが大切です。

社員が周りの人に厳しいタイプの場合は、他の社員の優れている点を取り上げるとよいでしょう。自分1人では仕事を進められないと気がついてもらうことで、適正な自己評価ができる可能性があります。周りを尊重する気持ちが芽生えることで、社員同士の関係性もよくなるでしょう。

自己評価の低い人の特徴・メリット・デメリット

自己評価が低い人は、自分の能力や価値を過小評価することから、自分自身に対して自信を持てず、否定的な考え方を持つ傾向があります。他人と自分を比較して、「自分は劣っている」と思い込んでしまうことがあり、さらに自己効力感が下がってしまうという悪循環に陥りやすいのが特徴です。また、自己制御が強く、新しい機会や挑戦を逃してしまうというデメリットがあります。

一方で、自己評価が低い人は謙虚さを持ち合わせていることから、自分の欠点や課題を的確に認識する力は高く、改善への努力も怠らないことから、自己成長への意欲が高い場合もあります。また、リスクへの配慮ができ、慎重に計画を練り、失敗を最小限に抑えられるというメリットもあります。

自己評価が低い人の理由とは?タイプ別に紹介

自己評価が高い社員がいる一方、自己評価が低い人もいます。必要以上に自己評価が低いと損をするばかりか、仕事へのモチベーションも低下するでしょう。

自己評価が低い人1:マイナス思考の癖があるタイプ 

自己評価が低い人の特徴として、「マイナス思考の癖があるタイプ」が挙げられます。努力しても報われることがないなどと、感じている人はいないでしょうか。また、失敗を恐れるあまり何かと行動を控える癖がある人も、マイナス思考の可能性があります。マイナス思考の人は、たとえ仕事がうまくいっていても、ささいな失敗を大きくとらえすぎる傾向が強いです。

また、ネガティブな気持ちのため、パフォーマンスが悪くなることもあるでしょう。自己評価を高めるには、楽観的に物事をとらえることが大切です。なお、仕事に対する自己評価は、評価基準や達成すべき課題が具体的に決まっていることが多いです。自分の気持ちは切り離し、数字など事実をもとに、自己評価を行いましょう。

自己評価が低い人2:褒められることになれていないタイプ 

「褒められることになれていないタイプ」も、自己評価が低くなりがちです。褒められたとしても謙遜してしまったり、たまたま運が良かっただけだと考えたりする人は要注意です。

自己評価を高めるためには、自分の努力を自覚するよう、成長記録や日記に記すとよいでしょう。記録を見返すことで、相応の努力や時間を費やし、仕事に取り組んできたと納得できるでしょう。また、社員が褒められることになれていないタイプの場合は、成果とともに日頃の仕事ぶりも褒めるようにすると良いでしょう。

自己評価が低い人3:謝ることが恒常化しているタイプ 

「謝ることが恒常化しているタイプ」も、自己評価が低くなりがちです。何かしてもらったときに、つい「すみません」というセリフを口にしてはいないでしょうか。謝罪する言葉が身についてしまうと、自分は至らない人間だと思いこむこともあるでしょう。また、周囲としても、必要以上に謝られてもいい気持ちはしません。自己評価を高めるには、安易に謝らないよう心がけましょう。人間関係を見直すことも重要です。自分を認めてくれる人との付き合いを増やし、自己肯定感を高めましょう。

自己評価が低い人4:反省ができていないタイプ 

「反省ができていないタイプ」も評価が低くなりがちです。仕事上でミスを犯した場合、後悔はするもののミスの原因を考えたり、対策を練ったりしていない人もいるでしょう。こういった人は、何回も同じようなミスを繰り返し、スパイラル的に自己評価が低くなっていきます。

社員が反省ができていないタイプの場合は、正しい反省の方法を指導しましょう。例えば、振り返りの方法の一つに「KPT法」があります。KPTは、K:Keep(継続)、P:Problem(問題)、T:Try(これからやること)を表しています。振り返る事柄をKPTの3つの項目に当てはめて、具体的に書き出すことで、思考ややるべきことが整理され、効果的な反省を行うことができるのです。

もし、社員が正しい反省をできていなかった場合、このような方法を提案することで、適正な自己評価ができるようになることに加え、仕事面にも良い影響があると期待できます。

内省の具体的な方法や注意点については、こちらの記事でも触れています。ぜひ参考にしてみてください。 

関連記事:これを読めばあなたも内省的な人に!内省の具体的な方法・注意点までまとめ

自己評価が高すぎる人・低すぎる人の特徴まとめ

自己評価が高い人は、自己肯定感が強く成長スピードが早い一方で、自身の能力を過大評価しすぎると能力の向上を怠り、目標達成ができないことがあります。反対に、自己評価が低すぎると、謙虚に物事に取り組む側面はあるものの、自分に対して否定的な考え方を持ってしまい、悪循環に陥ったり、新しいチャレンジになかなか踏み出せないことがあります。自己評価が高すぎる場合・低すぎる場合のどちらもメリット、デメリットがあるということを理解し、客観的な評価を実現できるようにしましょう。

客観的な評価を行えるようになるためには?

もし、社員が自身を客観視することができず、正しい自己評価を行えていない場合は、フィードバック面談を通じて、周囲の評価とのギャップがあることをしっかりと伝え、なぜギャップが生まれているのか?を双方ですり合わせ確認しましょう。

また、自己評価や上司評価が入社後からどのような変遷をたどっているかを客観的に把握したいとお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。Excel(エクセル)管理の場合、「評価シートの枚数が増えてしまい、どのシートが最新のものなのかすぐにわからない」「評価のばらつきをぱっと見で確認できない」「同じグレードや役職の社員と比較して自己評価が高いのか低いのかわからない」など、さまざまな課題が発生します。

客観的な評価を実現するためには、タレントマネジメントシステムや人事評価システムの導入がおすすめです。サイダスが提供する「CYDAS(サイダス)」は、使いやすく見やすいUIが特徴で、人事・経営者だけでなく、従業員全員で活用できるタレントマネジメントシステムです。

「CYDAS」の目標管理アプリケーションは、自社で現在運用している評価シートをそのままシステム化できる柔軟性を持ち合わせています。さらに、面談記録を評価と紐づけて管理できるため、その評価に至ったプロセスを可視化。提出いただいた評価シートを元にテンプレートを設定してお渡しするため、導入後すぐにご利用いただけます。

さらに、1on1を支援するツールなどを掛け合わせて活用すると、対話による信頼関係を構築でき、さらなる納得感向上を促し、従業員一人ひとりのワークエンゲージメントを高めます。

CYDASの目標管理アプリケーションについて詳しく知りたい方は⇒こちら

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