働きがいを応援するメディア

2022.3.8

人事管理とは?労務管理との違いや活用できるシステムを紹介

人事管理とは、企業が従業員を効果的に活用するための業務のことです。人事管理には、人事のほとんどの業務が含まれます。人事の業務を担当する場合には、人事管理の目的や課題を理解しておくことが大切です。

人材情報を一元化するなら、タレントマネジメントシステム「CYDAS」がおすすめです。

人事管理の目的

人事管理の目的は、人材を効果的に活用し、組織全体の生産性を高めることです。そのためには、まず組織に必要な人材を採用する必要があります。人材が組織の中にそろったら、人材が活躍できるような環境を設定することが必要です。具体的な業務には、採用活動や人材配置などがあります。

また、現在組織の中にいる従業員についても適切な環境を整備することが求められます。従業員ができるだけ長く会社に所属できるようにすることで、組織に必要な人材の流出を防げるでしょう。具体的な業務には研修や福利厚生などがあります。

人事管理の課題

人事管理の課題は主に2つあります。1つ目は、一人ひとりの従業員に対する人材育成やマネジメント、コンディション管理をする必要があるという点です。時代の変化に伴い、若手の従業員と中堅の従業員では会社に求めることや価値観が異なる場合があります。そのため、従来通りの横並びの人事管理では、従業員のモチベーションを高められない場合があるでしょう。モチベーションが高められないと、組織の生産性が低下したり、人材が流出してしまう可能性があります。

2つ目は労働人口の減少により人材確保が難しくなっている点です。組織で一番大切なのは人材だといえます。年々労働人口は減少していることから、採用活動の難易度が高まっています。また、せっかく優秀な人材を確保できたとしても、会社に定着してもらえるとは限りません。人材の流動性が高くなってきているため、離職を防止するのが難しいといえるでしょう。

人事管理・労務管理・勤怠管理の違い

人事管理と労務管理・勤怠管理は混同されがちです。正確には、人事管理の中に労務管理があり、労務管理の中に勤怠管理があります。用語が表す範囲が異なるため、違いをおさえておくとよいでしょう。

人事管理

人事管理とは、従業員の採用・退職や処遇などを決めていく業務を指します。人材を組織内でより効果的に活用できるよう配慮することが目的です。人事管理は人事の業務の大枠であり、従業員の働き方についても管理が必要であることをおさえておきましょう。

人事管理の具体的な業務としては、組織にあう人材を採用することから、人材を教育するための研修を実施すること、離職を防止するためのモチベーション向上施策を行うことまで多岐にわたります。また、適切な人事評価や人材配置を行うことで、組織の生産性を高めることも業務の1つです。

労務管理

労務管理は、人事管理の業務のうち労務に関係する業務のことを指します。従業員を対象とした社内環境の整備を目的とした仕事です。雇用に関わることが含まれており、法律との関わりが深いのも労務の特徴です。

労務管理の具体的な業務としては、労働時間の管理や賃金・賞与の決定、休日・休暇の取り決めや福利厚生まで含まれます。労務管理では、法律に基づいて労働者が働きやすい環境づくりをすると考えるとわかりやすいでしょう。

勤怠管理

勤怠管理は、労務管理のうち勤怠に特化した業務のことを指します。労務管理の具体的な業務は、労働時間や残業時間の管理、出勤・退勤、遅刻・早退などの勤怠に関わる部分が大枠です。また、年次有給休暇の取得状況についても確認し管理します。

勤怠管理も法律との関連が深い業務です。労働基準法や労働安全衛生法などの法律に基づき、従業員の働き方を管理します。たとえば、労働安全衛生法においては、従業員の労働時間は客観的に把握することが求められています。勤怠管理のツールを選び活用していくことも、勤怠管理の仕事の1つです。

人事管理の業務内容

人事管理の業務内容は、採用・人材配置・人事評価・教育や研修・モチベーションやマネジメントの5つに分けられます。それぞれの業務内容について確認していきましょう。

採用

採用業務では、求人を出し組織にあう人材を採用することが求められます。ただし、いきなり採用を始めるのではなく、組織の採用方針から採用計画を決定することが必要です。やみくもに採用をしてしまうと、組織の生産性向上にはつながりません。

具体的な業務としては、必要な人材の要件定義をし、スケジュールに従って求人媒体に求人を出すところからはじまります。求人の募集がはじまると応募者が集まります。応募の受付をしたり、面接の日程調整を行ったりするのも採用の仕事です。また、面接会場を確保したり、必要に応じて面接担当者への依頼や日程調整も行います。

人材配置

人材配置では、組織の生産性向上と、それぞれの従業員に合わせた適職につけるよう、異動や配置転換・ジョブローテーションを行います。適切に人材が配置されることで、従業員の定着につながるでしょう。また、組織としても目標の達成に近づきます。

従業員の異動を例に具体的な業務を紹介します。ひとことで異動といっても、さまざまなケースがあります。同じ事業所内で異動させる場合や、事業所間の異動、出向や転籍も異動の1つです。異動を行う際には、組織の戦略に基づき合理的な理由が必要です。合理的な理由があれば、従業員も異動に対して納得しやすくなります。

人事評価

人事評価は、従業員の成果やスキル、勤務態度について査定し、報酬・等級制度などに反映させることをいいます。適切な人事評価が行われることで、従業員のモチベーションが向上したり、各従業員の経験やスキルについてのデータを蓄積したりすることが可能です。

人事評価では、人事評価制度に基づいて評価を行います。既に制度がある場合には、制度に従って面談や評価を進めていきますが、評価制度がない場合には、制度から作っていく必要があります。組織の規模にあわせた評価回数や時期になるように進めていくのがポイントです。

教育・研修

教育・研修は社員のスキルアップのために実施します。教育・研修とひとことでいっても種類はさまざまです。社内教育全般やOJTがあったり、社外研修や資格取得の推奨・支援なども含まれます。教育、研修がうまくいけば、組織の目標・戦略の助けになるでしょう。

具体的な業務として、研修を例に考えましょう。研修を行う場合には、まず組織の目標に照らし合わせて、どの従業員を対象にして行えばよいか、どんな研修内容が適切かを考えます。対象が絞れたら、社内外から講師を選び、日程調整や研修場所の確保などと進めてきましょう。研修後は、必要に応じてアンケートや報告書などを提出してもらいます。

モチベーション管理・マネジメント

モチベーション管理は、従業員のモチベーションを管理することで、組織へのエンゲージメントを高めるために行われます。モチベーションを管理する方法はさまざまで、最近ではデータを蓄積して分析し、各種施策を実施することも可能です。ツールを利用する・しないに関わらず、従業員のモチベーションが下がっている原因を探し出すことがポイントになります。

また、普段の声かけ1つでもモチベーションにつながる場合があります。従業員が成果を出した場合には、よかった点を褒めたり、プロセスについても褒めるのがおすすめです。適切に褒めることで、従業員が組織での必要とされているという気持ちを抱くようになるでしょう。

人事管理を効率的・効果的に行うためのツール

人事管理を適切に行うには、エクセルで管理する方法や専用の人事管理システムを使う方法があります。それぞれの特徴を確認し、使いやすいツールを選ぶのがポイントです。

エクセル

エクセルは、普段から使い慣れているツールである点がメリットです。提供元であるマイクロソフト社からも、人事管理用のテンプレートが用意されています。そのため、導入は簡単です。

とはいえ、エクセルで人事管理を行う場合、1枚のシートで完結するとは限りません。複数のシートを行ったり来たりしなくてはならず、管理が煩雑に感じる場合が多いでしょう。

また、人事担当者の複数人で使用する場合には、エクセルを共有する必要があります。エクセルの共有は一手間必要な点もデメリットです。エクセルでは権限の設定も難しく、情報をオープンにする範囲・人物の設定が細かく出来ません。

以上のことから、エクセルは身近なツールで導入はしやすいものの、運用や共有の面で課題が多いことがわかります。

人事管理システム

エクセルの欠点を解消すべく、人事管理専用のソフトやシステムが普及しています。エクセルを扱う場合にはエクセルのスキルが必要です。一方、人事管理用のソフト・システムは、専門のスキルがなくても利用しやすいのがメリットです。

また、人事管理システムでは担当者同士の共有も簡単にでき、一元管理できる点もメリットだといえます。複数ファイルで管理するよりも効率よく、権限の設定が充実しているため共有もしやすいといえるでしょう。

人事管理システムには、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

オンプレミス型

オンプレミス型は、社内に独自のシステムを構築して運用するタイプです。独自のシステムであることから、組織にあった柔軟なシステム設計ができます。料金が高額にはなるものの、使いたい機能がクラウド型にない場合には選択肢のひとつになるでしょう。

ただし、オンプレミス型の場合はサービスの導入までに時間がかかりやすい点には注意しましょう。自社内にシステムの設備を入れる時間や、使いやすいようにカスタマイズしていくことを考えると、導入を急ぐ場合は不向きです。

クラウド型

クラウド型は、ネット回線を通じてオンラインで利用するタイプです。自社内に設備がなくてもよいため、初期費用が比較的安価になるのがメリットです。オンプレミス型のような細かなカスタマイズはできない場合が多い点に注意しましょう。

クラウド型は初期費用がおさえられるほかに、導入までの期間が短いこともメリットです。既にあるシステムを利用することになるため、設備工事が不要です。導入のハードルが低いこともメリットだといえるでしょう。

また、自社に設備が必要ないことから、システムの保守や点検が不要な点も嬉しいポイントです。

人事管理に活用できるCYDAS

今回は人事管理について紹介しました。人事管理といってもさまざまな業務があり、効率的に業務をこなしていく必要があります。ツールをうまく活用することで、人事の業務の負担が軽くなるでしょう。

「CYDAS」では、ただ人事管理をするだけでなく、従業員個々の能力を活用しやすい機能も搭載されています。ジョブアドベンチャーという機能では、やりたい仕事に対してどれくらいのスキルがあるのかチェックを行い、今後に活かすことができるのが特徴です。

また、従業員のモチベーションを高めるための仕組みとして、ファンダメンタルCDPという機能もあります。研修プランを従業員自身で確認することで、今後の見通しをもったり、主体的に研修などに参加できるでしょう。

「CYDAS」の詳しい資料は以下からダウンロードできます。無料で配布しているので、ご活用ください。

Category

人材管理

Keyword

Keywordキーワード