2023.2.1
労務・人材管理に役立つ人事システムとは
労務管理や人材管理を効率化するためには、労務や人材に関するデータを適切に管理できるシステムを利用する必要があります。ただし多くのデータを蓄積しても、「古いデータばかりで使えない」「リアルタイムの鮮度の高い情報を更新できない」という状態では管理システムを活用する意味がありません。
本記事では、労務・人材管理の効率化に役立つ人事システムの種類や導入するメリットを解説します。
サイダス社が提供する「CYDAS」は、「働きがい」を生み出すメカニズムが詰まったタレントマネジメントシステムです。人材情報を一元化し、目標管理や1on1、フィードバック機能など、さまざまな機能を組み合わせてサイクルを回すことで、一人ひとりのワークエンゲージメントを高め、組織を強くします。

人事システムとは

人事システムとは、人材データを管理して適材適所や人材育成などに活用するためのITシステムです。社員のデータをシステムに取り込み一元管理することで、人事・労務・人事評価・タレントマネジメントなどの効率化に役立てられます。
社員の人数が多い大企業の場合、全社員のデータを収集して蓄積し、最新のデータを更新するだけでも時間や手間がかかります。データの収集・更新などの作業を効率化する機能を搭載した人事システムを活用すると、管理者の負担を減らすことができるでしょう。
また、デジタル技術の進歩によって、クラウド上で利用できるWebサービスが多数提供されるようになり、大企業だけでなく中小企業でも導入が進められるようになりました。
人事システム導入のメリット

人事システムを導入した場合、人事・労務業務の効率化を加速させられます。人事システムで管理する社員のデータを分析し、人材育成や人材活用に役立てることも可能です。それぞれのメリットを以下で解説します。
人事・労務業務を効率化
人事システムのメリットは人事・労務業務の効率化を図れることです。煩雑になりやすい社員のデータを一元的に管理し、必要なデータを閲覧・検索できるため人事・労務業務でスムーズに活用できます。
社員がアンケートに回答するだけで入社や雇用契約の更新などの手続きを行えるため、管理者がシステムにデータを入力する手間を省けます。入力の省力化によって、データの抜け・漏れや誤入力などの人為的なミスを減らすことも可能です。
人材育成・人材活用
人事システムを導入した場合、蓄積した社員のデータを活用して客観的な人材評価を行えることもメリットの一つです。人事システムのデータをもとに評価をすれば評価者の先入観や価値観が社員の評価に反映される心配がないため、公正な人事評価を実施できます。
社員のスキルや経歴などのデータを利用すれば、各部署で求められるスキルを見極めることで適材適所も行えます。人材評価や人材配置の公平性が保てれば、社員のモチベーション向上も期待できるでしょう。
人事管理システムの種類
人事システムの種類は、クラウド型とパッケージ(オンプレミス)型の2つがあります。2つのシステムの特徴を以下で解説します。それぞれの違いを確認した上で、自社に合った人事システムを導入することが大切です。
クラウド型
クラウド型は、インターネット上で提供されている外部サービスを利用して人事データを管理するタイプの人事システムです。インターネット環境を確保できれば、社外からでもシステムを利用できます。
後述するパッケージ(オンプレミス)型と異なり、自社サーバーを設置する、ソフトウェアを購入してインストールするなどの手間がかかりません。開発費や導入費用をかけず、スピーディーに人事システムを導入できます。
パッケージ(オンプレミス)型
パッケージ(オンプレミス)型は、事前に購入した人事管理専用のソフトウェアを自社サーバーや社用パソコンにインストールするタイプの人事システムです。
クラウド型と異なり、自社に合ったシステムを開発できる上、社内ネットワーク内でのみ使用するためセキュリティ対策がしやすくなります。ただし、自社に合ったシステムを一から開発する場合は、膨大なコストと時間が必要です。
【機能別】人事管理システムのタイプ

人事システムは搭載されている機能によって、いくつかのタイプに分けられます。代表的な人事システムのタイプは次のとおりです。
【代表的な人事システムのタイプ】
- ERP型人事システム
- 勤怠管理システム
- 人事管理・労務管理システム
- 給与計算システム
- 人事評価システム
- 採用管理システム
- タレントマネジメントシステム
人事システムに搭載されている主な機能は、人事評価や採用管理、給与計算などが挙げられます。以下では機能別の人事システムの特徴を解説します。
ERP型人事システム
ERP型人事システムは、後述する複数のシステムが1つに統合された人事システムです。ERPは「Enterprise Resources Planning」の頭文字の略語で、「企業資源計画」を指します。
ERP型人事システムは「統合基幹業務システム」とも呼ばれています。ERP型人事システムを導入する目的は人事データを一元管理し、企業資源を有効活用するためです。ERP型人事システムを導入することで、以下に挙げる業務に活かせます。
- 勤怠管理
- 人事・労務管理
- 給与計算
- 人事評価
- 採用管理
- タレントマネジメント
1つのシステムで人事・給与・経理などの業務を管理できるため、リアルタイムのデータを社内でスムーズに共有できるメリットがあります。
ERPについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
勤怠管理システム
勤怠管理システムは、社員の出退勤に関する記録を管理するシステムです。テレワークをはじめとする多様な働き方に対応するため、勤怠管理システムを導入する企業が増えています。勤怠管理システムに搭載されている主な機能は以下のとおりです。
- 出退勤の打刻
- 勤怠データの自動集計
- 残業や有給休暇の申請・承認
- 給与計算システムとのデータ連携
- シフト管理など
ほかにも、不正打刻を防止する機能としてGPSや顔認証による打刻ができる勤怠管理システムもあります。
勤怠管理システムを導入することで社員一人ひとりの勤怠データを確認できるため、労働環境の把握に役立てられます。給与計算システムと連携できるシステムを選べば、リアルタイムの出退勤データを自動取得でき、給与計算業務の効率化を図れるでしょう。
勤怠管理システムのポイントなどが紹介されているこちらの記事もぜひ参考にしてください。
人事管理・労務管理システム
人事管理・労務管理システムは、入退社・社会保険の加入などの各種手続きや、給与計算などを管理できるシステムです。代表的な機能は次のとおりです。
- 入退社管理
- 社員情報管理
- マイナンバー管理
- 年末調整
- 雇用契約書の作成・同意・承認など
ほかにも、電子申請によって書類提出を簡略化できます。
2020年4月から一部の企業で公的機関への書類の電子申請が義務化されました。電子申請が対象外の企業でも、今後電子申請を求められる可能性があるため、電子申請に対応するシステムの検討をおすすめします。
人事管理・労務管理システムを導入することで、各種手続きを行う際の社員とのやりとりにかかる時間を削減できる上に人事担当者の負担を軽減できます。
給与計算システム
給与計算システムは給与計算や社会保険、年末調整などを自動化するためのシステムです。勤怠データやマイナンバーなどの個人情報を管理するため、セキュリティレベルの高いシステムを選ぶ必要があります。
給与計算システムに搭載されている主な機能は、次のとおりです。
- 給与・賞与の計算
- 年末調整
- マイナンバー管理
- 源泉徴収票の作成
- 各種帳票類の出力など
社員が打刻した勤怠データをシステムが自動取得することで、給与計算業務の効率化を図れます。
会計ソフトと連携できる機能を搭載する給与計算システムを導入すれば、交通費や小口精算などの経理業務もスムーズに行えます。給与明細をWebで管理する場合は、専用アプリと連携できるシステムかどうかも確認しておくと良いでしょう。
人事評価システム
人事評価システムは、社員の成果や仕事への取り組み方などの評価を一元的に管理するためのシステムです。人事評価システムでは評価が確定するまでのプロセスを管理できることから、公平な人事評価を運用できます。
人事評価システムで利用できる主な機能は以下のとおりです。
- 社員情報の管理
- 目標管理
- 評価シートの作成・管理
- 評価項目の閲覧・編集制限
- データの出力など
ほかにも、人事情報やタレントマネジメントの管理機能を搭載しているシステムもあります。人事評価システムを導入し、紙の評価シートへの記載をシステム上で行えるようにすることで配布・回収の手間をなくせるため、人事評価業務の効率化につなげられるでしょう。
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採用管理システム
採用管理システムは、採用活動に関するデータやフローを管理する際に役立つシステムです。採用計画の内容や応募者のデータ管理、採用スケジュールの調整などの採用活動の作業を可視化できます。
採用管理システムの代表的な機能は次のとおりです。
- 採用計画の進捗確認
- メールの自動送信
- 採用スケジュール調整の自動化
- 求める人材の可視化・自動マッチング
- 求人広告の自動出稿など
採用管理システムを導入した場合、応募者へのメール送信や採用スケジュール調整などの煩雑化しやすい業務を自動化することで採用業務を効率化できます。採用担当者の負担が減ってコア業務に集中できるようになれば、応募者の分析に労力を割けるためミスマッチを減らせるでしょう。
タレントマネジメントシステム
タレントマネジメントシステムは社員のスキルや特性などのデータを統合し、人材戦略に基づいた計画的な人材育成・人事配置を実現するためのシステムです。タレントマネジメントシステムに搭載されている主な機能は次のとおりです。
- スキル・プロフィール情報の検索
- データ分析
- レポート作成
- 人材の育成計画の立案・運用管理
- 目標管理など
タレントマネジメントシステムの導入によって社員の能力が可視化され、それぞれの強み・弱みを把握できるようになります。
社員の活かせる能力や伸ばすべき能力などが明確になることで、一人ひとりに合った人材育成計画を立案できます。また、社員の能力やスキルを活用して所属部署を決めれば、より戦略的な人材配置が行えるでしょう。
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人事・労務管理の効率化を図るためには、人事システムの活用が欠かせません。人事システムを導入することで、人事・労務業務の効率化や公正な人事評価、適材適所を実現しやすくなります。
人事システムは搭載機能によって、さまざまなタイプに分けられるため自社に合ったシステムを選ぶと良いでしょう。タレントマネジメント機能を搭載した人事システムを導入するなら、サイダス社が提供する「CYDAS」がおすすめです。
CYDASは個人の働きがいをつくり、組織の成長につなげる人事システムです。一般社員から経営層までのすべての働き手が利用できる設計になっており、社員が入力するだけで、タレントマネジメントの基礎になる人材情報を収集し一元管理できます。
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