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2021.5.17

マンダラートとは?目標を達成するための発想方法について紹介!

マンダラートという言葉を聞いて、どのようなものか気になっている人もいるでしょう。マンダラートを作成することで、アイデアを整理したり思考を深めたりすることができます。日本人メジャーリーガー・大谷翔平選手が高校時代にマンダラートを作成していたのは、広く知られている話です。この記事では、マンダラートの基本情報や活用例、さらにマトリクスとの違いなどについて紹介していきます。

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マンダラートとは?

マンダラートとは、仏教や密教の教えを絵図にした曼荼羅(マンダラ)とアートを組み合わせて作られた造語のことです。そもそも曼荼羅には「円」や「輪」といった意味を持つため、仏教で用いられる曼荼羅には正方形のものや円形のものが存在します。これに対して、マンダラートは主に正方形で作られるのが一般的です。曼荼羅には本尊を中心にさまざまな仏が色彩豊かに描かれていますが、マンダラートは文字を書いていくため作り方は難しいものではありません。

基本的に、マンダラートは紙と筆記具さえあれば簡単にできます。マンダラートは縦横それぞれ3列の正方形を描き、全部で9つのマス目枠を作ります。曼荼羅の本尊にあたる中心部分には目標やテーマを、周囲には関連した内容を書き込むことでアイデアや思考を整理する発想法です。

マンダラートは日本人メジャーリーガーの大谷翔平選手が、高校生の頃に夢の実現に向けて活用したことで話題になりました。アプリなども開発されていますし、思い立ったときに実行しやすいのが特徴です。発想や考えがまとまらないときや、自分が真に求めるものがわからなくなったときに気軽に試してみるといいでしょう。

マンダラートについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

マトリクスとは?

マンダラートのようなマス枠を使ったアイデア発想法に、マトリクスと呼ばれるものがあります。縦横のマス目枠を使い、それぞれに任意の検討軸を設定して行う方法です。横のマス目枠には検討したいテーマを、そして縦のマス目枠にはその対象をあらかじめ入れていき、交差した部分には考えられる要素を埋めていきます。そうすることで導かれたアイデアを検討していく発想法です。

マトリクスは、新しい製品の企画や問題点の改善が必要なときに活用されることが多く、ホワイトボードなどを利用すれば複数人で行えます。あらかじめ記入しておくテーマや対象は、具体的であればあるほど深く追求することが可能です。

例えば、製品についてアイデアを検討したいときには、購入方法や購入者の属性、機能や利用シーンなどがあげられます。実施する人数は3〜10名程度まで可能で、参加人数に応じて意見が同じ方向にまとまりやすいケースもあれば多様性が見られることもあります。

マンダラートとマトリクスの違い

マンダラートもマトリクスも、どちらも縦横のマス目枠を用いるアイデア発想法です。いずれもマス目枠を使う点が共通しているため、混同する人もいるでしょう。しかし、実際にはさまざまな違いがあります。

まず中心となるマス目枠以外の8マスについては、位置関係が異なるという点が両者の違いです。マンダラートは中心のマス目枠にテーマを入れ、その周囲の8マスに関連したことを埋めていきます。ところがマトリクスの場合は、縦横にあらかじめ書かれたテーマや対象の交差部分に考えられる内容を書き入れていくのです。

さらに、マトリクスはテーマや対象に応じてマス目枠の数が変動するという点も違います。もっともシンプルで有名なものは、縦横2マスずつの4つのマス目枠を使った「4事象マトリクス」と呼ばれるものです。これはアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズが用いたマトリクスで、iMacやiBookなど製品の開発に役立てられています。これに対してマンダラートは、あくまで9マスが基本です。さらに、周囲の8マスからさらに次のマンダラートへと派生させていき、まさに曼荼羅のように次々と広げていくことができます。

マンダラートのメリット

マンダラートのメリットとしてあげられるのは、まず強制力があることです。説明してきたように、マンダラートは9つのマス目枠を作り、周囲の8マスから次々と関連したテーマを派生させていきます。最終的には全部で81ものマス目枠をすべて埋めていかなければなりません。それだけ埋めていくには考えられるだけのアイデアを絞り出していく必要があります。その結果、通常ではなかなか思い浮かばないようなアイデアに辿り着けるでしょう。

そして集中して出したさまざまな発想から、自分がやるべきことを可視化できるというメリットも得られます。頭の中で考えていただけでは気づかなかった行動や問題点が明確になり、漠然とした夢を目標に変化させることができるでしょう。マンダラートは81ものマス目枠を使うことで、テーマや目標を実現するために必要なことを多方面にわたって詳細に分析できます。そのため目標の実現には何をどのようにすればいいのか、行動や必要なものが見えてすぐに理解できるようになります。

マンダラートの作り方

ではここからは、マンダラートの作り方を紹介します。

まずはじめはテーマの決定です。縦横3マスで9マスの正方形を作成し、中央のマス目枠にテーマを書き入れます。テーマは個人的な業務に関することでも、部署ごとの目標でも何でもかまいません。中央のマス目枠にテーマを記入したら、周囲の8マスに関連した語句を次々埋めていきます。

8マスがすべて埋まったら、次はその8マスに書かれている語句をそれぞれ新たなテーマとし、次のマンダラートの中心に書きます。そしてはじめのマンダラートと同様、周辺に関連した語句を書き入れていきましょう。

はじめに作ったマンダラートを基本とし、8マスに書かれている語句をそれぞれ新たなテーマに設定していくと全部で81マスになります。その81マスをすべて埋めていきます。マス目枠の数が多いという印象を受けるかもしれませんが、テーマ自体は全9個でそれぞれに関連した語句を書いていくだけです。ただし、8つのテーマははじめに設定したテーマから派生しているため、書いていくうちに同類の表現が出てくることもあります。全部のマス目枠を埋めたら、似ている表現がないかどうかチェックしてみましょう。似ている語句があれば、それは優先度が高いことを示しています。

大谷翔平のマンダラート

マンダラートの作り方について説明してきましたが、なかなか具体的なイメージがつかめないかもしれません。そこで、メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手が実際に作成したマンダラートを紹介します。大谷翔平選手がマンダラートを作成したのは、花巻東高校1年生のときでした。当時の目標だった「ドラフト1位8球団」という語句を中央のマス目枠に記入し、その周辺の8マスには「ドラフト1位8球団」を達成するために必要な語句を書き入れていきました。

大谷翔平選手が高校1年生の時に書いたマンダラチャート

具体的には、「コントロール」や「体づくり」、「スピード」に「メンタル」といった語句を埋めていったのです。もちろん、そこで終わりではありません。周辺の8マスに書いた語句を新たなテーマとして設定し、そこから新たなマンダラートを作成しました。「体づくり」のテーマからは「可動域」や「柔軟性」、「食事」といった語句が記入され、基本の目標である「ドラフト1位8球団」に向けて必要なことをすべて可視化することができたのです。

マンダラートを作成して目標を達成しよう!

マンダラートは、達成したい目標や実現させたい夢に向けて具体的な要素を図として記入していく方法です。書いていくことで、目標達成に向けた具体的なプランを作成できます。実際に書いてみるとやるべきことが可視化され、スムーズに行動することが可能です。81マスをすべて埋めてマンダラートを完成させ、目標の達成につなげていきましょう。

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