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2021.3.31

なぜ目標設定するの?目標設定するメリット・手法について紹介します!

何か行動を起こすときには、前もって目標設定してから始めることが大切です。その際に設定する目標は、具体的であればあるほど効率アップにつながります。しかし、せっかく目標設定しても、思った通りに物事が進まないということもありませんか?この記事では、目標設定することのメリットや目標を設定する際の手法、コツについて解説します。

目標設定をする理由

目標は何のために立てるのでしょうか。目標設定が大事だといわれても、なぜ設定しなければならないのかわからないという人がいるかもしれません。しかし、目標はたどり着くべき目的地のようなものだと考えれば、必要な理由も明らかになってくるでしょう。目標を設定せずに物事を進めていくというのは、目的地を決めずに歩き続けるようなものです。

どこへ進めばよいかもわからないまま歩き始めても、ゴールにたどり着くわけがありません。行動を起こす場合も同じであり、何を目指すのかがわからないままでは、何をやっても正しいのか間違っているのかわからないでしょう。

もし、目標設定しない状態が続けば、何をすることが正解なのかわからないため、自分からは動き出せません。誰かの指示に従って動くしかないため、周りからの指図を待つだけの受け身姿勢になってしまう可能性があります。このような状況下では、自身の個性を発揮することも困難です。

ところが、きちんと目標設定するだけでその状況は一変します。目標に到達するまでの道筋を自分自身で考え、個性を発揮しながら進むことができるようになるからです。いくら小さくても、行動を起こすためには目標の設定は欠かせません。目指す目標があることで方向性が定まり、正しい選択ができるようになります。

目標設定をする5つのメリット

目標設定することによって得られるメリットとはどのようなものでしょうか。目標が必要となる理由を知ってもなお、「目標設定が面倒」などと言っている人がいるなら、メリットに着目してみることも必要です。自分から進んで目標設定するという人が増えるかもしれません。この段落では、目標設定することのメリットについて解説します。

【目標設定を行うメリット】

  1. モチベーションを維持することができる
  2. 達成感を感じることができる
  3. やるべきことが明確になる
  4. 思考が前向きになる
  5. 将来について明確になる

①モチベーションを維持することができる

作業を行う上でモチベーションはとても重要です。物事を行うための動機ややる気、意欲などをモチベーションといいます。他人から与えられて「やらされている」と感じながら行う作業にはモチベーションがありません。「言われたことだけやっておけばいい」というような受け身の姿勢になりがちです。

最後までやり遂げたいという気持ちも、結果を出したいという意欲もないまま作業を続けたのではうまくいくはずがありません。小さな壁が目の前に立ちはだかっただけでも、乗り越える気力は湧いてこないでしょう。うまくいかなければ誰かのせいし、途中で投げ出してしまうかもしれません。

しかし、自分で目標を設定した場合は違います。目標を達成させたいという気持ちが強く湧くはずです。何としても成功させたいという気持ちが強ければ、途中でなぜやらなければならないのかというネガティブな感情にはなりにくいでしょう。

自分で目標設定をすると、能動的に取り組めるので、最後までモチベーションを維持することができます。途中でトラブルが発生しても、何とか解決して先に進もうという意欲も持ち続けられるため、良い結果に結びつきやすいのです。

ただし、注意点もあります。いくら自分で目標設定をしたとしても、前に進んでいる感覚がなければモチベーションは低下していきますし、目標を達成できていないことがストレスになってしまうため、目標は小さく設定し、細かく進めてことがモチベーション維持には大切になります。

②達成感を感じることができる

自分で目標設定して取り組んだ場合、目標に到達したときに達成感を得られるという点もメリットの1つです。
設定した目標まで自分を連れて行けるのは設定した本人だけです。他人は連れて行ってくれません。どのようにして目的までたどり着けばよいかを自分自身で考え、トラブルが起これば次にどのように動くかを自分で決めることになります。

自分の力で試行錯誤を繰り返しながら目標を達成できれば、そこから得た経験やノウハウが身に付き、自分の自信にもつながるはずです。やり切ったという実感を強く感じられることでしょう。

自分が何をしたら、どのような結果になったか、ということが目に見える形で現われるなら、目標を達成したいという意欲は向上します。そして、自分が設定した目標を無事達成できたときには、大きな達成感が得られるはずです。大きな達成感を一度味わえば、次も同じような達成感を得たいという気持ちにきっとなるでしょう。

目標を達成したときに自分が受けるご褒美を用意するという人もいます。目標設定と同時に、自分に対するご褒美を決めておくことも、達成感を強く味わうためにはよい方法だといえるでしょう。

③やるべきことが明確になる

目標を設定することによって、達成するまでにたどる道筋が見えてきます。
通る道筋がはっきりすれば、途中で自分は何をやるべきなのかということも明確になるでしょう。やるべきことが定まれば、1本筋が通ったブレない行動ができるようになります。少なくとも目標設定をすれば、どちらへ向かって進むのかという方向性は定まるでしょう。方向が決まったら、目標達成のために具体的にはどのような行動をとるべきなのかを考えるようになります。

どの段階で何をするべきかという具体的な行動が決まれば、後は実行するのみです。失敗すれば別の方法を考えて実行するか、もう一度同じことをやってみるかという選択をするしかありません。目標までの間でやるべきことが明確になっていれば、目標達成までの道のりが長く、時間がかかっても迷うことはありません。目標に向かって確実に歩みを進めていくことができるでしょう。目標を設定することによって途中でやるべきことが明確になるということは、目標達成においてとても重要なことなのです。

④思考が前向きになる

自分自身で目標を設定し、それを達成するために行動するときは、常に何をすべきかを考えながら動くことになります。目標達成するまでの過程では、試行錯誤を繰り返すことによって、新たなスキルや知識、経験などを得ることができるでしょう。自分で決めて能動的に行動した結果、1歩でも前進できていれば目標に近づきます。自分で考えたことや行動したことが積み重なって目標達成へとつながるので、そこから強い自信や達成感を得られるでしょう。

自分の考え方や行動に自信を持てるようになれば、さまざまな物事を前向きに考えられるようになります。何事も自信を持って取り組めば、それだけ目標達成の可能性も高まるというものです。

自分が設定した目標を達成することによって自信を高めることができれば、新たな目標を設定して、再度達成したいという前向きな気持ちも生まれるでしょう。目標達成によって自信を得た結果、思考が前向きになれば、別の目標も達成しやすくなり、さらなる自信も得られるという好循環につながります。

最初に目標設定したら、途中であきらめず達成させるということがいかに重要かということがわかり、好循環のループに乗せられれば、思考が前向きになり、設定した目標の達成を繰り返すことも夢ではありません。

⑤将来について明確になる

目標設定のやり方を身に付けることは、人生プランを考えるうえでも大いに役に立ちます。人生において目標設定をするということは、自分にとって理想の人生とはどういうものかを考えるということに他なりません。人生におけるゴールをいつに設定した上で、そこに至るまでの過程を想定することになるからです。理想の人生を送るためには、いつ何をするか、という計画も立てなければなりません。

どのような職業に就き、いつどのような役職を経験するかということだけでなく、どのようなライフスタイルを送るかということも考える必要があります。設定した目標に到達するための道筋は1本ではありません。人生プランを立てる際には、さまざまな道筋が考えられる中から1本だけを選びます。

そこに到達するまでのゴールと道筋を決めることになるため、将来像も明確に見えてくるわけです。人生プランにおける目標をさらに細かく定め、1つの目標を達成したら次の目標に向かうということもできます。大筋のプランで何をいつ行うべきかという行動の指針を決めておけば、あらゆる場面で目標を設定し、そのたびに目標の達成を味わうことが可能です。

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目標設定をするための3つの方法

仕事をする上でも、人生を送る上でも、何か行動を起こすためには、あらかじめ目標設定する必要があることがわかりました。では、どのように目標を設定すればよいのでしょうか。この段落では、代表的な目標設定の方法を3つ紹介します。

ベーシック法

目標設定の手法はいくつかありますが、その中でもっとも基本的なものがベーシック法です。ベーシック法は、「目標項目の設定」「達成基準の具体化」「期限の具体化」「達成計画の具体化」という4つのステップで構成されています。

①目標項目の設定
目標項目とは、「何を達成するか」という目標の芯になる部分です。この項目は強化、改善・解消、持続・継続、開発の4つに分類することができます。ここでいう「強化」とは、既に強みとして存在するものを、さらにパワーアップするという意味です。「改善・解消」は、弱みとなっている課題を克服することを意味します。そして、「持続・継続」とは現状維持を目標にすること、「開発」はこれまで行っていなかった取り組みを新規に始めることです。

②達成基準の具体化
目標項目を設定したら、次のステップでわかりやすい達成基準を設けます。達成基準を具体化することによって、設定した目標が達成できているのか否かが明確になるからです。具体化は主に数値化によって行いますが、数値化できないものについてもできる限りわかりやすい形で基準を設ける必要があります。

③期限の具体化
目標の達成基準を具体化できたら、いつまでに目標を達成するかという期限を決めましょう。期限が具体的に決まっていれば、それまでに終わるように工夫して、作業を効率的に遂行するようになります。

④達成計画の具体化
目標項目、達成基準、期限の3つが定まったら、最終段階として具体的な達成計画を立てましょう。どのように作業を進めて目標をクリアするかということを具体的に決めていくことにより、各段階における課題の対処方法を検討することができます。

SMARTの法則

2つ目に紹介するのは「SMARTの法則」というものです。目標設定に必要なポイントをSMARTという5の頭文字で表せるため、このように呼ばれています。

①Specific
Sは具体的であることを表すSpecificの頭文字です。設定する目標は具体的かつ明確で、誰もが共通認識を持てるものでなければならないということを意味します。

②Measurable
Mは測定可能であることを表すMeasurableの頭文字です。目標が達成できたか否かを客観的に判断するためには、測定可能な形で目標設定しなければなりません。数値化が原則ですが、数値化できないものに関しては、客観的な判断が可能な形にすることが必要です。

③Achievable
Aは達成可能であることを意味するAchievableの頭文字から来ています。達成可能な目標を設定するということは、モチベーションを保つうえでとても重要なポイントです。達成が難しい非現実的な目標を設定してしまうと、無駄な努力をしているというような負の感情が生まれてしまい、最後までモチベーションを維持できません。

④Result-based
Rは成果に基づいていることを意味するResult-basedの頭文字です。達成したときに達成感や満足感を得られるような目標を設定することが、達成に対する動機付けにつながります。達成後にどのような意味を持つ目標なのかということを明確にすることがポイントです。

⑤Time-line
Tは期限があるという意味のTime-lineに由来します。いつまでに目標を達成するかという期限をあらかじめ明確にしておかなければ、効率的に作業を進めることができません。これら5つのポイントを押さえれば、目標設定ができるという法則です。

ベンチマーキング

3つ目はベンチマーキングという方法です。
自身のライバルを決め、そのライバルと比較する形で、自分が改善しなければいけない点や達成を目指す目標を設ける手法です。この手法も「計画」「情報収集・分析」「目標設定」「実施・検証」の4段階に分かれています。

①計画
計画の段階ではライバルの選定をします。その際、現実的な範囲で目指せる相手をライバルに選ぶことが大事です。

②情報収集・分析
情報収集・分析の段階では、ベンチマークしたライバルの情報を集め、自分には何が足りないのかを分析します。ライバルと自分との間にはどのような違いがあり、その差を埋めるためには何が必要なのかを明確にするステップです。

③目標設定
目標設定では、ベンチマークの対象としたライバルとの差をなくすために、達成すべき目標を決定します。その際、どのようにアプローチするのかという計画も併せて行うことが重要です。

④実施・検証
実施・検証の段階では、目標達成に向けた計画を実行し、結果としてライバルとの差はどうなったのかを検証します。目標が達成できた場合も、できなかった場合にも検証は必要です。ライバルとの差が拡大したのか、縮小したのかということも検証して、次の機会に活かします。

具体的な数値を設定する

目標設定をする上で大切なことは、できるだけ具体的な数値を設定することです。目標を具体化するとゴール地点や結果が明確になります。どこを目指せばよいかがわかれば、そこへたどり着くためには何をすればよいのかということも具体的に見えてくるでしょう。そうなれば、目標達成に向け、能動的に行動することができるようになります。

また、目標管理制度(MBO)を用いる場合も同様です。目標管理制度は、経営目標や部門目標を踏まえて個人が目標設定を行い、目標の達成度を数値化して評価する仕組みですが、このような制度を用いて目標設定を促すこともよいでしょう。そのためのアプリやツールを導入することも、目標設定から達成までをスムーズに進めることにつながります。

もちろん、設定する目標の中には具体的な数値では表せないものもあるでしょう。そのような場合も、できる限り具体的なわかりやすい形で表すことが重要です。数字と同様、誰が見ても同じように解釈できるような明確な形にしておくことで、何を目指すのか、そのためには何をすればよいのかということが見えるようになります。

MBOについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

進捗を細かく記録・確認する

目標に至るまでの進捗を記録し、確認することが、設定した目標を達成するためにはとても重要です。進捗状況を確認することで、自分自身がどのようなアプローチをしてきたかを知ることもできます。記録を確認することによって良かった点と改善点を発見することが大切です。

進捗状況が悪かった場合は、記録が改善案の材料となります。失敗した際には、どこに問題があったかを知ることができるので、反省の材料にもなるでしょう。詳細に記録した内容を確認することは、次の目標を設定する際に活きてきます。記録したという事実だけで満足せず、その内容を確認し分析することが大事です。

目標に向かって作業をしている途中でも定期的に振り返る習慣をつけておくと、目標の修正がしやすくなります。最初に設定した目標に無理がある場合は、そのままの形で進めても達成は不可能です。早めに修正が必要な部分を発見することによって、達成可能な目標に設定し直すこともできるでしょう。反省や改善点をもとに、自分に合った形に目標を修正していくことも必要です。

プライベートの目標設定も同時に行う

仕事の目標設定をする際には、プライベートの目標設定も同時に行うようにしましょう。仕事の目標設定だけを行うと、目標達成のために無理をすることで、プライベートにしわ寄せが生じやすくなります。プライベートに問題が生じると、仕事に集中するのが難しくなるため、今度は仕事に影響が出るようになるでしょう。仕事とプライベートは切り離せるようでいて、なかなか切り離せるものではありません。双方を充実させることが、日々の生活を有意義に過ごすためには大切です。

プライベートの目標を設定する際には、直接仕事とは関係のないものを目標にします。仕事以外の部分で自分には足りていないと感じることや、趣味などやりたいことをいくつか挙げてみましょう。その中から目標となり得るものを選び、設定します。異なる2つの目標を目指すことで、メリハリのある生活を送れるようになるため、モチベーションを保ちやすくなるでしょう。両方の目標を達成できたときには、達成感も2倍得られます。その分自信にもつながり、さらなる目標にも意欲的に取り組めるようになるでしょう。

成功者を参考にする

成功者の取り組みを参考にすることも、目標設定をするコツの1つだと言えるかもしれません。身近な人から有名な人まで、参考にできる相手は大勢います。その中から自分が参考にしたいと思う人を見つけて、自分と何が違っているのか比較してみてもよいでしょう。自分に不足している点が浮き彫りになる可能性があります。同じような目標を目指している人でなくてもかまいません。成功するために何をしたのか、アプローチの方法を確認しましょう。成功者が何をしたときに大きく前進したか、何がターニングポイントになったかということに気付くことができれば、参考として十分です。

ただし、成功者を参考にする際には注意が必要です。成功者とまったく同じことをすれば自分も成功できると考えてはいけません。単純に真似をしたのではうまくいかないでしょう。成功者と自分では立場や環境が違うからです。設定した目標が異なればなおさらです。何もかもがまったく同じということはあり得ません。成功者のアプローチを参考にしながら、自分に合うやり方を見つけ出すことが重要です。

目標設定をして日々成長を

目標設定をする際には、達成可能な目標を選ぶことが大事です。達成できる目標を設定するためには、正しい手法とコツが必要となります。まずは正しい目標設定の手法とコツを身に付けましょう。目標設定をし、実行することによって新しい知識やスキルも身に付けられます。この機会に、自分の成長につながるような目標を設定してみてはいかがでしょうか。

また目標を通して成長を促すマネジメント手法として目標管理があります。目標管理をシステム化することで、個人の成長はもちろん、評価制度への納得感を高められるなど様々な効果があります。

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