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2022.1.6

仕事の目標設定の例文が知りたい!目標の書き方を職種別に紹介

人事考課や評価面談で、「目標設定」をしなくてはならないけど、自分にあった書き方がわからないと困っている方は多いでしょう。この記事では、目標設定が初めての新人に向けて仕事の目標設定の書き方を解説します。職種別にまとめ方のコツや例文を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

仕事の目標設定とは

会社の評価面談などにおいて、目標設定を求められることがあります。目標設定とは、「いつまでに」「何を」「どう達成するか」と個別の目標を立てて、上長と部下の間、または組織内で管理していくことを指します。

個別の目標設定では、主に数値を用いて客観的に管理できる定量的な目標をベースに、定性的な目標と分けて立てることが基本です。

目標設定の重要性

目標設定は、目標達成までに何が足りないか適切に把握し、仕事への取り組み姿勢を向上させる役割があります。個別の目標設定をすることで、自分が今どの位置にいるのかが明確になり、ゴールまでの道すじを描きやすくなります。また、仕事に対して前向きに取り組む意識を醸成するためにも、目標設定は必要不可欠です。

目標設定の4つの基本構成

目標設定を正しく実施するためには、目標の内容や期日など、決め方のルールを理解しなくてはなりません。目標を書き出す前に、書き方の基本となる4つの基本構成を一緒に確認しましょう。

 1.目標

目標設定の基本となる「目標」を設定します。設定した目標によって、次のステップで決める「行動」「評価」の方法が変化します。

例えば、「月間売上100万円を達成する」「エクセルの初級スキルを身に付ける」など、できるだけ具体的な目標を立てることが大切です。また、目標は自分自身で設定を行います。組織から与えられた目標は、「やらされている」感覚になりやすいため、モチベーション維持が難しくなる場合があるためです。

目標を自分自身で決める際は、組織目標と紐づけて考えるのもポイントです。目標達成することで組織への貢献度を明確にすることができ、組織の一員であるという意識を醸成できます。

2.期日

目標を設定したら、達成するまでの「期日」を設定しましょう。
期日を設定する際は、「3年先」「10年先」などの長期的な設定ではなく、「1か月後」「3か月後(四半期)」といった様に短期的な設定をすることが重要です。

1年以上の長期的な期日設定を行った場合、モチベーションを維持することが難しくなり、効果的な目標設定が難しくなります。
また、適切な期日設定がされていないと、行動計画を立てることができず、結果的に適切な評価をすることができなくなるため注意が必要です。

3.行動

目標達成のために必要な、日々の行動計画を決定しましょう。
行動計画を立てる際は、できるだけ具体的なアクションプランに落とし込むことが重要です。

行動計画が曖昧になってしまうと、目標達成に向けてうまく業務を進めることが難しくなり、結果的に目標達成ができなくなってしまいます。
行動計画を設定する際は、目標達成に向けての進捗状況が定量的かつ一目で分かり、定期的なフィードバックを返しやすい設定にすることがおすすめです。

4.評価

目標設定に対する評価方法や評価基準を確認します。

「1.目標」で決めた最終的な結果に対する評価だけではなく、「3.行動」で掲げた行動目標に対する評価もあわせて確認すると良いでしょう。

評価方法・評価基準は、具体的かつ明確に設定することが重要です。評価が曖昧になってしまうと、評価結果に対する納得感が得られなくなる可能性が高いです。必ず評価者(上司など)と面談を行い、評価基準や評価方法をすり合わせしておきましょう。

評価基準や評価方法が明確であれば、目標設定を振り返る際に「何が足りていて」「何が足りていないのか」といったフィードバックを受けやすくなります。

仕事の目標の種類と特徴

数値で計ることができる「定量目標」の設定を推奨する会社もありますが、プロセスや本人のスタンスなどを評価する「定性目標」についても理解しておきましょう。定量目標と定性目標の違いや特徴を解説します。

定量目標

「定量目標」とは、数値で計ることができる目標のことを指します。例えば、「売上を120%UPする」「作業時間を10時間短縮する」などです。

定量目標は、誰から見ても客観的に同じ評価をすることができるため、「公平な評価」を行うことができます。数値の物差しで評価することで評価者の私情が入りづらく、評価に対する不平不満が生まれづらいことがメリットと言えるでしょう。

また、目標達成に向けて行動中の期間においても、数値で行動管理をすることで評価者が部下の進捗を把握しやすい点もメリットです。一方、適切な数値管理が行えていないと正当な評価が難しくなるため注意が必要です。

定性目標

「定性目標」とは、目標を質的にあらわした、状態の変化に対する目標のことを指します。例えば、「積極的に提案する」「前向きに努力している」などです。

定性目標は、状態の変化に対する目標であるため、定量目標よりも目標が立てやすいメリットがあります。また、定量目標では評価することが難しい、取り組み方や努力する姿勢など、状態を評価することができます。

一方、定性目標は評価者の私情が入りやすい傾向があるため、公平性に欠ける評価と考える人もいます。定性目標を用いる際は、客観性が欠けないよう、複数名で評価するなど不平不満が生まれないよう工夫すると良いでしょう。

仕事の目標をまとめる3つのコツ

目標を書くときの4つの基本構成に加え、目標をスムーズにまとめるための3つのコツをご紹介します。

①SMARTを意識する

仕事の目標をまとめるときは「SMART」というフレームワークの活用がおすすめです。

SMARTとは「Specific(具体的かどうか)」「Measurable(数値で表しているか)」「Achievable(実現可能かどうか)」「Relevant(関連性はあるか)」「Time-bound(期限が明確か)」を指します。5つの要素をそれぞれ解説するので、ぜひ参考にしてください。

Specific:具体的かどうか
目標設定の際は、設定する目標が具体的であることがポイントです。例えば、「売上を増やします」だけでは曖昧なため、達成するための行動計画や評価設定が難しくなります。

この場合、「3か月後に、月間の売上を110%にする」といった「Specific(具体的かどうか)」を意識することで、再現性のある具体的な目標設定が可能になります。

具体的な目標設定をすることで、目標の達成状況を定量的に評価しやすくなり、客観的かつ公平な評価を実現することができるでしょう。

Measurable:数値で表しているか
設定する目標は、なるべく数値で評価することができる定量目標を設定することが重要です。例えば、「毎日、できるだけアポイントを取る」という目標では、数値で表せているとは言えません。

「Measurable(数値で表しているか)」を意識して、「毎日10件、アポイントを取る」という数値化された目標設定を行いましょう。

数値で表した目標にすることで達成までのプロセスも数値で確認できるため、行動目標の評価もしやすくなります。

Achievable:実現可能かどうか
目標設定は、高い目標であれば良いわけではありません。自分の能力に対して高すぎる目標を設定してしまうと、行動計画が立てられず、目標達成が困難になる場合が多いです。

例えば、現状の売上成績が「月平均100万円」であるにも関わらず、「売上を月平均200万円にする」といった目標は現実的ではありません。

「Achievable(実現可能かどうか)」を意識して、「売上を月平均110万円にする」など、努力次第で手が届きそうな目標設定にすることが重要です。

Relevant:関連性はあるか
個人目標は、それぞれ独立した目標ではなく自分自身の最終目標や価値観と関連性を持たせることを意識しましょう。

例えば、「専門チームのリーダーになる」が最終目標であれば、「リーダーになるために必要な試験への合格」「チームメンバーの管理」「専門知識を高める」といった関連性のある目標を設定しなければなりません。最終的に自分が何を目指したいのか、目標の軸を定めて、関連性のある目標設定と行動計画を立てていきましょう。

Time-bound:期限が明確か
個人目標を設定する際は、必ず明確な期限を設けるようにしましょう。他4つの要素を達成していても、期限を設定していないと適切な評価をすることができません。また、期限を設定していないと、目標達成に向けてのモチベーションを維持することも難しくなってしまいます。

例えば、「売上を120%UPする」ではなく「3ヶ月後に、売上を120%UPする」にすることで、「Time-bound(期限が明確か)」が達成できていると言えます。設定する期限は組織目標と紐づけつつ、実現可能な設定にすることが重要です。

②チームや組織の目標を確認する

目標設定の2つ目のコツは、自分自身のことだけを意識した目標ではなく、チームや組織の目標と連動した目標設定をすることです。自分の目標を書き出す前に、「会社の目標」「部署の目標」「配属チームの目標」などを必ず確認しておきましょう。

チームや組織の目標を確認することによって、組織が目指す全体像の中でも、自分自身の立ち位置ややるべきことが見えてくるはずです。

③やりたいこと・できること・やるべきことから逆算する

目標設定を行う際は、「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」から逆算することもおすすめです。例えば、数年後になりたい自分を想像しながら、逆算して今の目標設定を行いましょう。

  • やりたいこと:like=好きなこと
  • できること:can=得意なことや強み
  • やるべきこと:must=社会や会社から求められていること

この3つを書き出しながら、重なり合った部分を見つけることによって、より自身の成長に繋がる目標設定を実現することができるはずです。

職種別|仕事の目標例文を紹介

「営業職」「事務職」「企画職」「技術職」の4職種の目標例文をそれぞれご紹介します。

営業職

「営業職」は定量目標が最も立てやすい職種と言えます。チーム全体の売上目標や新規顧客の獲得数などの目標に対して、自分自身が担当する割合などを元に、連動した目標設定を行いましょう。

目標内容
ー目標期間の売上で3,000万円を達成する

達成期限
ー3か月(半期)

行動計画
ー新規顧客を獲得するために、毎日アポイントを取る

評価基準
ー新規顧客の売上で1,000万円を達成する
ー既存顧客の売上で2,000万円を達成する

事務職

「事務職」はその他の事業部と比べて定量的な目標をやや立てづらい職種です。日々ある業務に対して、「どのように効率化するか」や、より良くするために「新しい制度を導入する」といった課題を目標にすることがおすすめです。

目標例
ー事務作業に掛かる工数を月あたり100時間削減する

達成期限
ー3か月(四半期)

行動計画
ー作業工数削減のために必要な管理ツールを導入し、運用のトレーニングを実施する

評価基準
ー各作業の作業効率を20%ずつ向上する
ー作業効率向上のためにルールを整備する

企画職

「企画職」は営業職が売るための商品開発や販促計画などを担当する部門です。営業職と密接な関係にある部門であることから、営業成績と連動した目標設定をするのが良いでしょう。

目標例
ー新しい商品を1つ開発する

達成期限
ー6か月(半期)

行動計画
ー現状ある商品の販売状況の分析と市場調査を実施し、新商品の販促計画を立てる

評価基準
ー販促計画に沿って、新しい商品の販売を開始する
ー営業部門の売上目標が達成される

技術職

「技術職」は、自身に何を求められているを把握しておくことが重要です。例えば、「納期を順守すること」「品質向上を期待されている」など、何を求められているのかによって、目標設定の内容が変わってくると言えるでしょう。

目標内容
ーJAVA使ってプロダクトローンチする

達成期限
ー3か月(四半期)

行動計画
ー80%以上の完成度で納品する

評価基準
ー実機テストにおける評価が80点以上である
ー対象言語の資格を取得する

達成可能な目標を立てて仕事に取り組もう

仕事の目標設定は、自身の能力で実現可能な範囲で考え、組織やチーム目標からブレイクダウンして立てることが重要です。今回ご紹介した例文のように、「目標」「「期限」「行動」「評価」の構成を意識しながらまとめてみましょう。

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