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2022.7.20

360度評価システムの導入!選ぶ際のポイントと確認すべき点とは?

従来の人事評価はどうしても主観に偏りがちでした。そこで、新たに考案されたのが360度評価システムです。皆さんは、それがどういったものなのかご存知でしょうか。360度評価システムを導入すれば、主観に偏ることなく、客観的な評価に基づいた人材育成が可能になるのです。

本記事では、人事評価の精度を高めたいと考えている人のために、360度評価システムの概要や選び方などを紹介していきます。

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360度評価とは?

企業は昇格・昇進・報酬査定などのために人事評価をする必要があります。また、有能な人材や結果を出したスタッフを正しく評価していけば、社員全体のモチベーションを高めることにもつながっていきます。その際、従来の日本の企業では、主に上司が部下を評価するという形でそれを行ってきました。

一方、360度評価の場合は上司に加えて、同僚や部下からも対象者を評価する材料を集め、総合的に人事評価を行います。つまり、360度評価とは、身近にいる人間が全員で評価対象者の人事評価を行う制度なのです。さらに、場合によっては取引先や顧客の声も人事評価の材料とされることがあります。

そもそも、なぜこのようなやり方が注目されるようになったかというと、上司一人だけで複数の部下の仕事ぶりをすべてチェックするのは困難であり、肝心の評価も一面的なものになりがちだからです。その点、立場が違う複数の人間の視点を取り入れれば、評価対象者が現場で発揮している能力をはじめとして、人事評価の根拠となる情報をより多く集めることができます。実際、社員の納得感が高く、より公平に近い人事評価ができることから、360度評価を導入して自社独自の評価制度を構築している企業の数は着実に増えてきています。

360度評価についてはこちらの記事でも紹介しています。

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360度評価の目的

360度評価を導入する企業は年々増えていて、その最大の目的は公平で精度の高い評価を実現することにあります。上司が部下を評価するといった従来の単独評価では、どうしても個人的な好き嫌いの感情が前に出てしまい、評価エラーを起こしてしまいがちです。また、上司が部下に貼りついて一挙手一投足を見張っているわけでもないので、評価すべき点が見落とされるといったことも少なくありません。

一方、360度評価なら、立場の違う複数の評価者が評価を行う形になるため、評価対象者に対する評価の公平性や客観性を高いレベルで担保することが可能です。加えて、上司だけでは気付けない事柄を、それ以外の複数の視点から補完できるというメリットもあります。

そのうえ、360度評価で公平で客観性の高い評価ができれば、評価された本人も納得する可能性が高くなり、それが社員の会社への信頼感につながっていきます。さらに、自分が上司だけでなく、同僚や部下からどのように思われているかがわかるので、人間関係に基づく組織運営を意識した人材が育成できるといった側面も見逃せません。従来の評価方式では上司の目だけを気にして、他の人間からどう思われているかについては全く気付かないといった事態に陥りがちですが、360度評価を用いればそうした状況を改めることができるのです。

以上の点に加え、より多面的で確度の高い評価は対象者の特性を浮き彫りにしていくため、評価された本人により正確な改善の材料を提供することができるという点も重要なポイントだといえます。

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360度評価が注目される理由

現代の日本では終身雇用や年功序列制度の崩壊に伴い、企業内の組織改革が盛んに行われています。その結果、成果主義へとシフトした企業も少なくありません。しかし、そうなると、仕事の成果を正確に賃金や役職に反映させなくてはならないので、職務歴や勤続年数といった単純な評価方式を続けていくことは極めて困難です。また、コストを抑えるために管理職ポストの削減をしたことも従来の評価方式を維持できなくなった一因だといえます。

なぜなら、管理職のポストが減ると、上司一人当たりの部下の人数は増えていくのに対し、一人ひとりと対面して直接コミュニケーションが取れる時間は大幅に減少するからです。しかも、部下の数が増えたことで管理職としての業務が急増するうえに、煩雑な人事評価の業務まで担うのは過剰負担となる可能性が高まります。それに加えて、現代の企業では人材そのものがかなり流動的になっているので、一人の上司がすべての部下を把握して評価するというのは現実的ではありません。

さらに、昔と比べると、上司と部下の縦のつながりの他に、同僚や他部門のスタッフなどといった横のつながりを、より大切にしながら仕事を進めていくことが求められています。そうしたことからも、より客観的で公平性のある人事評価制度の必要性が高まり、360度評価が注目されるようになったというわけです。

360度評価システムを選ぶ際の3つのポイント

360° survey

360度評価を実施するには、まず360度評価システムを導入する必要があります。ただ、このシステムにはいくつもの種類があるので、選択の際には注意が必要です。十分な検討をせず選んでしまうと、導入後に後悔することになりかねません。360度評価システムを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

・自社に合っているか
・時間工数を削減できるか
・人材データベースとの連携

本段落では360度評価システムを選ぶ際のポイントについて紹介していきます。

自社に合っているか

どんなに優れたシステムでも自社の実情に合ったものでなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。たとえば、人数設定の問題があります。360度評価システムは被評価数の人数設定によって費用が変動するものが多いので、従業員数十人程度の小規模企業が大規模企業向けのシステムを選ぶと割高になってしまうのです。逆に、大規模企業がコストを抑えようとして小規模企業向けシステムを導入してしまうと、運営の際に不具合が生じてしまう可能性が高くなります。したがって、システムは自社の規模に合致するものを選ぶことが大切です。

また、評価データを収集する目的でアンケートを実施した際に起こりがちなのが、データの誤送信です。しかも、従業員の数が多くなるほどそうしたミスを犯すリスクは高くなっていきます。送信ミスはアンケートの匿名性を危うくし、回答者の不安や不満を無駄に高める要因です。そのため、特に大規模企業の場合は、評価者と被評価者を紐付けてそれぞれの選定や登録を補助してくれる機能が不可欠となり、評価システムの選択の際にはそうした機能が備わっていることの確認も重要になってきます。

さらに、人事評価システムそのものが自社にマッチしたシステムかどうかのチェックも欠かせません。導入前に自社にとっての重要評価項目をピックアップし、それらの項目が候補のシステムに備わっているかどうかを精査することが大切です。

ちなみに、人事評価システムにはデフォルトで用意された評価項目の他に、自社の都合に合わせて評価項目を新たに設定できるカスタマイズ機能もあります。どの程度柔軟な項目設定ができるのかも重ねて確認しておくようにしましょう。

時間工数を削減できるか

一般的に、360度評価を行う際にはあらかじめ用意した多くの質問項目に答えてもらい、それらを回収したうえで回答結果を集計・分析し、総合評価を出す必要があります。それらの作業はかなり煩雑であり、一連のワークフローを管理するのに数百時間かかったなどといったケースも少なくありません。そのため、なるべく時間工数を削減できるものを選びたいところです。また、対象者への依頼メール配信や回答状況の確認、あるいはレポートの閲覧進捗や問い合わせなど、オペレーションに必要な機能が一通りそろっているかどうかも重要なポイントです。

人事評価システムを導入することで、評価にかかる時間工数をどの程度削減できるのかを導入前に試算しておくことをおすすめします。そのうえで、従来のやり方と比較し、時間工数の削減効果を数値化しておきましょう。そうすれば、費用対効果の値が一目瞭然となり、経営陣に対しても説明がしやすくなります。

人材データベースとの連携

360度評価システムの最終的な目的は自社の発展に貢献してくれる人材を育成することにあります。そのためには、評価結果が被評価者に良い影響を与え、技術・知識・意欲・組織連携力などを高めていくことが期待できるものでなければなりません。また、独自の人事評価結果だけではなく、被評価者の適性検査の結果や勤怠・給与・過去の実績などといった具合に、あらゆる人材データベースと連携可能なものがベストです。

そうしたものを選べば、社員一人ひとりの異動履歴や担当プロジェクト、研修の受講状況なども簡単に閲覧できるようになります。そして、なによりも、社内における人材やチームの現状をより多角的かつ敷衍的に理解することができ、タレントマネージメントや昇給昇格の妥当性を判断する際などに大きな力を発揮します。実際、360度評価システムには人材データベースと連携可能なものが少なくありません。もちろん、システム単体でも十分に役立つものはあるのですが、他のデータと組み合わせれば、さらに大きな成果を出すことができるのです。

また、評価結果は数値だけでなく、グラフ表示ができて分析機能を有しているものがおすすめです。その方が視覚的に分かりやすいですし、分析までの工程をシステム内で完結させることによって、工数を削減できてミスも減らせるというメリットがあります。

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システムを導入する際に確認すべきこと

360度評価システムを導入するのであれば、最初に確認すべきは導入目的です。なぜなら、導入目的や目的の優先順位によって選ぶべきシステムが変わってくるからです。それに、何のために導入するのかを明確にしておかないと、使い道に迷ってシステムを効果的に活用できなかったということになりかねません。また、導入時期を決めておくことも大切です。そうしなければ、導入の日までにやっておくべき準備が間に合わなくなるおそれがあります。特に、繁忙期に事前計画を立てないままシステムの変更をするのは厳禁です。現場の業務負荷をいたずらに高めてしまうことにつながるので絶対に避けるようにしましょう。

さらに、具体的な運用法や、システムの運用管理者などのルールも事前に決めておく必要があります。システム導入時は利用に関するトラブルが起こりやすいので、問合せ窓口を明確にしておくのがおすすめです。あとはシステム運用のメンバーを決めなければなりません。その際、プロジェクトリーダーとなるのは人事部門のスタッフですが、セキュリティの評価は情報システム部門から選出するのが一般的です。計5名程度をコアメンバーとし、状況によって現場ヒアリングやレビューを行うというのが標準的な体制なので、それを踏まえたうえで準備を進めていきましょう。

自社に合った360度評価システムを

360度評価システムの特徴や選び方などは理解できたでしょうか。導入の際には、自社に合ったものを選ぶことがなによりも大切です。たとえば、代表的なところでは、目標管理制度・360度評価・OKRなど、あらゆる評価制度に対応した「CYDAS」がおすすめです。

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