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2023.2.17

【例文50選】目標管理シートの書き方や記入例|事務職・営業職など職種別に紹介

従業員の目標管理を行う人事担当者や管理職の中には、どのように目標管理シートを作成すればいいのか悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、自身や部下の目標設定に悩んでいるという方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、目標管理シートを運用する目的や作成のポイント、事務職・営業職など職種別の目標設定の例文を多数紹介します。目標管理シートの書き方に悩んだら、ぜひ本記事の記入例を参考にしてください。

目標管理シートとは

目標管理シートの定義

目標管理シートとは、「目標管理制度(MBO)」のルールに従って立てられた目標や成果を文書化して管理するためのシートです。目標管理制度とは、アメリカの経営学者ピーター・F・ドラッガーによって提唱された手法で、MBO(Management By Objectives)や「目標による管理」などと呼ばれることもあります。

目標管理シートは、Excel(エクセル)やGoogleスプレッドシートなどの形式で作成されるケースが多く、組織としての目標、およびそれに対する個人目標を記載します。評価期間も明確に決め、定期的にその遂行状況を上司やメンバーで把握し、達成に向けて運用を行っていきます。

目標管理シートについては、こちらの関連記事でも詳しく解説しています。

関連記事:目標管理シートとは?活用方法や記入例・例文など業種別に紹介

目標管理シートを活用するメリット

目標管理制度では、組織の方向性と一致した個人目標を設定することが特徴です。目標管理シートを利用することで、従業員は自身の業務に合った目標を立てやすくなり、上司は部下の目標達成に向けた進捗管理を行いやすくなります。人事評価や上司から部下へフィードバックを行う際にも使用される場合も珍しくありません。

目標管理シートを作成する目的

目標管理シートを作成する目的として、「目標を効率良く達成させる」「現状を把握する」「モチベーションを上げる」「公平な評価を行う」ことが挙げられます。

目標管理シートには、「目標達成のためにどのようなスケジュールを立てればいいのか」「どのような行動を取れば目標を達成できるのか」などの道筋をくわしく記載できる項目があります。そのため、目標を効率よく達成するための手段が明確になるほか、例えば、1on1ミーティングや定期面談を実施する際に、目標管理シートの内容を確認しながら目標達成の進捗を確認することも可能です。行動計画で遅れている部分や悩みを確認することで、上司は社員に具体的なフィードバックを伝えられます。

さらに、目標管理シートを人事評価の判断材料に利用すれば、なぜこのような評価になったのかを従業員に対して明確に示すことができ、上司から評価基準や評価の根拠を説明してもらえるため、自分に対する評価に納得感を持てるでしょう。目標管理シートは全社員が作成するため、人事評価に利用すれば公正な評価を行えます。

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目標管理シートの基本項目

目標管理シートに記載される基本項目は、「目標」「評価基準」「達成期限」「達成に向けた行動計画」「結果」「自己評価・振り返り」「フィードバック」の7項目です。それぞれの項目に記載すべき内容について解説します。

目標

具体的な数値を入れて達成したい目標を立てます。できるだけ具体的な目標設定を行うことで、客観的で公平な評価を実施しやすくなります。また、目標達成に必要な行動目標も具体的に算出しやすくなります。

評価基準

「目標」欄に記載した目標のうち何割以上を満たせたら達成とするのか、具体的な達成割合を明確にしておきます。企業によっては職種ごとに異なる評価基準を採用する場合もありますが、その際も評価基準はできるだけ具体的に設定しておくと納得感のある評価につながります。

達成期限

立てた目標をいつまでに達成させるのか、期限を設けるための項目です。現実的な目標を設定しても、いつまでに達成するのか期限を定めていないと先延ばしにしてしまったり、進捗に遅れが出てしまうことがあります。目標ごとに最適な期限は異なりますが、月単位・年単位など現実的な期限を設定しましょう。

達成に向けた行動計画

目標を達成するために、どのようなプロセスやマイルストーンを設定するのかを示すための項目です。例えば、営業職で「1ヶ月に20件のアポを獲得する」という目標を立てた場合、アポ獲得率が20%だとすると、1ヶ月で100件の電話をかける必要があります。月の営業日数が20日の場合、1日平均5件のアプローチが必要になります。

結果

最終的に、立てた目標のうち、どこまで達成することができたのか、どのような成果を得られたのかを記載します。

自己評価・振り返り

結果を受けて、社員自身が行動を振り返り、自己評価を記載するための項目です。目標が達成できた場合は、どのような行動が成果につながったのか、なぜ目標を達成できたのか、しっかりと振り返りましょう。反対に、目標が達成できなかった場合は、なぜ達成できなかったのか理由や課題を記載しましょう。

フィードバック

結果や部下の自己評価を確認した上で、上司からのアドバイスを記載します。達成できた・できなかったにかかわらず、

フィードバックの記載後には、1on1ミーティングなどを通じて最適なフィードバックを行い、次の目標に向けた取り組みを促しましょう。効果的なフィードバックの方法はこちらでご紹介しています。

関連記事:効果的なフィードバックとは?手法・ポイント・やってはいけないこと

目標管理シートの例文と記入例(職種別)

目標管理シートの記載項目を整理できたところで、続いては職種別に具体的な目標設定の例文や記入例を紹介します。効果的な目標管理シートを作成したい方や、業種に合った目標管理シートの内容に迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

営業職

営業職での主な目標は、新規顧客の獲得数や成約数、売上などがあげられます。いずれも数値化しやすく、目標を明確に記しやすい業種です。また、目標を達成するまでの期日や行動、スケジュールなども詳細に設定できます。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 見込み客を毎月10件訪問する
  • 新規顧客を昨年よりも25%増にする
  • 月間10万円を販売目標にする
  • お客様の声をもとに、アイディアを5つ出す
  • 顧客に送るメールの誤字脱字を0にする

事務職

具体的な数値目標を立てやすい営業職などに比べて、事務職は明確な目標を設定しづらいと感じる方もいるでしょう。事務職の場合、業績に直結する作業はほとんどないため、日々の作業の効率化や人為的なミスを防ぐことなどを目標に掲げると良いでしょう。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 発注業務をするときはダブルチェックをしてミスを0にする
  • 毎日10分タイピングの練習をして、書類作成にかかる時間を10%削減する
  • 自分の仕事効率を見直して、月の残業時間を10%削減する
  • 書類を整頓し、保管スペースを30%削減する
  • 英語力を向上させ、海外からの電話にも対応できるようにする

事務職の目標管理シート作成のポイントや目標設定のコツについてさらに詳しく知りたい方は、関連記事をご覧ください。

関連記事:

技術職/エンジニア

技術職やエンジニアの場合は、企業に求められるスキルや役割をもとに目標設定するのがポイントです。経験の浅い新人エンジニアと、経験豊富なベテランエンジニアによっても達成すべき目標は異なるため、チーム内での立ち位置を考慮する必要があります。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • ○○技術者の試験に合格する
  • 1人でプログラミング解析ができるようになる
  • 開発コストを10%削減する
  • ○月までにプロジェクト管理システムを導入する
  • 技術者の育成に努める

企画・マーケティング職

企画・マーケティング職における個人目標は、顧客体験や満足度の向上を目指すものや、企業のブランドイメージの向上に沿ったものだと良いでしょう。また、できるだけ測定可能な定量的な目標を設定することで、効率的に目標達成を行いやすくなるほか、施策が顧客の獲得にしっかりと結びついているのか判断しやすくなります。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • ブランドの知名度向上のため、週に3本SNS投稿を実施する
  • SEO戦略を改善し、3ヶ月以内にサイトへの自然検索流入を20%増やす
  • 顧客満足度調査において、リピート購買率を5%に増やす
  • ○月までに新商品のマーケティング戦略を策定する
  • メルマガの開封率を5%上げる

クリエイティブ職

クリエイティブ職における個人目標は、デザインツールやソフトの使用方法やデザインテクニックの習得など、自身の専門知識やスキルを高めるようなものがおすすめです。また、クリエイティブ職は、クライアントや顧客のニーズを的確に把握し、それに応じたコンテンツを作成したり、改善していく力が求められます。定量的な目標を設定する際は、ウェブサイトの訪問者数や読了率、エンゲージメント率などを指標とすると良いでしょう。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 毎月1つ新しいデザインテクニックを身につけ、制作物に反映する
  • ポップアップバナーをリニューアルし、クリック率を2%上昇させる
  • ◯月までにサービスサイトのリニューアルを実施する
  • インスピレーションを得るために、毎週1つウェビナーに参加する
  • UXを改善し、ウェブサイトの月間訪問者数を10%増加させる

管理職

管理職の場合は、企業の業績向上に関する目標を設定することがほとんどです。組織をまとめられているか、部下を上手く育てられているかなど、企業の利益につながる目標を設定します。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 対面ミーティングを実施し、部下の目標達成率を20%向上させる
  • 業務の進行を把握し、部署の目標達成率を50%から70%にする
  • 効率的なシステムを導入し、勤怠管理エラーを0にする
  • ストレスチェック制度を導入し、年間の離職率を10%下げる
  • 安全管理を見直して労働災害を0にする

教員/保育士

教員や保育士は、子どもや保護者との関わりが大きい業種です。子どもの成長や自分のスキルアップに関する目標などを設定します。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 情報を共有するために報連相を徹底している
  • 週に1回は子どもたちが楽しく遊べる催し物を提案している
  • 生徒が興味を示す授業を取り入れている
  • 生徒が悩みをかかえていたらすぐに気付けるよう、生活ノートを取り入れている
  • 学校の様子が分かるよう、週に1回は学級だよりを発行している

サービス/販売

サービスや販売は、売上や新規顧客の獲得など目標を数値化しやすい業種です。結果は日々見えることが多いため、振り返りしやすいでしょう。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 1日に20人の見込み顧客に声をかける
  • 個人の売上を10%向上させる
  • エリア内の売上1位を目指す
  • 1日でメルマガ会員登録者数を10人増やす
  • 主力商品を1日5つ販売する

看護師/介護士

看護師や介護士の場合は、ポジションやスキルを考慮して目標を設定します。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • 指示待ちにならないよう、自分から動く
  • できることを10個から20個に増やす
  • 1日1時間勉強して、介護祉士の資格を取得する
  • 研修会や学会に積極的に参加する
  • 1週間に1回は入院患者や入居者の家族に電話して様子を報告する

看護師の目標管理シートの作成のポイントや、新人看護師・リーダー看護師・主任看護師など、経験年数ごとの目標設定の例文について詳しく知りたい方は次の関連記事をご確認ください。

関連記事:【例文付き】看護師の目標管理シート|書き方や目標設定のポイント

コンサルタント・研究職

コンサルタントや研究職では、問題解決能力の向上やクライアントの満足度の向上を目指すような目標を設定するのがおすすめです。また、複数のプロジェクトや研究を同時に管理するスキルも求められるため、目標設定を行う際に、「◯月までに」「◯ヶ月以内に」など期限を定めるのも良いでしょう。

【目標管理シートの例文と記入例】

  • クライアント企業の収益を10%増加させる
  • クライアントの業務プロセスを改善し、コストを20%削減する
  • 毎月、業界調査とトレンド分析を実施し、クライアントに提供する
  • 3ヶ月以内に研究プロジェクトの報告書を完成させる
  • 研究に関する資金調達を実施し、1年間で助成金を10%増加させる

目標管理にはタレントマネジメントシステムを活用しよう

株式会社サイダスが提供する「CYDAS」 は、人材情報の一元化やデータ分析が可能なタレントマネジメントシステムです。目標管理に便利な機能も搭載されており、企業ごとの人事評価制度に合わせて運用できます。

システムの運用に必要なデータの集め方など、気軽に相談できる専門のコンサルタントのサポートを受けることも可能です。事務職の目標管理シートを効果的に作成するなら、ぜひお問い合わせください。

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