働きがいを応援するメディア

2022.1.21

テレワークにおけるコミュニケーション不足の課題を解決する方法

テレワークを導入した際に課題となるのがコミュニケーションです。テレワークでは実際に出勤するよりもコミュニケーションがとりにくく、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、テレワークの際にコミュニケーションを円滑にとる方法について紹介します。

コミュニケーションを活性化させるなら、理念浸透アプリケーション「mochibe」

テレワーク中のコミュニケーションへの不安と課題

テレワークを行うと、業務中の意思疎通が図りにくいという不安を抱いている人が多くいます。サイボウズチームワーク総研によれば、職場の人とのコミュニケーションのしやすさついて、「しにくい」と感じている割合が半数以上となりました。ここでいうコミュニケーションは、業務にかかわるものと業務にかかわらないものの両方を含みます。

同調査では、テレワークによって職場の人との関係性がどう変化したのかも調査しています。「テレワークをはじめてから、自分がどう映っているか不安になった」と回答した人は、38.8%でした。非対面では、画面越しのコミュニケーションが多くなるため、どうしても自分の見られ方について不安を抱く場合があります。

この調査結果を踏まえると、テレワークではコミュニケーションがしにくい課題があるほか、自分がどう評価されているのか不安を感じている人が一定数いることがわかります。テレワークは、対面でのコミュニケーションでは生じない不安や課題があるといえるでしょう。

テレワークによるコミュニケーション不足が起きる要因

テレワークではなぜコミュニケーション不足が起きるのでしょうか。ここではコミュニケーション不足が起こる要因を「時間」「内容」「方法」の3つに分けて紹介します。

コミュニケーションにタイムラグがある

テレワークでは、コミュニケーションにタイムラグがあります。テキストのコミュニケーションでも、オンライン会議でも同様です。職場で勤務している感覚で同僚に質問をしたとしましょう。対面であればその場で解決する疑問も、テレワークでは回答を得られるまでにどうしても時間がかかってしまいます。勤務形態がさまざまな会社では、回答までにさらに時間がかかるでしょう。そのため、気軽に質問がしにくく、コミュニケーション不足が起きてしまうこともあり得ます。

また、質問をしたときに相手が何をしているのか見えにくいのも、コミュニケーション不足になる要因の1つです。相手が取り込み中だと申し訳ないという気持ちから、コミュニケーションをとりにくくなることもあるでしょう。

業務上の話題に限定されてしまう

ちょっとした雑談がしにくいのも、テレワークでコミュニケーション不足となる要因の1つです。会社の休憩時間や会議の合間など、出社をすると業務以外の雑談をする機会があります。これまでは雑談から仕事の助言をもらったり、アイデアが思い浮かんだりする経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし、テレワークになると雑談がしにくくなります。もし、テレワークで雑談をする場合には、相手に時間をとってもらわなければなりません。また、タイムラグがあるため、いつ声を掛けるべきか悩んでしまうこともあるでしょう。雑談の場合には特に相手を誘いにくいと感じてしまうのではないでしょうか。このように会話の前にさまざまなことを考えてしまった結果、声をかけるタイミングに迷い、コミュニケーションが不足してしまうのです。

テキストでのやりとりが中心となる

テレワークでは、テキストがコミュニケーションの中心になります。テキストのコミュニケーションは、相手の表情や仕草がないため、どうしても堅苦しいものになりがちです。また、直接会話をするよりも情報量が少ないため、お互いに行間を読まなければなりません。そのため、対面と比較するとコミュニケーションがしにくいと感じるでしょう。

また、対面ではフランクに話せる相手でも、テキストのコミュニケーションの場合には堅苦しく感じてしまうこともあります。また、テキストでのコミュニケーションでは文面を考える手間も発生します。

相手の表情や仕草がなく、書き言葉でのコミュニケーションになると、お互いに気を遣うようになってしまうでしょう。すると、コミュニケーションが少なくなってしまいます。

コミュニケーション不足による問題

テレワークでコミュニケーションが不足してしまうと、さまざまな問題が発生してしまいます。ここでは、モチベーションや人事評価の面で生じる問題について解説します。

社員のモチベーションを維持しにくい

テレワークでコミュニケーションが不足すると、社員のモチベーションを維持しにくくなるという問題があります。コミュニケーションをとる機会が減った結果、孤独感を感じる社員も出てくるでしょう。これまでであれば雑談やちょっとした愚痴などを言い合うことで、ストレス発散ができたり、同僚とのつながりを感じられた場合も多いはずです。

また、コミュニケーション不足は従業員同士の信頼関係や帰属意識にも悪い影響を及ぼします。テレワークで働く場合には、業務時間の中で誰ともコミュニケーションをとらない日も出てくるでしょう。そうなると、会社とのつながりや従業員同士のつながりが希薄になってしまいます。

このように、コミュニケーション不足は社員もモチベーションや帰属意識に悪影響を及ぼすといえます。

業務の評価が難しい

テレワークでコミュニケーションが不足すると、業務の評価が難しくなってきます。出社していたときには、業務の進捗について確認したり、適宜業務のアドバイスをすることが可能でした。しかし、テレワークになると業績の評価が難しくなります。日報などで進捗を共有することはできますが、業務の過程までは把握しきれない場合も多いのではないでしょうか。その結果業務の評価が難しくなってしまうことが考えられます。

さらに、コミュニケーション不足は評価後にも影響します。コミュニケーションが少なくなることで、評価に対して不満を抱く従業員が出てくる可能性があります。出社して業務をしている場合には、過程をみて指導やアドバイスができる一方、テレワークでは過程を見ることが難しいのが事実です。そのため、積極的にコミュニケーションをとらない場合には、従業員が評価へ不満を感じてしまうこともあります。

コミュニケーションを改善する働き方の工夫・アイデア

テレワークのコミュニケーション課題を改善する工夫やアイデアを7点紹介します。

進捗やスケジュールを共有する

コミュニケーションの課題を改善するためには、進捗やスケジュールの共有をするとよいでしょう。業務に直結するような内容はもちろんのこと、それ以外でも声を掛けていいタイミングかわかりにくいため、テレワークでは気軽に従業員同士で話し合うことは難しくなります。そのため、気軽にコミュニケーションがとれるよう、進捗やスケジュールをチーム全体で共有しておくことをおすすめします。

また、プロジェクトや案件ごとに進捗が目に見える形にしておくのもおすすめです。誰が今どんな進捗なのかが見える形になっていると、コミュニケーションが取りやすくなります。進捗管理をする際には、ぱっと見て進捗がわかりやすいツールやシステムを使うのがおすすめです。

レスは早めにするが要求しない

テレワークでは、チャットでコミュニケーションを取ることが多くなります。チャットのレスはできるだけ早めにすることで、コミュニケーションが改善されます。相手をできるだけ待たせない意識で返信をするとよいでしょう。

とはいえ、全員がすぐに返信できるとは限りません。タイミングが合わずに返信が遅れてしまう人もいるはずです。そのため、相手に素早い返信を要求することはやめておきましょう。もし、連絡をすぐに返せないときには、確認の意味でリアクションだけでもしておくと、相手も安心します。

また、急ぎの用事である場合には、いつまでに返事が必要か期限を示したり、電話をかけたりするほうがよい場合もあります。緊急度に応じて、適宜ツールを切り替えながらコミュニケーションをとるのがおすすめです。

業務指示を明確にする

コミュニケーションを円滑に進めるためには、業務指示を明確にする必要があります。対面のコミュニケーションとは異なり、ニュアンスで細かな点を伝えることは難しくなります。「何をいつまでにどうしてほしいのか」を意識してコミュニケーションすることで、勘違いを防ぐことができます。

また、業務指示をテキストで行う場合には、できるだけ簡潔に示すのがおすすめです。明確にしようとして情報量が多くなりすぎてしまうと、情報の受け手が相手がどんな指示を受けたのか理解しにくくなってしまいます。そのため、業務指示は箇条書きなどを有効活用しながら、見やすくわかりやすい形にするのがおすすめです。そのためには、業務指示を出す側が業務内容を深く理解していることが求められます。

コミュニケーションのルールを作る

コミュニケーションのルールを作ることも、コミュニケーションを改善する方法の1つです。テレワークのコミュニケーションでは、ついつい遅くまでメールやチャットに返信をしてしまうこともあるでしょう。また、会議ではカメラをオンにするのかオフにするのかが定まっていない場合もあります。明確なルールが定まっていない場合、対面のコミュニケーションと比べてテレワークのコミュニケーションの負担感が大きく感じる方もいるはずです。

コミュニケーションのルールは、チャットの返信時間や会議の際のカメラのオン・オフについて決めることからはじめるとよいでしょう。チャットの返信時間は業務の時間内に設定しておくと、チャットによる負担感が軽減されます。また、会議の際はカメラをオンにするルールを作っておくと、お互いの表情が見えるため、コミュニケーションが取りやすくなります。

1on1ミーティングを実施する

テレワークの中でも、1on1ミーティングは有効です。対面でのコミュニケーションとは異なり、テレワークではテキストのコミュニケーションが主になります。そうなると、なかなか1対1で会話をする機会がありません。可能であれば1対1でじっくり会話をする機会を作ると、会社への所属感や信頼感を得やすいでしょう。

1on1で話す内容は、対面で話している内容と同じで構いません。業務の悩みはもちろんのこと、働く上で悩んでいることや、業務外の悩みまで話せる時間を設けるとよいでしょう。メールやチャットでは言いにくいことも、1対1のミーティングであれば話せるということがあります。1on1のミーティングを定期的に設定しておくと、ミーティングに取りかかりやすくなります。

関連記事:1on1とは?目的や人事評価面談との違い、「意味がない」と言われないためのポイントをわかりやすく解説

雑談を積極的に取り入れる

コミュニケーションの改善には、雑談が大事です。雑談があることで、アイデアが浮かんできたり、問題の糸口が見つかったりします。そのため、会社やチームで積極的に雑談の機会を設けましょう。雑談なので、近況報告をしてもよいですし、アイスブレイクをするのでも構いません。あまりテーマを決めすぎず、ゆったりとした雑談の時間にすることをおすすめします。

具体的には、朝会でアイスブレイクをしたり、ランチ会を実施することなどが考えられます。できるだけ定期的に雑談の場を設けるようにすると、コミュニケーションが改善されていくでしょう。

全社共通のコミュニケーションツールを導入する

テレワークのコミュニケーションには、何かしらのツールを使うことになります。ツールは社内で統一することをおすすめします。コミュニケーションツールが統一されていないと、AさんにはXのツール、BさんにはYのツールで連絡を取るということが起こります。コミュニケーションをとるためのハードルが高くなってしまうため、ツールは統一するのがおすすめです。

なお、ツールを選ぶ際には、すべての従業員にとって使いやすいツールを選ぶことが大切です。使い方が煩雑なものを選んでしまうと、ツールが使われないといったことにつながります。ツールが使われなければ、コミュニケーションが促進されません。

ツールは全社統一で、使いやすいものを選択することをおすすめします。

タレントマネジメントシステムの活用でテレワークにおけるコミュニケーションを活性化

今回は、テレワークにおけるコミュニケーションの課題や改善策について紹介しました。テレワークは対面のコミュニケーションとは異なる点が多くあります。はじめにルールを設定したり、ツールの統一などを行っておくと、コミュニケーションがより活発に行われることになるでしょう。

テレワークでコミュニケーションを促進するには、適切なコミュニケーションツールの選定が大切です。CYDASでは社内SNSのように使えるタイムライン機能や、1on1がスムーズにできるような「1on1talk」などの機能が充実しています。特にタイムライン機能は業務外のことも気軽につぶやけるため、雑談の話題作りにもぴったりです。CYDASの詳細は無料ダウンロード資料やサービスサイトからご確認ください。

Category

労務管理

Keyword

Keywordキーワード